blog
腰痛はこれで解決!効果抜群のリリース方法とは
2021.10.21from 橋本 祐一 @自宅デスクより
9月の話なんですが、DMT主催の『ブラッシュアップセミナー』があったんです。
なんだそれ!?って思ったのではないでしょうか?
『ブラッシュアップセミナー』とは、DMTスクール在校生とスクール卒業生など色々な期が一同に参加して、課題の中でペアワークを行ったり、スクールのコース別に分かれて
講義があったんです。
年に1回から2回程に開催されるめちゃくちゃレアなセミナーなんです。
スクール生、卒業生限定のセミナーのため一般の方は参加できないんですよね。
そんな『ブラッシュアップセミナー』の中身の全貌はご紹介できませんが、一部を紹介しようと思います。
ブラッシュアップセミナーは午前・午後の部に分かれて行ったんですが、午前は四肢のコース在籍中の方や卒業された方、脊柱・骨盤帯コース在籍・卒業生などが入り混じって課題を出されペアワークを行ったんです。
その課題って『将来の目標を発表!』
ってこれだけではないんですが、
・独立したい!
・開業したい!
・地域に貢献したい!
と目標を立てるんです。
でもこの目標ってすごく漠然としていますよね?
・どうすればそれをできるのか?
・何年後にそれをしたいのか?
・それをするには何が必要で何が問題なのか?
など、、、
項目を挙げればキリがないですが、ここで重要なのが『ロードマップ』を作成するんです。
ロードマップとは、プロジェクトの目標達成までの計画のこと。 ロードマップを作る最大の目的は、プロジェクト関係者で目標や計画、想定される問題を共有すること。 またロードマップがあることで、プロジェクト全体を俯瞰することができ、成功までの道のりのイメージも湧きやすくなります。
要は、地図に道路が書いていないところから道路を書き込んでいくんですよね。
このロードマップを作成すると、今自分がやるべき事や今出来る事が見える化されるので、現実的になるんです。
って言ってもこれを今までしてきてなかったから、自分の立てていた目標がいかに曖昧だったか気付かされるんです。泣
実際に、私も四肢コースに入った当初は漠然とした目標を立てていたんですけど、このロードマップを知って、自分のゴールに向かっていくために必要な事を書いていくと気づく事があって頭の中もすっきりしていくんですよね。
でも、最初に書いたロードマップって完全にその通りにいくかと言ったら紆余曲折ありますよね。
その都度修正しながら、新たな項目が増えたら付け足していき目標に向かっていく事で、整理して自分の立てたゴールに向かって走っていくんです。
そして、それではまだ終わらないんですけど、その方のロードマップに対して、参加した皆さんが意見交換をしてくんですよね。
その中にもすでに自分自身で治療院をされている方々がいたりと、心強い経験された方からのアドバイスもあってさらにリアルな話に、、、。
とこんな感じで、午前中だけでもめちゃめちゃためになるし、自分で掲げていた目標に向かって休止していた方々も、感化されてモチベーションが上がっていたりとすごく濃い内容だったんです。
ん!?これってでも自分の将来の目標だけではなくて患者さんのゴール設定など臨床でも使えますよね!
患者さんが立ててもらった目標を達成するには、自分たち治療家がプログラムを提供して、軌道修正しながら行っていく事でもこのロードマップって応用できるんです。
これで、患者さん個々にあったオーダーメイドのプランを提供できるようになるんです。
っと、話が長くなってしまいましたが、内容をガラッと変わって今回は腰痛で悩んでいた患者さんに一つの手技をしたら痛みが引いた!という症例のお話をさせてもらいます。
腰痛に悩む女性
若い頃から腰痛で悩む50代の女性で家事をしていたり、仕事で屈んだりすると腰が痛くて時間をかけながら体を起こしていたんです。
まずは問診でいつも通り、状態の把握を行なったんですよね。
・腰全体の痛みがあるが特に右側が痛い。
・L5あたりが痛い。
・曲げるのも痛いけれど、反る時の方が痛い。
・朝起きても腰が痛くてすぐに起きれない。
・炎症所見はなし。
・しびれもない。
・歩いてる時はそこまで痛みはないが、座っている時や立ってじっとしている方が痛みが増す。
・20代の頃に子供を産んでから腰痛を持ち。
・良くなったり悪くなったりを繰り返している。
・事務の仕事をされておりデスクワークが中心になっている。
・姿勢は反り腰になっている。
これらの情報から私は、L5、S1椎間関節の軟骨への圧迫が腰痛の原因だろうと仮説を立てたんです。
軟骨自体には痛覚の受容器がないと言われていますが、軟骨自体に圧刺激が常にかかっていると軟骨の厚みが減少して、骨膜への刺激が強くなり、メカニカルストレスで痛みを出していると考えたんです。
じゃあその圧を取り除けばいいじゃないかということで、腰に対して治療を開始!!
