すぐ実践できる自律神経へのアプローチ | 日本オランダ徒手療法協会

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すぐ実践できる自律神経へのアプローチ

2021.10.28

『局所と全体のバランス』が大事だって話。

 

おはようございます。

オランダ徒手の長島です。

 

もうすっかり外は秋模様ですね。

 

朝晩は寒くなってきたし、

カラダの変化も起きやすい時期なので、

体調管理は徹底したいものですね。

 

このような時期は、

気温差が大きいので自律神経がデリケートな方にとっては、

心身ともにストレスが大きいようです。

 

患者さんによっては、

この季節の変わり目に症状が悪化することもあるので、

 

患者さんの変化にはいつも以上に

アンテナを張って治療するようにしています。

 

今でこそこの『自律神経』という組織に着目して、

具体的にアプローチするようになりましたが、

 

正直オランダ徒手で学ばなかったら、

完全にスルーしてたなと感じています(汗)

 

オランダ徒手療法を学ぶ以前の私は、

『解剖学』『機能解剖学』『運動学』『バイオメカ』などなど

カラダの構造や機能ばかりに着目していたんですよね。

 

なので、関節や筋肉、動きについては詳しかったので

自分のアプローチも運動連鎖や解剖学的な考え方が中心だったんです。

 

でも、オランダ徒手で『神経生理』という分野を学ぶようになって

身体の構造そのものの状態を『調整する機能』に対するアプローチも大事だと理解したんです。

 

つまり、自律神経へのアプローチですね。

 

そこで今日は軟部組織の健康管理をしている

『自律神経機能』について話をしたいと思います。

 

 

そもそも自律神経の役割とは?

 

身体には筋肉や靭帯など…何百もの軟部組織がありますよね。

 

私たち治療家は、そんな数多くある軟部組織の一つひとつに対して、

組織ごとの治療テクニックを知っていると思います。

 

例えば、

筋肉であれば『ストレッチ』『リリース』『マッサージ』

 

軟骨であれば『モビライゼーション』

 

こんな感じですよね。

 

そして、この対象となる組織の持つ柔軟性や弾力性、耐久性など

組織自体の状態を調整しているのが『自律神経』なんです。

 

なので、筋肉が固い原因を考えた場合。

 

『使い過ぎ』『不動(ストレッチ不足)』だけではなく、

自律神経が原因で筋肉が硬くなっている場合もあります。

 

このようなケースの場合は、

徒手的なストレッチやリリースだけでは改善しないことがよくあります。

 

あるいは、一時的に改善してもすぐに戻ってしまうケースも、

自律神経が問題だったりします。

 

このように自律神経の持つ役割というのは、

 

局所の組織に対して、それぞれの組織が持つ特性を

十分に発揮するための状態を管理することなのです。

 

これをオランダ徒手では『体内環境』と言います。

 

この体内環境が整っているかどうかが、

組織の柔軟性改善や回復具合に大きく影響してきます。

だからこそ、

自律神経を調整することが大事なんですよね。

 

どんなに素晴らしいテクニックを使っても、

良い刺激のトレーニングが出来ても、

そもそも体内環境が整っていなければ効果は半減します。

 

なので、自律神経に対してはアプローチすべきです!

 

でも、どうやってアプローチすればいいか思いつかないですよね。

 

私も習いたての頃は、

重要だと頭で分かっていても『実際どうするの?』と感じていたので、

今日は誰でも簡単にできる方法を紹介します。

 

自律機能を高める簡単なアプローチ方法

 

その簡単なアプローチ方法とは・・・・

 

『脊柱を動かすこと』です。

 

えっーーそれだけ(笑)

 

そうです。

これだけで良いんです。

 

あくまでひとつのアプローチ方法ですが、

これだけでも十分な効果があります。

 

なぜかというと、

自律神経というのは背骨周囲に位置しています。

 

実際に解剖書などを見てみると分かると思いますが、

胸椎の椎骨(椎体)の近傍に交感神経節という器官があるので、

この部分に刺激を入れることがひとつのアプローチとして効果的なんです。

 

でも、正直これだけだと信用できないですよね(笑)

 

なので、早速いまからあなたに体感してもらおうと思います!

以下の手順に沿って実験してみて下さい。

 

1.足の筋肉の硬さをチェックする。

  触って柔らかさを確認したり、前屈してみたり、

  自分でカラダを評価してみて下さい。

 

2.変化を出したい方向へ背骨を捻る(20回繰り返す)

  右足の変化を出すなら右方向へ捻る

 

3.再度、足の筋肉の硬さをチェックする。

 

いかがでしたか?

 

今回はもっとも簡単な方法を紹介しました。

 

患者さんの状態によっては、これだけでも十分効果を発揮する方もいます。

ですが、あくまで自律神経に対するアプローチの一つですので参考までに実践してもらえると良いかと思います。

 

今日をきっかけに、『自律神経(体内環境)』の視点を持って

患者さんを見ると、また違った気づきが生まれるかもしれません。

 

局所と全体のバランスを管理する『自律神経』

非常に奥が深い組織ですね。

 

それでは!

 

PS

こんな時期は、

少し熱めのお風呂に入った後に、

間接照明で寝る体制を整えながら、

子どもと本を読みながら寝落ちする。

 

これで自律機能はバッチリです(笑)


この記事を書いた人

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長島 将太

理学療法士。南川整形外科病院(http://minamikawa-hp.com/about/rehabilitation.html )JADMT認定 徒手療法士。プロの選手からインカレ・インターハイ選手など数多くトップアスリートを診てきている。また、オランダ徒手療法ではチーフ講師として本物の医療を伝えるために後進の育成にも余念のない。サーフィンをこよなく愛する2児の父。