患者さんが勝手にやってくれる自主トレの作り方 | 日本オランダ徒手療法協会

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患者さんが勝手にやってくれる自主トレの作り方

2021.11.25

From:長島 将太

@姪浜のスタバより

 

『また散らかってるやん、、、』

 

子供部屋がなかなか片付かなくて困っています!

 

オモチャ棚からはモノが溢れて、

 

学習机はプリントや教科書、

鉛筆の消しカスなどカオス状態。

 

何度も一緒に片付けたり、

収納ルールを決めても、

数日後には元に戻ってしまう…

 

今日は断捨離祭りだ〜!!と言いながら、

壊れたオモチャやいらないプリントなど捨てまくるけど、

1ヶ月後は元に戻ってしまう子供部屋。

 

片付けた時には、

部屋も気分もスッキリ〜〜

 

でも、それも一時的で

また数週間後には元の状態に戻ってしまう。

 

こんな片付かない我が家の子供部屋のことを考えてると、

これって治療と共通してるな〜と思ったんです。

 

何が共通してるかと言うと、

『また元に戻ってしまう』ということ。

 

治療でいくらいい結果を残しても、

次回来院された時には、

また症状が元に戻ってしまう。

 

悪くはなってないけど、

良くもなっていない。

 

こんなリハビリを続けてると、

患者さん自身も進歩が無くて通ってくれなくなったり、

 

治療家自身も同じことの繰り返しになってしまって、

治療がマンネリ化してしまいますよね。

 

この状態が続くのは、

患者さんにとっても治療家にとっても

しんどいですよね。

 

そこで今日は、

症状のもどりを防ぐ自主トレ方法について

話していきたいと思います。

 

その自主トレ指導…間違ってます!

 

自主トレを指導する時の目的は、

患者さんのニーズによって変わると思いますが、

大きな目的の一つに『リハビリ効果の持続』があると思います。

 

よくある臨床の話だと、

効果を持続させるために患者さんにストレッチをやってもらったり、

リリースや可動域練習をやってもらう機会って多いですよね。

 

他にも、筋力をつけるために自重トレーニングを指導したり、

関節の安定性を高めるためにインナーの強化をやったりすると思うんです。

 

そうやってリハビリ以外の時間も有効活用することは、

成果を出すためには重要なことです。

 

ですが、

多くの治療家は自主トレ指導で

大きな間違いをしてしまっているのです。

 

この間違いのせいで、

患者さんが積極的に自主トレに取り組んでくれなかったり、

最初はやってくれても長続きしなかったりします。

 

その間違いはというと・・・

 

『自主トレ方法だけを指導している』という間違いです。

 

どういうことかと言うと。

例えば、ストレッチを指導する時を思い出して下さい。

 

恐らくほとんどの方は、

「どの筋肉を、どうやって伸ばすのか?」といった具合で指導していると思います。

 

この指導自体は、

患者さんの為になるので素晴らしい指導なのですが、

 

患者さんが主体的にに取り組んでらう為には、

これだけでは不十分なのです。

 

なぜなら、患者さんは自主トレで

本当に効果が出ると信じていないからです。

 

なので、まずは自主トレの方法よりも先に、

その自主トレがどれだけ効果があるかを証明しなければいけません。

 

そのために、

あなたすべきことは『効果を体感させること』です、

 

自主トレ実施率を高めるワンポイント

 

患者さんだけに限ったことではないですが、

効果が出るか分からないものを継続して下さいと言われても、

簡単に信用できるませんよね。

 

でも、私たち治療家はこんな指導をしておきながら

『あの患者さんは自主トレをやってくれない…』と嘆きます。

 

最悪の場合。

 

『あの患者さんがやってくれない』と、

患者さんのせいにしてしまうことも。

 

このメルマガを読んでくれているあなたは、

きっとそんな無責任な治療家には、

なって欲しくないのでもう1つポイントを伝えたいと思います。

 

患者さんが自ら自主トレに取り組んでもらう為には、

『効果を体感すること』が大事だと伝えました。

 

この効果を体感する為には、

あなたが指導した方法で実践してもらうことは勿論ですが、

実際に予定している『回数』と『セット』まで一度やきることが大事なんですね。

 

よくストレッチや筋トレの方法だけを指導して、

あとはこの自主トレを『10回×2~3セット』やって下さいね〜

などの指導を良く見かけます。

 

ですが、

これも成果の出ない指導法です。

 

患者さんの状態によっては、

そもそも10回がやっとかもしれません。

 

もしかすると、

5回目ぐらいから代償が出始めるかもしれません。

 

なので、一度指導した方法でやってみた上で

実際に自主トレでおこなう『回数』と『セット』を実践し、

患者さんの身体の状態に合っているかまで確認すること。

 

ここまでやる必要があるんです!

 

もし、『自主トレで効果が出せない』『患者さんがなかなか自主トレをやってくれない…』と感じている方がいれば、今回お話しした方法をやってみてはいかがでしょうか?

 

どんなに素晴らしい自主トレ方法も、

患者さんがやってくれなければ成果は出ません。

 

まずは患者さんがやりたくなるような自主トレの

セッティングにチャレンジしてみて下さい!

 

まずが『効果を体感させる』からがはじめの一歩です。

 

 PS

うちの子供部屋の片付け大作戦も、

まだまだ試行錯誤中〜

 

子ども達が進んで片付けてくれる仕組みを考え中です(笑)

何かいいアイディアがあればぜひ教えて下さい!!


この記事を書いた人

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長島 将太

理学療法士。南川整形外科病院(http://minamikawa-hp.com/about/rehabilitation.html )JADMT認定 徒手療法士。プロの選手からインカレ・インターハイ選手など数多くトップアスリートを診てきている。また、オランダ徒手療法ではチーフ講師として本物の医療を伝えるために後進の育成にも余念のない。サーフィンをこよなく愛する2児の父。