『7個』の情報収集で治療結果は大きく変わる | 日本オランダ徒手療法協会

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『7個』の情報収集で治療結果は大きく変わる

2018.07.20

from 杉山貴規 広尾オフィス4F

毎朝の日課は天気予報を見て、自分の天気予測を立てること。

 

だいたい、晴れか曇りか雨かを見て、気温、降水確率ここまでは普通ですよね。

 

自分はここから風の向き、天気図、雨雲レーダー、他県の天気、外の雲の形、鳥が飛んでいる高さなど

 

それぞれの理由は話が長くなるからここでは言わないですけど(笑)

自分なりの天気予測を立てるんです。

 

これをやらないと落ち着かない。

 

だって天気の急変って嫌なんで…(笑)

 

何よりもまず情報収集

先日、試合中に後ろからタックルを受けて、鎖骨を折った選手がいたんです。

 

病院で診てもらったら、手術適応とのこと

 

試合復帰までに3ヶ月までかかるとのこと。

 

本当に先日のことなんで、これからドクターやその病院のPTの先生とのコミュニケーションが重要になってきますね。

 

で今回なんですが、自分がどのようにこの選手に対して治療家兼チームトレーナとして関わっていく話せればなと思います。

 

まず情報収集です。

 

これに尽きます。

 

ここでいきなり選手の治療や患部外トレーニングをしたくなるじゃないですか。でもそこはグッとこらえて情報収集です。

 

どんな情報の収集を行うか、これは多岐に渡ります。

 

1.選手の『今』の状況

今いったいどのような状態なのか?痛いのか痺れているのか?固定はしているのか?三角巾をしているのか?など…

 

2.選手の既往歴・経過

今まで怪我や病気などしたことがあるのかどうか?現状の痛みの経過(強くなっているのか、緩和しているのか、変わっていないのか…)1日の生活の中で症状の変動はあるのかどうか?

 

3.怪我をしてからの生活環境はどうなのか?

家ではどんな生活をしているのか?(怪我をしたことでできない生活動作の有無)

学校、習い事や外出する時にはどのような手段で行っているのか。カバンはどうしているのか…

 

4.手術する病院の情報

術式

手術の日程

執刀医

固定期間

試合復帰時期(ドクターからの)

リハビリの頻度・内容…

 

5.本人の精神状態

表情、言動、これからの目標…

メンタルが様々なところに影響するので…(治癒経過の遅れ、具体的な目標を持っていないとドロップアウトする場合がある)

 

6.家族の協力があるかどうか?

様々な家庭の環境があり、全ての家族で全力でサポートできない場合がある。そんな時に食事などのサポートをこちらから行うため。

 

7.チームの環境

怪我の理解と怪我をしている選手を全力でサポートできている環境であるかどうか?これは本当に重要。チームによってはメディカルの話を聞いてくれないところも実際は存在する。この協力がなければ復帰は難しい

 

ここまで情報収集をできるだけ早いうちに行う。

 

そこから、仮のプランの作成を行う。

 

なんで仮なのか?

仮説からのプログラム立案

まだ手術を行っていないからである。

 

おそらく術後は痛みの箇所や強さなどが変化しているからである。

 

ではその時にやっておけば良いじゃないのって声もあると思うけど。

 

アウトラインは描いておくことが大切。

 

選手との話し合いで、ここまで復帰できる見込みとプランを提示する。もちろん、状況によっては早くなったり遅くなったりすることがあることは言ってね。

 

これを行うことで、選手のモチベーションは大きく変わる。

だって、目的があって、道しるべがあればその目標にたどり着けると人は誰でも思うでしょう。

でも、目的だけあったとしても、そこまでの道しるべがなかったら、右往左往するのはわかりきったことですよね。

 

だからこそ、早めにプランの作成と具体的な目標の設定のすり合わせを行なっておく。

そのために、情報収集は重要になってくる。

 

身体的な評価や患部の評価はそのあとで十分。

 

次回、この選手の情報収集からどのようなプランを作成したかを紹介します。

 

まずは、情報収集の重要性とどのような情報を取れば良いのかを今回は紹介。

 

P.S.

天気の急変は本当に嫌で、上記のルーティーンは本当に毎日しているし、出かけた後も風向きや気温や雲の形は結構気にしながら見ていますね。

 

でも、この情報収集って結構役に立って、今では急な雨に濡れることが本当に少なくなった。

 

みなさんにも是非オススメです(笑)