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[腰痛]入りづらい腹横筋を鍛える成功方法 | 日本オランダ徒手療法協会

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[腰痛]入りづらい腹横筋を鍛える成功方法

2023.01.22

from 橋本 祐一 @自宅デスクより

 

もう、1月が終わってしまう、、、。

 

ついこの間、正月だったのに、、、あっという間ですよね。

 

え〜、正月といえば、

 

「お年玉」

 

ちなみに、子供がお年玉を貰って親なりにどんな声かけをしますか?

 

「よかったね〜!無駄遣いしちゃダメよ〜!」

 

って声かけてませんか?

 

私もこの声かけをしてしまいまして、反省したんですよね。

 

なんでこの声かけをして反省したのか?

 

実は、

 

「無駄遣いじゃなくて、『よく考えて使おうね』って言ってあげて!」

 

って、奥さんに言われたんです。

 

ハッとしてしまいました。

 

「親の価値観で無駄遣いと決めると子供は何も考えられなくなる」って言われて気付かされたんです。

 

無駄遣いするのも教育のうちで、少額のうちに気づくのはいいことなのだと奥様に悟られました。

 

ついつい大人の目線で子供が無駄遣いをするんではないかと警戒も含めた声かけのつもりだったし、深い意味はなく、お金を渡すこととセットで「無駄遣いしちゃダメだよ」と言ってしまっていたんですよね。

 

本当に無駄かどうかを子供自身に考えさせる方がいいということ。

 

「よく考えて使いなさい」という声掛けに変えるだけで、子供の意識も変えてあげることもできるかもしれないと勉強になったんです。

 

うちの奥さんもご両親にそういう教育を受けてきたんだと感心させられました。

 

自分では無駄だと思っていても、それは無駄じゃないこともある。

 

それって臨床場面でも経験したことがあったんです。

 

今回は、その無駄ではなくあることをやり続けることで結果がよくなったお話をさせてもらいます。

 

10年以上続く腰痛が辛くてたまらない。

 

 

30代女性の腰痛で悩んでいる患者さんが来院された時のこと、

 

その方は10年以上前から腰が痛くて色々な病気や治療院に行って治療をしてもらったけど、良くならないというんです。

 

なので、早速いつものように問診を開始!

 

・痛いところは背中から腰にかけて全体

・圧痛はTh10〜L3(特にTh12)

・炎症症状もなし

・痺れもなし

・自覚的に腹筋は弱く、反り腰気味

・パーソナルトレーニングを週に一回行っているが、全然腹筋に力が入らないと言われる

・呼吸器が元々弱い

・とにかく全身に緊張が走って痛みをすぐに感じる

・睡眠不足や便秘、頭痛、肩凝りも酷く自律神経も乱れている

 

ここで気になるワードがあって、

 

「呼吸器が弱い」

 

どういうことだろう?って気になって深く聞いてみたんです。

 

呼吸が浅いのは生まれつき?

 

 

結論からいうと実は、呼吸が浅く特に呼気が短い。その原因として腹筋、特に内外腹斜筋が弱くて胸郭を正しいポジションに保つことができなかったんです。

 

要するに胸郭下角も100°以上の角度でアライメント不良を起こしていたということ。(正常は70〜90°)

 

その影響から吸気時間と呼気時間の比率が大体、通常は1:1.5から1:2くらいと言われていますが、この患者さんは、深呼吸が浅かったんです。

呼吸器のことでさらに深掘りすると、10代のころに喘息ではないのかと思い一度病院で診てもらった事があったそうなんです。

 

すると、喘息はないけれど、気管支が狭いのでは?ということを言われ、気管支が元々狭く生まれつきだからこれは治らないと言われたそうなんですよね。

 

なので、患者さん自身も呼吸の浅いことや運動した後の息苦しさは仕方がないものだと思っていたらしいんです。

 

本当に気管支が炎症を起こして狭くなってしまっているのであれば、その治療を優先すべきですが、そうではないみたいなので治療を開始したんです。

 

・脊柱起立筋のリリース

・肋間筋のリリース

・胸椎、腰椎、肋椎関節のマニュピレーション

 

この施術をした後に、腹横筋を鍛える目的で腹式呼吸をさたいところなんですが、なにしろ下部の胸郭は下がらない状態なので、私はこんな工夫をしてみたんです。

 

下部胸郭のところにタオルを巻きつけ、タオルの端を自身で持って、呼気に合わせタオルを絞る。そして吸気時に一気にタオルを緩めて深呼吸をしてもらう。

 

その場では、呼吸のしやすさはあるものの腰の痛みや背中の痛みは軽くはなっているものの最初は患者さんも本当にこれで良くなる?って半信半疑。

 

でも、患者さんもよくなりたい一心だったので、この運動を朝と夜に必ず行うように指導をして、やってくれたんです。

 

すると、1ヶ月ほどして背中の張りが減り、2ヶ月経過した頃には、腰の痛みもほとんどなくなり、ジムの運動もどんどん負荷をかけても腰の痛みもなくできるようになったんです。

 

胸郭下角のアライメントもだんだんと正常に近づいていき、呼吸の浅さも減って運動しても疲れにくい体になって全身の緊張も緩和していたんです。

 

呼吸って全身に関わる運動ですし、自律神経のバランスにもより影響しやすいので、患者さんに継続してやってもらって無事に卒業してもらいました。

 

ついつい腰が痛いから背中の張っているところを緩めて腹筋を鍛えるぞとなりがちですが、まずは腹筋を使えるようになるための環境づくりをすることも大事なんだと気付かされた症例でした。

 

そして、患者さん自身も最初は無駄なことなのでは?と半信半疑で思っていた事が、無駄ではなくやり続ける事で治療効果を見いだす事ができたんだと思います。

 

あなたも、なかなか思うようにいかないなという事があるかもしれませんが、即時効果を狙うだけではなくやらなければならないと思ったらしつこくやってみてもいいかもしれませんよ。

 

P.S.

 

私も小さな時にもっと無駄遣いをしておけば、もっとより良くお金のことを考えて使っていたはず、

 

最近のお金事情を振り返ると、、、

 

ついついお小遣いで子供におもちゃを買って帰ってしまう。

 

これって無駄遣い?

 

いや、これは私が無駄と思っていなかったら無駄ではないはず!!

 

P.P.S.

 

今回の患者さんの呼吸と腰痛に関してのお話だったのですが、呼吸と体幹ってすごく関係していますよね。

 

でも、腰痛の方は腹式呼吸がうまくできなかったり、体幹を支える事が上手にできない方が多いと思います。

 

そんな時に役立つのが、

 

『体幹はどうやって体を支えているのか?』

 

という動画がオススメです。

 

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この記事を書いた人

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橋本祐一

福岡県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。四肢コース・福岡校講師研修中。総合病院、整形外科クリニックを経験。普段は、主に一般の整形疾患からスポーツ障害の中学生・高校生などの治療を行なっている。休日に息子と戯れ合う時は、全力で遊ぶ一児の父。