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ふらつきにはバランス訓練をすればいいは危険!! | 日本オランダ徒手療法協会

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ふらつきにはバランス訓練をすればいいは危険!!

2022.05.08

from 橋本 祐一 @自宅デスクより

 

先日、こんな動画を目にしたんです。

 

江頭2:50っていう芸人さんを知っていますか?

 

そう!!YouTubeで話題になっている芸人さんです。

 

って、その前から有名な芸人さんなのですが、

 

YouTube開設2年でチャンネル登録数300万人突破していて、好きなYouTuberランキングで2年連続1位を獲得する人気YouTuberです。

 

その江頭2:50さんが代々木アニメーション学院の入学式に乱入!?していた動画が配信されていたんです。

 

実は、今年から「代々木アニメーション学院 特別CEO(チーフエンターテイメントおじさん)」に就任したらしいのですが、

 

壇上に上がり、「一言物申す! 入学、おめでとう!」と呼びかけ、「お前らに伝えたいことがある、でも俺は真面目な話は苦手だから…」と、事前に書いてきた手紙を読み上げていました。

 

「トルコで全裸になって捕まったり、新宿で下半身を出して捕まったり。嫌いな芸人ランキングは9年連続1位、抱かれたくない男ランキングも不動の1位。最近では、大好きだった佐山愛ちゃんにも振られてしまいました。もう、どうしようもない人生です」

 

と嘆いていました。笑

 

「でも、そんな事があったからこそ『好きなYouTuberランキング』で2年連続1位を取ることができたんだと思っています!」と急に力を込めて訴え始めたんです。

 

「伝えたいのは、『何があっても諦めるな』ということ。」

 

「夢を追いかけていたら、必ず壁にぶち当たります。うまく行かなくて悔しい思いをしたり、どうしていいかわからなくなったり。でも、それは当たり前です。」

 

「だってお前らが追いかけているのは『夢』なんだから」

 

「真剣にやってみてください。」

「俺は、どんな仕事でも真剣です。真剣にやるのは、若い君たちにとって恥ずかしいことかもしれません。バカにしてくるやつもいます。99人がバカにしても、1人が応援してくれたらいいじゃないか。それでも辛いこと、嫌なことがあったら、俺を見ろ! そして笑え! 悩むのがバカバカしくなるから」

 

と締めくくったんです。

 

「だってお前らが追いかけているのは『夢』なんだから」ここで私はジーンっときてしまって、胸の奥が熱くなる感じがしたんですよね。

 

私自身も夢はあるのですが、その夢に向かって頑張っているときにめげてしまうときがあります。

 

なかなかうまく行かない。どうしていいのかわからない。

 

でも、簡単に叶うものではないから辛いことや苦しいことがあるから夢なんだと気づかされたんです。

 

江頭2:50さんも色々な経験をしてきたからこそ、

 

そして今、成功しているからこそ言えるスピーチは私にとっては感動するものでした。

 

自分もこの言葉を胸に真剣に今を生きようと思います。

 

さて、話は変わりますが、

 

体力が落ちてきてふらふらしているという訴えのある患者さんってどう対応していますか?

 

今回は、ふらふらしてきたからしっかり歩けるようになりたい。そう意気込んでリハビリを希望された患者さんがいたので、そのふらつきについてのお話をさせてもらいます。

 

体力が落ちてふらつくと訴える患者さん

 

 

70歳代後半の患者さん。

 

前から腰が痛かったけど、最近またひどく腰が痛くなって歩くときにふらふらするとのこと。

 

腰をよく抑えるようになったから心配して娘さんと一緒に当院を受診されていたんです。

 

本人は大丈夫なのにとあまり病院に行きたくなかったそうなんです。

 

そういえば、私の祖母もあまり病院が好きではなくて病院によっぽどのことがない限りは行かない方なんですけど、

 

私の祖母に似ていてすごく親近感を覚えたんです。昔の方は意外とこういう方が多い印象なんですよね。

 

そして、その患者さんは娘には迷惑をかけたくないからと診察は一人で行くという少し頑固な性格?でもあったんです。

 

診察での事もあまり聞かされていない様子で、娘さんも心配そうだったので娘さんにも近くにいてもらって早速問診を開始したんです。

 

・炎症などの所見はない

・レントゲンも骨折などの所見はなし

・腰は全体的に痛い

・日頃は座っていることが多くてじっとしている時の方が痛い

・力の入りにくさというよりも右足が支えにくい感じがする

・しびれもない

・立ち上がりの時に腰も痛いが、たまにめまいがしてふらふらする時がある

 

ん?

 

腰の問題も解決しなければならないけど、めまいがしてふらつく?

 

何かおかしい気がしたんです。

 

胸騒ぎ?野生の勘?(野生って。笑)

 

腰の問診の前にふらつきのことを聞いていた方が良さそうだと感じてまずはめまいのことについて深掘りしてみたんです。

 

すると、本人は忘れているある出来事があったんです。

 

それは、、、

 

きっかけの聞き逃しは要注意!!

