腫脹改善に効果的な物療の使い方 | 日本オランダ徒手療法協会

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腫脹改善に効果的な物療の使い方

2021.08.14

ただいまの時刻。

 

19時25分。

 

最後の投球障害の学生を終えて、

一息ついたとこです。

 

私の生活パターンは、

大きく3つ。

 

①仕事が終わったらダラダラ残らず、速攻帰る。

 

②仕事が終わったら、すぐ仮眠をとってブログやオランダ徒手に関わる仕事の準備に取り掛かる。

 

③病院以外で見ている方のリハ&トレーニングプログラム作りや、個別フォローや準備をする。

 

と、まぁ〜こんな感じで日々を過ごしています。

 

なので、同僚からは。

 

『いつ休んでるんですか???』って心配されてしまいます。

 

こんな働き方にも関わらず、

まったく体調を崩さないのでみんな不思議そうです(笑)

 

でも、これには自分なりにちゃんと理由があるんですよね。

 

これをやってるから、

ずっと元気に活力に満ちた働き方ができてると思っています。

 

それは、

 

・週1~2回の定期的な運動

(最近は子どもと一緒に運動してます!)

 

・最低7時間の睡眠時間の確保

(どこでもすぐに寝れる体質のおかげ!)

 

・月1~2回は自然と触れ合う時間を作る

(サーフィンだけじゃなく、海辺や山を散歩)

 

そんな大したことではありませんよね(汗)

 

でも、この習慣が私にとって大切なんです。

 

もちろん、

長島家はどうもタフな民族ではあるのですが、

それ以上に自分のライフワークを大事にしてます。

 

いつも健康的にいるために、

 

『スムージー』とか『パーソナルジム』などの

意識高い系の取り組みは私には出来ないので、

ユルく、長く続けれるものが良いですね。

 

さて、私のどうでもいいプライベート話はこのくらいにして

今日は前回の続きをお話したいと思います。

 

『なんの話?』って思った方は、

ここを読んでから読み進めて下さいね。

 

↓ ↓ ↓

 

前回のあらすじ

 

前回は、予定通りに腫れを引かせる為には、

『まず組織の治癒期間を把握しましょう!』とお伝えしました。

 

術後の腫れを引かせるためには、

急性期アプローチの鉄板である『RICE処置』は大事です。

 

ですが、

RICEはあくまで腫れを引かせるための『手段』ですので、

方法ばかりに目を向けると大事な部分を見落としてしまいます。

 

それが『いつ頃に腫れが引いてくるか?』という予後予測です。

 

今は腫れているんだけども、

『術後◯日には腫れが落ち着いてくる』とか、

『受傷から◯日経つと腫れが減ってくる』などのような治癒の目処のこと。

 

この治癒の目処。

 

つまり、

『組織の治癒期間』を頭に入れながら治療をしないと、

目の前の腫れを解決するための手段しか考えることが出来なくなり、

 

その結果、

アプローチの時期を見誤って

反対に腫れが長引いてしまう可能性がある要注意ですよ〜

 

っていう話をしました。

 

これからお話する内容は、

腫れを引かせるための手段の選び方について

話したいと思います。

 

『なぜ腫れが引かないのか?』を考えて!

『腫れが引かない理由は?』と先輩PTから聞かれた、あなた。

 

どれだけ引かない理由を考えることが出来ますか?

 

3分間待つので。

 

一度、目の前の紙に書き出して見てください。

 

・・・

 

・・・

 

・・・

さて、いかがでしょうか?

 

よく腫れが引かないのは『循環が悪いから・・・』

という一言でまとめてしまいがち。

 

循環が悪いから、

循環を良くするために足を動かしましょう!

 

循環が悪いから、

温めて循環を促しましょう!

 

以前の私は、

このような考えで腫れに対してアプローチしてたので、

上手く腫れを引かせることが出来ませんでした。

 

ですが、

オランダ徒手に通い始めて、

 

はじめて腫れの原因をきちんと理解でき、

ようやく自分の間違いに気づきました。

 

それは、

 

『循環=排出システム&取り込むシステム』のサイクル

 

を理解していなかったこと。

 

腫れが引くメカニズムとは?

 

よく腫れの話になると、

『循環』がキーワードになると思うんですね。

 

この循環は、大きく2つの機能に分かれます。

 

毛細管や動脈から細胞内に

必要な栄養や酸素などを『取り込むシステム』

 

細胞内に入った栄養や酸素を

使用した残骸(Co2や老廃物)などを『排出するシステム』

 

この2つです。

 

これがバランスよく機能することで、

人間のカラダの恒常性は保たれているんですね。

 

さらに、

関節まわりの腫れを理解するために知っておきたいのは、

関節構造に存在するスポンジ機能というもの。

 

先ほど伝えた循環システムは、

あくまで『血管が存在する組織』で機能するもの。

 

だから、部位によっては毛細血管がない半月板などの組織の腫れは

スポンジ機能を使わないといけません。

 

この機能については、

また別の機会に話しますね。

 

これらさまざまな機能が腫れには関与しています。

 

そのため、

循環を良くするためには・・・

 

『排出システム』or『取り込むシステム』

 

どちらの機能を改善するためのアプローチか、

明確にしておく必要があるんですね。

 

排出システムが問題であれば、

血管のポンプ作用をどれだけ高めれるかが重要ですよね。

 

なので、

あなたの臨床でも圧迫機能を備えたメドマーや、

リハビリで足首を動かしたりしますよね。

 

他にもお湯と水を使った温冷効果のギャップを利用して、

排出システムを促すことも出来ますね。

 

ここで紹介するのは、

私がよく使うアプローチの一つですが

効果的なので是非やってみてください!

すぐに実践できる『交代浴活用術』

 

使うのは『お湯』と『水』です(笑)

 

普通の交代浴じゃない??

って思いますよね。

 

その通りです。

 

ですが、ここからがポイント!

 

この交代浴を行う時は、

お湯と水の温度管理が重要なんですね。

 

交代浴(初日):お湯38度/水10度

 

交代欲(3日目):お湯40度/水8度

 

交代欲(7日目):お湯42度/水6度

 

これはあくまで一例。

そのままの設定で使わないで下さいね。

 

ここで押さえてほしいのは、

温度差をつけて血管系の還流を促すこと。

 

人間のカラダは、環境に適応する能力を持っているので

ずっと同じ温度設定だと慣れてしまうんです。

 

そのせいで、

循環システムの反応が鈍くなるので、

少しずつカラダの状態に応じて設定を変更することが重要。

 

このように、『循環改善』と一括りにせず。

 

機能ごとに着目したアプローチをすることで

より良い腫れ改善効果が期待できるかもしれません。

 

もし、腫れ管理でお悩みであれば、

一度この部分をじっくり考えてみてはいかがでしょうか?


この記事を書いた人

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長島 将太

理学療法士。南川整形外科病院(http://minamikawa-hp.com/about/rehabilitation.html )JADMT認定 徒手療法士。プロの選手からインカレ・インターハイ選手など数多くトップアスリートを診てきている。また、オランダ徒手療法ではチーフ講師として本物の医療を伝えるために後進の育成にも余念のない。サーフィンをこよなく愛する2児の父。