”局所構造”からみる運動連鎖アプローチ | 日本オランダ徒手療法協会

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”局所構造”からみる運動連鎖アプローチ

2021.11.04

From:長島 将太

@自宅オフィスより

 

おはようございます。

オランダ徒手の長島です。

 

今日もいつものスタバの窓側席で

メルマガを書いています。

 

一時期はサボり気味だったメルマガ発信も、

とうとう100通目に突入しました!!

 

いつもメルマガを読んでくれている皆様には、

本当に感謝しています。

 

セミナーの時に受講生の方々から、

 

『いつもメルマガ読んでます!』

 

『あのメルマガ面白かったです!』って言われると、

 

その日のセミナー予定にない内容まで教えたくなっちゃうくらいとても嬉しいですし、

メルマガを続けて良かったと思える瞬間なんですよね。

 

ちょうど土屋代表のyoutubeでのライブ配信も100回を迎えたところなので、

11月は読者の皆さんに何か恩返しできないかと考え中です。

 

ぜひ楽しみにしてて下さい!

 

そんな記念すべき100回目のメルマガは、

 

私の治療の原点である『運動連鎖からみたアプローチ』について話そうと思います。

 

なぜ、このテーマを選んだかと言うと…

 

これまで数多くのセミナーを行ってきた中で、

 

この運動連鎖から治療展開するってことに慣れていない…

そんな治療家が多かったからです。

 

『どのテクニックを使って、どう治療すればいいか?』を考える前に、

 

『なぜ、そのような動きになるのか?』を考えることが出来なければ、

 

このアプローチは成立しないんですよね。

 

そこで今日は、運動連鎖を考える上で重要となる

『局所の分析』にフォーカスを当てて話をしていきます。

 

歩行時の膝のブレの原因を考える

 

歩行時に膝痛を訴えている患者さん。

このようなケースは誰もが経験したことがあると思うんですよね。

 

歩行時の痛みの原因=メカニカルストレスが問題

 

だから、メカニカルストレスを分散させて痛みを軽くするために、

ストレスが増大してしまう要因を動きから考える。

 

これが運動連鎖からみた考え方の概要だと思います。

 

それでは、あなたに質問です。

 

【膝が外に動揺してしまう(内反)原因とは一体なんでしょうか?】

 

1分ほど考えてみて下さい。

 

・・・

 

・・・

 

・・・

 

いろんな原因があるかと思いますが、

動きの崩れの原因は大きく2つです。

 

(ここで運動制御や運動学習、脳機能の話をするとややこしくなるので割愛しますね 汗)

 

1つは『関節機能(関節の動き)』の問題。

 

もう一つは『筋機能』の問題です。

 

ここでは、まずシンプルに『関節機能』から考えてみましょう!

歩行中に膝が内反してしまうと、

膝周りには下記のようなストレスが発生しますよね。

 

膝関節の内側には『圧縮ストレス』

膝関節の外側には『伸張ストレス』

 

なので、これらのストレスを受けた組織が痛みの原因となります。

 

そこで治療をするためには、

関節機能を元に戻せないかと考えるわけです。

 

(変形している部分は戻せませんが、、、)

 

要は『内反膝 → 中間位(生理的なまっすぐな膝)』にすれば良いですよね。

 

そこで大事なのが、

アライメント偏位を引き起こしている原因組織を考えること!

 

内反膝のアライメント修正をするには?

 

内反膝を作ってしまう原因組織は・・・

・内側側副靭帯の短縮

・内側関節包の短縮

・内側ハムストリングスの短縮

・内側ハムストリングスの腱短縮

・鵞足を構成する筋肉の短縮

・鵞足を構成する腱短縮

・鵞足を構成する筋同士の癒着

・腓腹筋内側の短縮

・内側半月板の菲薄化

・大腿骨内顆-脛骨内側面の軟骨の菲薄化

・構造上の変形(徒手療法では無理!)

 

一方で間接的な影響として膝の伸展制限により、

側副靭帯が緊張することで得られる内外側への安定性を失っているケースもあります。

 

そのため、

膝の伸展制限も間接的な膝内反の要因になりますよね。

 

膝伸展制限を作ってしまう原因組織は・・・

・後方関節包の短縮

・内側ハムストリングスの短縮

・外側ハムストリングスの短縮

・内外側ハムストリングスの腱短縮

・膝窩筋の短縮

・腓腹筋の短縮

・各筋同士の癒着

・各筋肉単一に生じる硬結

・腸脛靭帯の短縮

・半月板の可動性低下

・膝蓋下脂肪体の癒着、滑走不全

 

このようにさまざまな組織的な要因が、

アライメント偏位に影響を及ぼしています。

 

そのため、

アライメント修正を行うにはこれら原因組織毎に必要なテクニックを選択しなくちゃ

結果って出ないんですよね。

 

ここまで考えれば、

あとは改善したい組織に応じたテクニックを使っていけば自然とアライメントは良くなってきます。

 

もし、今までの運動連鎖治療で結果が出ていなければ・・・

 

・アライメント偏位の原因分析が不十分

・原因組織を改善するためのテクニックが合っていない

・単純にテクニック不足(手の感覚が養われていない)

 

これらの中のどれかに該当するのではないでしょうか?

 

基本的に局所構造に偏った見方はオススメしませんが、

局所のアライメント修正ができないから、

全体に目を向けてしまっている治療家が多いと感じています。

 

もし、あなたが運動連鎖の視点を使いこなしたいと感じているなら、

 

まずは局所の関節機能を改善するための考え方を身につけること。

これを第一歩にしてみてはいかがでしょうか?

 

PS

メルマガ100回記念&LIVE配信100回

 

この100回記念を祝して、

メモリアルセミナーを企画しちゃいます!

 

11月中にご案内できるよう急いで準備するので、

もしリクエストがあれば協会にメール下さいね!


この記事を書いた人

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長島 将太

理学療法士。南川整形外科病院(http://minamikawa-hp.com/about/rehabilitation.html )JADMT認定 徒手療法士。プロの選手からインカレ・インターハイ選手など数多くトップアスリートを診てきている。また、オランダ徒手療法ではチーフ講師として本物の医療を伝えるために後進の育成にも余念のない。サーフィンをこよなく愛する2児の父。