 

 

現状の症状よりも腰が痛くなった時期とふらついてきた時期に関して詳しく聞いてみたんです。

 

患者さん本人に聞いてもあまり覚えておらず、1ヶ月くらい前からふらつくことが多くなって、その頃から腰が少しずつ痛くなってきたような気がするとのこと。

 

はっきりと外傷や転倒などのきっかけはないと本人は言っていたんです。

 

きっかけがないということは本当に運動不足でふらついたり腰が痛くなったのか?と思ったのですが、あまりしっくりこなかったんですよね。

 

このやり取りを聞いていた娘さんにも同じ質問をしてみると、気になることを聞くことができたんです。

 

娘さん:「そういえば1ヶ月くらい前にお母さんが階段の最後の段を踏み外して転けたことがありました。」

 

娘さん:「その時は、物音もさほど大きくなかったし、お母さん本人も多分少し尻もちをついたくらいだからとすぐに立ち上がって大丈夫とのことだったので気にもとめていませんでした。」

 

患者さん:「そんなことあったかしら?」

 

娘さん:「あったじゃないの!」

 

私:「その時、頭などは打ったりしましたか?」

 

娘さん:「頭は打っていたかはわからないです。」

 

ここで私はリハビリをする選択をやめたんです。

 

なぜか?

 

それは転倒歴があること。

 

一度、MRIなどの脳の精密検査をした方がいいと思ったんです。

 

ふらつきやめまいなどが起こる可能性として、脳に何か問題があるのではないかと考えたんです。

 

めまいの原因って様々ありますよね。

 

<末梢性障害:回転性めまい>

・その名の通り問診にて回転感の訴えがある

・程度も激しく起こる

・頭部の位置や体位によって変化する

・耳鳴りや難聴を伴う ※脳幹性は耳鳴りを伴うことは少ない

 

<中枢性障害:浮動性めまい>

・問診にて身体の不安感の訴え(宙に浮く・目の前が暗くなるなど)

・程度は軽い

・頭部の位置や体位によっての変化は少ない

・耳鳴りや難聴はない

・脳神経障害の合併

 

以上の項目を問診の段階で聞くことでどのめまいなのかを簡単ではありますが、鑑別することができるんです。

 

今回の場合では、回転性のめまいの質問にはあまり該当しなかったのですが、浮動性のめまいを確認すると一致したんです。

 

その場合、考えられる疾患としては、

・脳梗塞

・頭蓋内出血

・一過性脳虚血

・外傷性による慢性硬膜下血腫

などなど

 

脳循環障害に伴う症状であれば整形外科ではなく脳神経系の病院へ紹介しなければならないのではと考え、患者さんと娘さんへ、、、

 

今回の腰の痛みよりもまずふらつきやめまいの原因を明らかにした方がいいこと、転倒歴があり浮動性のめまいであれば脳の検査もした方がいいのではないかということを簡単にお伝えし、すぐに担当医へ報告と再度診察への誘導を行ったんです。

 

患者さんと娘さんも驚きのリアクションでしたが、再度診察へ行ってもらいました。

 

その後、娘さんからの連絡があり、慢性硬膜下血腫があったそうです。そしてすぐに手術の運びとなったそうなんです。

 

この報告を受けた時はほっとしたんです。

 

でもその気持ちと同時に、この時に問診をしっかりせずにリハビリをしたり、バランス訓練などの運動を進めたりしてしまっていたら取り返しのつかないことをしてしまうところだったと気持ちを引き締めなければと思たんですよね。

 

過去の私は正直、問診は二の次でしか考えていなかったんですけど、今回のことをきっかけに改めて問診の大切さに気付いたんです。

 

病院に勤めているから大丈夫とは思わずに、おかしいぞと思ったらリハビリを闇雲にせず原因をはっきりとさせてから治療にするように心がけるようにしています。

 

あなたも、目の前の患者さんの情報だけではなく、症状の経過を詳しく聞く癖をつけてみて治療していいのか、治療をしてはいけないのかの判断をすることをお勧めします。

 

P.S.

自分の夢を追いかけるためには、まず目の前のことを真剣にやる!!

 

でも闇雲にするのではなくて、今やっていることを整理したり、やらないといけないことを洗い出したり、どうすれば夢を実現できるのかを見つける必要もあります。

 

私も自分の夢を叶えるために必要なことをリサーチして堅実に進んで行きます!!

 


この記事を書いた人

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橋本祐一

福岡県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。四肢コース・福岡校講師研修中。総合病院、整形外科クリニックを経験。普段は、主に一般の整形疾患からスポーツ障害の中学生・高校生などの治療を行なっている。休日に息子と戯れ合う時は、全力で遊ぶ一児の父。