痛みの原因を「関節由来」で治療しても結果は出ません。 | 日本オランダ徒手療法協会

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痛みの原因を「関節由来」で治療しても結果は出ません。

2023.05.25

from 橋本 祐一 @自宅デスクより

 

てんとう虫の生態って知っていますか?

 

実は、最近4歳になった息子と虫取りに行くようになって、

 

近くの公園で虫取りをしていてたまたまてんとう虫がいたので捕まえたんです。

 

ここで、息子から

 

「てんとう虫てなにを食べるの?」

 

ん?

 

知らないぞ!?

 

なにを食べるんだ!?

 

ということで、虫の図鑑を息子と一緒に見て調べることに。

 

すると、、、

 

てんとう虫の好物はアブラムシで、幼虫も成虫もアブラムシを食べるみたいで、成虫だと1日に100匹も食べるらしいんです。

 

ということは、てんとう虫を飼うとアブラムシ100匹捕まえるの!?

 

毎日、毎日アブラムシを探す旅に出なければいけない、、、

 

いや!他に食べるものもあるかもしれない。

 

そんな希望を胸に図鑑だけじゃなくてネットでも調べてみようと息子とスマホで再び調べることに。

 

すると、

 

りんごや砂糖水、ハチミツ、野菜類も食べるみたい。

 

100匹地獄から逃れられるかもと思った矢先、目についたものが、、、

 

てんとう虫は「同じ種類の卵や幼虫も食べる。」

 

共食い!?

 

てんとう虫の生態としてその環境下に卵や幼虫しかいなければ、それを食べると言うんです。

 

幼虫もうかうかしていると、てんとう虫の親や兄弟姉妹に食べられてしまうかもしれないという事実。

 

なんとも熾烈な人生。

 

息子にもそのことを言うと、

 

「怖いね〜」と一言。

 

でも、色々と勉強になることばかりで、一緒に調べて、一緒に育てるというミッションを、今は子供と行なっているんです。

 

ちなみに、てんとう虫ってアブラムシを食べないと卵を産めないそうなんですよ。

 

さて、ここから本題に入りたいと思います。笑

 

臨床でも、わからないことは調べたりしますよね。

 

でも、いくら調べてもなかなか痛みの原因ってわからないことが多いと思います。

 

それはなんで起こるのか?

 

なんで、痛いのか?

 

では、今回は痛みの原因をどう解決すればいいのか?をお話ししたいと思います。

 

曖昧な判断はダメ!!

 

 

患者さんが訴えている痛みの原因がわからないことってありませんか?

 

この前、患者さんから、

 

「足の付け根の前が痛くなったんです。どうすれば治りますか?」

 

こんな悩みを訴えてこられたんです。

 

足の付け根だから、股関節だな。

 

コレではダメ!!

 

 

まずは、「どの組織」から痛みが出ているか?

 

どの組織??って思いましたよね?

 

私は、この「組織から」ということを一番追求しているんです。

 

これを追求したことで、患者さんの症状の改善が劇的によくなり、臨床で悩むことが少なくなったんです。

 

今から5年前の話ですが、

 

40代ぐらいの女性が右股関節が痛みがあると受診されて、リハビリに来られたんです。

 

2週間前に熊本に旅行で行った下益城郡美里町の「日本一の石段」3333段を登って次の日に股関節の前面が痛くなったとのこと。

 

ここですぐに動きのチェック。

 

仰向けで股関節を挙げさせたんですけど、、、

 

患者さん:「痛っ!!」

 

痛みが強く出ていた。

 

レントゲンでも骨には異常ないし、

 

多分だけど痛みの原因は筋肉だろう。

 

そう、患者さんに伝えると、

 

患者さん:「やっぱりそうなんですね。診察でもそう言われました」

 

私:「じゃあ、治療をしていきますね」

 

結果は、、、

 

1ヶ月たっても症状は改善しなかったんです。

 

このやりとりの何が悪かったのか、わかりますか?

 

 

痛みを出している組織を意識した問診と評価

 

 

今回の「股関節の前が痛い」と患者さんが問診で訴えた時、痛みを出している組織っていくつ頭に浮かびますか?

 

筋肉? 骨?? 靭帯???

 

あなたがもし、これだけしか浮かんでこなかったのなら要注意!

 

結論から言うと、先ほどの股関節の患者さんは、『軟骨』が原因だったんです。

 

『軟骨』には痛みの受容器はないのですが、軟骨のすり減りから軟骨下骨がメカニカルストレスを受けて痛みを出していたんです。

 

痛みの原因が『軟骨』とわかっていたなら圧迫のかかる股関節の角度で痛みの再現をしてみたりできたと思います。

 

ちなみの股関節の前面に組織って何があるのかと言うと、、、

 

・筋肉

・靭帯

・軟骨

・関節包

・腱

・神経

・血管

・リンパ

・骨

 

などなど、ありますよね?

 

この組織レベルでの意識で問診や評価をすると、原因の組織が明確になってきます。

 

治療するターゲットが違うと結果は変わらないのは当たり前ですよね。

 

なので、これからは痛みの原因を関節というのはやめて、「関節のこの組織なんです!」

 

という風にしてみてください。

 

すると、治療成績がグーンとアップするかもしれません。

 

P.S.

 

ちなみに、

 

この患者さんですが、再び石段登りに挑戦して完走したんです。

 

後日も痛みなくできたから、次の目標はフルマラソンに挑戦したいと志高くなっていました。

 

P.P.S.

 

今回の話は、痛みの原因についてのお話でした。

 

問診で組織レベルで痛みの原因を見つけて、治療していく。

 

でも、痛みの原因がわかって治療をしてもすぐに痛みが戻ってしまう。

 

そんな経験ってあると思います。

 

特に腰痛なんかは、、、

 

じゃあどうすればいいのか?

 

そんな悩みを抱えている方には、

 

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この記事を書いた人

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橋本祐一

福岡県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。四肢コース・福岡校講師研修中。総合病院、整形外科クリニックを経験。普段は、主に一般の整形疾患からスポーツ障害の中学生・高校生などの治療を行なっている。休日に息子と戯れ合う時は、全力で遊ぶ一児の父。