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自主トレの何回すればいい問題 | 日本オランダ徒手療法協会

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自主トレの何回すればいい問題

2023.04.02

from 橋本 祐一 @自宅デスクより

 

「投げられた石は登って行くことがいいことでもないし、落ちて行くことが悪いことでもない。」

 

2世紀ローマ帝国で皇帝をしていたマルクス・アウレリウスの言葉だそうです。

 

この言葉、ある動画を見たのがきっかけで知ったんですけど、

 

成田悠輔という方をご存知でしょうか?

 

アメリカのイェール大学助教授の研究者であり、日本での活動は半熟仮想(株)代表の事業者であり、執筆者でもある方なんです。

最近では、色々なメディアにも出演されて耳にすることが多くなっていると思います。

 

その方が、ある卒業式でお話ししていたスピーチの内容なんです。

 

成功と一言でいうと漠然としているけれども、誰しもが成功したいと思うことは多いと思います。

 

でも成功した人というのは、案外運がいいだけなのかもしれない。

 

だから、大事なことは成功した人の話を聞くよりも、

 

うまく行くかどうかわからない、むしろ失敗するかもしれないことにとりあえず一歩踏み出す勇気を持つ勇気を持つことが大事。

 

実は、成功は一旦忘れて試してみる精神というのが大切なのではないか?

 

じゃあその精神を身につけるにはどうすればいいのか?

 

成田悠輔さんは、

 

・幼児性

・異国性

・武士性

この3つを持つことが大切なのでは?と考えているそうです。

 

幼児性と異国性とは、

 

純粋無垢な子供であるがゆえ、異国の地だからこそ気づくことがある。

 

日本組織に属していないから外側から言えること、子供のように無知だから逆に日本にいるとタブーとされることや当たり前となっていることに気づくことができるのではないか?

 

外側から何かを成し遂げることも大事なのでは?というメッセージなのだと感じたんです。

 

でも、外側からなんてヤジを飛ばすことと同じで、いうだけで何も変化をさせられないのも事実。

 

でも、最後の武士性という言葉が残っていますが、

 

第二次世界大戦後の日本はGHQに占領されていた時の話で、

 

日本の経済の財閥が次々と解体されていたけれど、藤沢財閥はGHQから人参を吊るされ、「GHQが協力すれば財閥自体の解体をしなくてもいいぞ」ということを言われたそうなんです。

 

でも、藤沢財閥はその要件を受けずに、自ら解体する道を選択したという。

 

次のステージに進むためには自らを没落させる精神。

 

「ニコ没」ニコニコして没落するという意味で、藤沢財閥はこの道を選んだそうなんです。

 

成功を破壊できる勇気が大切。

 

そうすると、成功するというよりも次のステップへ進むため。

 

良い方向へ次の世代へと受けつぐための没落ができることが大切なのではと。

 

内側から変えて行くための大事な存在がこの武士性なのだと。

 

そして、最初の言葉につながるんですが、

 

「投げられた石は登って行くことがいいことでもないし、落ちて行くことが悪いことでもない。」

 

これから卒業して行く人たちは、まさに投げられた石。

 

この世の中がどんな状態かわからない。どんな世界なのかわからない。

 

ましてや、今後どうすればいいのかわからない。

 

成功に向かっているのか失敗に向かっているのかわからない状態。

 

そんな時間をこれから過ごすことになるけれど、

 

どこかで成功したとしても、最後には没落して行く勇気を持つことが大切。

 

成田悠輔さん自身は、世間から受け入れられなくなってしまった時に、今の仕事がなくなってもいいように、そばを打つそうです。

 

卒業式にいる方々にそのそばを作っていたら食べに来てね。としっかりオチもありました。笑

 

成田悠輔らしさが出ていて、考えさせられるスピーチだったんです。

 

うまく行くかどうかわからない、むしろ失敗するかもしれないことにとりあえず一歩踏み出す勇気を持つ勇気を持つことが大事。

 

この言葉は、やりたいことをするためにとりあえずやってみようという精神になっている私に響く言葉で、

 

臨床現場でも患者さんにいいのか悪いのかリスク管理は当たり前にしてですけど、とりあえずやってみてダメだったら修正して、やってみるという形で実践しているんですよね。

 

この考え方は、オランダ徒手のスクールでも同じマインドでしているんですが、

 

例えば、教科書通りに、セミナーで教わった通りに持ち寄ってやってみても結果がいい人、悪い人がいる。

 

いい人は悩まないけど、悪かった人はなんで悪かったかを考えて修正して、新たに実行して行くことに通ずるんです。

 

そう、まさに「トライ&エラー」!

