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今年の〇〇メソッド教えます! | 日本オランダ徒手療法協会

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今年の〇〇メソッド教えます!

2018.10.11

From:長島 将太

@近所のスタバより

 

先日のリハビリ中の出来事。

まだあどけなさの残る中学三年生の男の子に、突然階段で告白されました…

 

「先生、怖いです…」と(笑)

 

まあ、よくある話なんですけど。

 

私の普段のリハビリが、他のスタッフに比べてほんの少し、ほんの少しリハビリが厳しめなんですよね。

 

だから、よく患者さんから「スパルタ先生」「鬼軍曹」「鬼コーチ」なんてアダ名をつけられる事も。しまいには「鬼」の一言で済まされることも(泣)

 

場合によっては私がトレーニング室に行くだけで「キャーーーーー」と声が上がるほど有名なんですよね(これ決して黄色い声ではありません 汗)

 

今回も同じように言われてしまったなーと内心思いながら、彼に聞いてみたんです。

 

とびきりの笑顔で「どこが怖い???」ってね。

 

そしたら彼から「カイダン」ですという答えが…

 

最初聞いた時は、何を言っているか理解出来なかったんですが

よくよく聞くと「松葉杖で階段を降りることが怖い」とのことだったんですね。

 

「そっちかーーーい」ってなりますよね(笑)

 

でも、気持ちは凄く分かるんです。

手術した足は、まだ地面につけない状態なので免荷で階段を登り降りする必要があるんですよね。

 

でも、松葉杖での階段動作って

一歩間違えると大事故に繋がるぐらい危険性の高い動作なんですね。

 

筋力が十分でない女性や、子どもにとったら非常に恐怖心の強い動作。

やってみると分かるんですが、本当に怖いんですよね。

そんな恐怖の動作に耐えきれず、彼は思い切って告白してくれたんです。

 

私じゃなくて「階段」が怖いって…

 

このように、とある動作に恐怖心を強くもっていて動けなくなることってありますよね。

私たちの臨床でも、よく出会う機会が多い「ぎっくり腰」はまさに恐怖心の塊みたいなものではないでしょうか。

 

# 恐怖のギックリ腰

よく私の職場には「ギックリ腰(急性腰痛症)」で入院される方が多いんですよね。

 

ギックリ腰になった人なら誰もが感じたことのある、あの恐怖心と不安感。

 

患者さんからは「もう一生動けないんじゃないか」とか「あの痛みの怖さがあるから動けないんです」なんてよく聞くんですよね。

 

お恥ずかしながら、昔の私ならきっとそんな患者さん達に「体幹を鍛えましょうね」「体幹が弱いからですよ」なんてフツーに言ってたと思います。

 

あの頃は、正直どうすればいいか分からなかったんですよね。

 

「動かすべきか?」

「安静にすべきか?」

 

目の前に物凄く痛がっている腰痛患者さんに対して打つすべなしの状況でした。

 

でも、とあるルールを知ってから私の急性腰痛患者への対応は明確になったんですね。

 

それは、、、

 

# 3日間ルール

ギックリ腰をして、緊急手術を要する状態でないと判断された患者さんには「3日間ルール」を設けたんですよね。

 

なんのルール???

って思う方もいると思うので簡単に解説しますね。

 

レッドフラッグと言って私たち治療家が対応できない骨折や悪性腫瘍などの治療対象外

を鑑別した上でのルールなんですが、痛いからと言ってじっとベッド上で過ごすような「安静」を絶対にとってはいけないんです。

 

なぜなら「もっと悪化してしまう」からです。

下手すると長期化する腰痛になってしまうこともあるぐらい対処を誤ると、とんでもない事になってしまうのです。

私の知っている患者さんには、誤った対処のせいで家から出るまでに「半年間」もかかった方もいるほどなんですよね。

 

では、どうすればいいのか?

 

それは、とあるものを取り除かなくてないけないんですね。(できる限り早急にね!)

 

# 取り除くべきものは痛みではない

取り除くものと言えば恐らく「痛み」を思いつく方もいるかもしれないのですが、実は違うんです。

 

それは、、、

「痛みに対する恐怖心」なんですね。

 

急性腰痛の患者さんの場合

この再発や突然の激痛に対する恐怖心がハンパないんです。

この恐怖心は非常に厄介で、本来の痛みの程度も増幅して感じてしまうほど。

 

なので、私は必ず最初の治療には「恐怖心を取り除くこと」を全力を注ぐようになりました。

 

「まずは、ゆっくり寝返りをうって…」「次は、両ひざを立ててゆっくり左右に倒しましょう」みたいな感じでね。

 

ここでは、「痛みを耐えれる範囲で動くこと」が非常に大事なポイントなんです。

 

そして、恐怖心を感じる動作を少しずつ取り除いていくと自然と安心感が生まれ、どんどん動けるようになってくるんです。本当信じられないぐらい動けるようになります。

 

ちなみに、ここまでは一歩も患者さんに触れません(笑)

骨盤の評価なんてもっての外です(苦笑)

 

こんな事を繰り返しているうちに私のやっている事をスタッフが冗談で

 

「長島メソッド」とネーミングしてくれました(汗)

 

ギックリ腰は対処法を知らなければ、患者さんの将来がガラリと変わってしまうほど医師やセラピストなどの適切な対応が鍵になってきます。

 

もし、急性腰痛患者さんが目の前にきたらしっかり鑑別し、レッドフラッグでなければ「3日間ルール」と「恐怖心克服のサポート」をしてみると違った結果になってくるかもしれません。

 

PS

今日も患者さんに新たなネーミングを頂きました(笑)

「スパルタ鬼コーチ!」

もう何がなんだか分かりません…


この記事を書いた人

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長島 将太

理学療法士。南川整形外科病院(http://minamikawa-hp.com/about/rehabilitation.html )JADMT認定 徒手療法士。プロの選手からインカレ・インターハイ選手など数多くトップアスリートを診てきている。また、オランダ徒手療法ではチーフ講師として本物の医療を伝えるために後進の育成にも余念のない。サーフィンをこよなく愛する2児の父。