患者さんからこんな相談をされたらどうする? | 日本オランダ徒手療法協会

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患者さんからこんな相談をされたらどうする?

2023.03.19

from 橋本 祐一 @自宅デスクより

 

マスク着用は、3月13日からは個人の判断で、、、

 

今まで長い期間コロナウィルス感染防止対策としてマスク着用をしていましたが、

 

政府より3月13日より屋内・屋外を問わず個人の判断に委ねるということになりましたね。

 

但し、医療機関を受診する際や通勤ラッシュ時といった混雑した電車やバスに乗る際などには、マスクの着用を推奨といった方針。

 

私たち医療関係の方々は今までとは変わらずかなといったところですね。

 

でも、学校教育の現場では、新学期となる4月1日から着用を求めないことを基本とするみたいです。

 

そういえばこの前の話なんですけど、中学3年生の学生をリハビリしていて、こんなことを言っていたんです、

 

「コロナ禍の3年間でマスクをしていたからクラスメイトの素顔を卒業アルバムで知りました。」

 

そんなことになるなんてやっぱり寂しく思ってしまいますよね。

 

ここからは、私個人の一言ですが、

 

人がいっぱいいるところ、密集してるところは、まだマスクはするだろうな。

 

外で子供と遊ぶ時などは、コレから暑くなるので気をつけながら外すでしょうね。

 

なかなか個人判断でっていうのも個々で考え方が違うから「自分はこうする」でいいのではないかと思います。

 

さて、

 

自己判断って難しいですよね。

 

例えば、お薬事情。

 

お薬も患者さんが良かれと思って色々な薬やサプリメントを飲んでいたり、逆に薬を飲むことをやめていたり、、、。

 

カンファレンスで担当医に話すと、「えー!?」ってなリアクション。

 

お薬事情で色々と患者さんの状態がわからなくなることってありますよね。

 

でも、正しく処方された通りに飲んでいてそれが悪さをすることもあるんです。

 

それってどういう事態を引き起こすのか?

 

患者さんの家族の相談

 

 

私が担当している患者さんが、リハビリしているときに急に、

 

患者さん:「私の姉のことで相談があるんだけど、いいかな?」

 

って言われたんです。

 

何かな?と思って話を聞いていくと、お姉さんが最近腰が痛いって言い出したらしいんです。

 

なので話を聞くことに、すると、、、

 

・腰からお尻が痛い

・今まで腰が痛いと言ったことがない

・きっかけは窓のシャッターを開けようとしたときにグキッとなってから痛くなった

・普段は体が弱いのであまり出歩かないし、家でもあまり動けない

・寝返りや立ち上がりの時にズキっとする感じがある

・じっとしていれば痛くない

 

ついつい、問診をし始めてしまったんですが、最終的に診断をするのはお医者さんなので、一度病院へ診察に来ては?と促したんです。

 

ですが、お姉さんは根っからの病院嫌いでよっぽどがない限りは行きたくないと言われているそうなんです。

 

妹である患者さん自身も一緒に当院へ連れてこようとしたのですが、大反対されたそう。

 

でも、さっきの話から、痛みの度合いはわからないものの痛みの質的に考えて損傷している可能性があるなと思ったんです。

 

なので、もう少し話を聞いてみることにしたんですよね。

 

そこで、病状の経過や既往のことを妹さんの感覚にはなるけど、教えてもらったんです。

 

・腰が痛くなったのは2週間前から

・痛くなった当初よりは痛みは減ってる様子だけど、動くたびに痛い

・普段はあまり動かないから痛みを感じることは少ない

・唯一行っている治療は歯医者の治療で3週間前に歯が痛くなった

 

ここで、あることに気がついたんですよね。

 

そのあることというのが、、、

 

歯の治療での影響

 

 

3ヶ月前から歯の治療をしていることに着目したんです。

 

歯の治療と腰の痛みには何が関係しているのか?

 

それは、

 

痛み止めの薬についてなんです。

 

痛み止めを飲んでいて、歯の痛みと同時に腰の痛みも緩和されていたという可能性を考えたんですよね。

 

そこで、患者さんにお姉さんが痛み止めの薬を飲んでいるのか聞くと、

 

お薬の管理を妹さんである患者さんが行なっていたので、飲んでいることを知ってたんです。

 

だとしたら、シャッターを開けようとしたときにグキッとなったときに腰の圧迫骨折などの可能性もあるかもとすぐに診察を促したんです。

 

そして、腰の痛みは骨折の可能性やその他の損傷の疑いがあるのに、お薬の影響により実際の痛みとして症状が軽くなっているかもしれない。ともお伝えしたんです。

 

翌日、

 

その患者さんと娘さんが診察に来られて、、、

 

結果は、第5腰椎圧迫骨折だったんです。

 

患者さんもこの結果に驚いた反面、私に相談してよかったと言われました。

 

今回は薬事情での出来事でしたが、他にもブロック注射などで痛みが減って、無理をしてしまって痛みが増悪することもあるはずです。

 

患者さんは、それで良くなったのだと思い、痛みの原因となるものはそのままで生活したり、普段どうりのことをしてしまって痛くなってしまう。

 

でも、そんなことって患者さんは知り得ないこと。

 

なんで注射したのに痛くなったのか?というのも患者さんに伝えてあげることで治療の良い経過に結びつきますので教えてあげてください。

 

P.S.

 

マスク事情も「こうすべきだ!」って相手に押し付けてしまわないように、自分がどう行動するかが大事ですよね。

 

って、マスクの着用は個人判断ってあんまり今までと考え方は変わらない気もするなぁ。

 

P.P.S.

 

今回はお薬事情での痛みについてお話しさせてもらいました。

 

組織が損傷していては、その組織が治るまでは無理をしないことが大切なのですが、

 

その後は、私たちの出番!!

 

慢性的に腰痛にならないための支える体づくりをしなくてはいけませんよね?

 

でも、

 

腰痛体操として、ただドローインをさせればいいというわけではなく、

 

あるところに意識させることで、より支えるための準備ができるんです。

 

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この記事を書いた人

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橋本祐一

福岡県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。四肢コース・福岡校講師研修中。総合病院、整形外科クリニックを経験。普段は、主に一般の整形疾患からスポーツ障害の中学生・高校生などの治療を行なっている。休日に息子と戯れ合う時は、全力で遊ぶ一児の父。