 

今回は、「トライ&エラー」を行って競技復帰した中学生のお話をしたいと思います。

 

オスグットに悩むバレーボール部の女の子

 

 

中学2年生の女の子が膝が痛くて、歩くのも痛いと受診して来たんです。

 

半年前から痛くなって、近くの整骨院で治療したり、ストレッチしたりして練習したりしていたとのこと。

 

全然痛みが変わらないから整形外科に行って診てもらったらレントゲン診察で「オスグット・シュラッター病」と診断されたらしいんです。

 

そこでの治療はストレッチやインソールを作ったり、超音波治療をして、そのままバレーの練習していたみたいなんです。

 

それでも痛みが変わらないから、当院にセカンドオピニオンで来院。

 

なんとも悩ましい症例ですよね。

でも、歩くのすら痛いのに練習!?って思ったので、痛みの原因と痛みが治らない原因を本人と親御さんにもしっかり説明したんです。

 

一つの提案に1ヶ月ほど練習はおろかジャンプや走ることを一切やめてもらったんです。

 

騙されたと思って私を信じて!ってな感じで約束してもらったんです。

 

すると、1週間くらいで、歩くこと自体は痛みが減って、通学にも支障がないところまでになったんです。

 

運動の回数設定の基準は?

 

 

そこから軽めのトレーニング をしてもらうことをしたんですけど、

 

「トレーニングを何回すればいいですか?」

 

と彼女から質問をされたんです。

 

この時、ドキッとして前の私を思い出したんです。

 

あなたもこんな場面ありますよね?

 

あなたならどう答えますか?

 

過去の私もこの質問にうまく回答できなくてあたふたしたことを思い出したんです。

 

「10回3セットしようか!」

 

とか、

 

「30回3セット」って言って患者さん本人に任せていたんです。

 

でもそれでは絶対にダメ!!

 

じゃあどうすればいいのか?

 

結論、やってみればいい。

 

そう!目の前でやってもらうんです。

 

そしたら、

 

・その時に痛みが出るのか?

・何回目で痛くなるのか?

・代償動作はないか?

・次の日はどうなるのか?

 

その時の反応で、負荷の重さを変えるのか?回数を変えるのか?

 

それを、本人と確認し、共有しながらやってもらうと目標に向かって修正できると思うんです。

 

途中で、痛くなったり、動きが悪ければ、修正をすればいい。

 

でも、やらなかったら本人任せで何が悪かったのか分からないままでしてしまいます。

 

つい、時間がないからやってみてくださいっていっていませんか?

 

まずは目の前でやってみてもらうことが大切。

 

それを積み重ねていって、バレーボールにつながる運動を積み重ねていって無事に中総体に間に合ったんです。

 

まさに「トライ&エラー」で順調にいった患者さんのお話でした。

 

でも、ただやらせるだけだとうまくいかないのでご注意を。

 

その話は、今後に持ち越ししようかな。

 

P.S.

 

成田悠輔さんのお話の最後には、ちゃんとオチもあり、そのオチにも次のステップを踏むための土台づくりを考えているのだと気づきました。

 

成田さんのスピーチってマイナスなことを言っているようで、ポジティブなことに考えを向けてくれているなぁ。

 

もしも、成田さんのそば屋ができたら私も食べに行きたいです♪♪

 

P.P.S.

 

今回の患者さんは競技復帰に向けての「トライ&エラー」についてお話をさせてもらいました。

 

ですが、スポーツ復帰といってももっと詳しく復帰に必要なことを知りたい。

 

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この記事を書いた人

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橋本祐一

福岡県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。四肢コース・福岡校講師研修中。総合病院、整形外科クリニックを経験。普段は、主に一般の整形疾患からスポーツ障害の中学生・高校生などの治療を行なっている。休日に息子と戯れ合う時は、全力で遊ぶ一児の父。