ってなってしまうと失敗するかもしれないので、私はまだ情報収集をしていくんです。
焦りは禁物!徹底した問診を!
続けて聞いていった内容が、普段のトレーニングや運動習慣の事を聞いたんです。
実は、この患者さんは腰痛を長い事、患っていることもあって自分なりにストレッチなどをYouTubeやネットで検索して実際に行なっていたんです。
実際に普段やっているストレッチをしてもらって確認して内容を把握したんです。
・膝立ちになった状態での大腿四頭筋ストレッチ
・膝立ちになった状態での腸腰筋ストレッチ
・タオルを使ったハムストリングスのストレッチ
・仰向けになった状態での大臀筋ストレッチ
・上半身と下半身をひねるストレッチ
これをやっていたんです。
ここで気になったストレッチが腸腰筋ストレッチ!
このストレッチなんですけど、ネットや動画などで紹介されていることが多いストレッチですよね。
この患者さんの腰痛原因も反り腰によって椎間関節への圧迫が強まっていることが原因にもなっているのですが、ストレッチの姿勢で骨盤も前傾した状態だったんです。
さらには、ストレッチの途中も痛みを我慢しながらやっていたんですよね。
これじゃあ良くなっていかない。むしろ自ら痛めつけてしまっているんです。
そこでやっと私の出番!ストレッチを正しいやり方を指導して、、、。
ん?できていない。
なぜ!?
大事なのはストレッチができる環境づくり
まず、股関節の伸展しているようで、伸展していない。腰の反りで股関節が伸展しているようにみえた代償動作だったんです。
そして股関節を曲げてもらうと外側に逃げて内側に動かしてもすごく硬かったんです。
ここで思ったのが、小臀筋の柔軟性の低下なのでは?と仮説を立て、リリースをしっかりと時間をかけて行なったんです。
すると、腰を反って痛かったものもなくなり、腸腰筋ストレッチもしっかり股関節が伸展して、ストレッチ中も痛みなくできていたんです。
患者さんは、「このストレッチの方法を教えて!」っと食い気味でおっしゃってすごく満足したんです。
その後は、長年の腰痛もあるため必要な腰痛体操をしていかなければいけないことを伝えたんです。
この患者さんは自主的にストレッチや運動をされる方でもあったので、リハビリもすぐに卒業できたんですよね。
今までの自分だったら、腰が痛いのは反り腰で圧迫を取り除けー!ってなってたと思います。
そうなると、その場では腰の痛みは減ったとしても間違ったストレッチなど習慣にしていることを修正しなければ痛みは再び戻ってしまいますよね。
でも今は問診をしっかり行なって、もれなく情報収集をする癖をつけているので、間違った生活の習慣から腰痛の原因を探ることができたんですよね。
早くなんとか痛みを取り除かないと!
って焦ってしまうと思いますが、急がば回れで問診をしっかりしてオーダーメイドの治療プランを立ててあげてください。
P.S.
午後の部の内容は、、、。
ヒ・ミ・ツ !
ですが、セミナーの最後に土屋代表がお話をされた言葉があるんです。
『変化することを恐れるよりも、変化しないことを恐れなさい。』
この言葉の意味は受け取る人で色々変わると思うんですよね。
私もこの言葉を胸に日々精進していきます。