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「腰の凝り=マッサージ」この考えは危険!! | 日本オランダ徒手療法協会

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「腰の凝り=マッサージ」この考えは危険!!

2022.03.27

from 橋本 祐一 @自宅デスクより

 

この前、ある動画に目が止まったんです。

 

『「想い」を伝えきるプレゼンの扉』というプレゼンをテーマにした内容の動画が配信されていたので、すごく興味を持って観たんですよね。

 

ゲストに孫正義氏にも認められたプレゼンクリエーターの前田鎌利さんという方が、配信していた動画を観て、ある一連のやりとりに共感できたことがあったんです。

 

それは、

 

前田鎌利さん:「プレゼンを苦手だと思っている人の特徴は、緊張のあまり準備していた資料をそのまま読んでしまうことだ。」

 

「緊張することはいけないことではなくて、むしろ緊張しているということは成長している証し。プレゼンに慣れてしまった私は緊張しなくなってしまっているので、相談者のその悩みは羨ましい。」

 

自分もプレゼンをする際に緊張してしまってうまくいかないことがあったんですが、このことを聞いて人前で話すことでの苦手意識が減ったんですよね。

 

なかなかこの発想には今まで私自身もできなかったので、すごく気持ちが楽になって、逆にこの緊張を楽しんでやろうって思えたんです。

 

そしてもう一つ共感できた内容が、

 

「プレゼンって相手にプレゼントすること。」

 

「例えば、あなたの好きな食べ物や好きな人、好きな料理などを紹介するときは流暢に話すことができませんか?」

 

「この商品の良さを知って欲しい!!私もこの商品が好きだから聞いて!!っていう風にプレゼンに望めばいい結果になる。」

 

この話を聞いていて、画面の前ですごく頷いている自分がいました。

 

プレゼンをやらないといけないと思い使命感だけでやってしまうと、そのプレゼンはうまくいかないし、相手へのプレゼントの気持ちでするっという言葉にしっくり来ちゃったんです。

 

その動画で出られていた相談者の方々も同じような悩みを抱えてプレゼンをどう相手にうまく伝えるかなど試行錯誤していたんですよね。

 

さて、学会発表や院内の症例報告会など、臨床現場でも患者さんへ症状について自分が立てた仮説をプレゼンする場面もありますよね。

 

ちなみに、過去に私が失敗した患者さんへのプレゼンがあるんですけど、その内容っていうのが、「腰の凝り」についてなんです。

 

患者さんに聞かれて、なんで凝ったのか曖昧のまま答えてしまって腰の痛みが全然よくならなかったんです。

 

なので今回は、腰の「凝り」について話をしたいと思います。

 

腰の凝りを繰り返してしまう、、、

 

 

最近、コロナの影響もあってかテレワークなどでデスクワークを余儀なくされ、腰が痛いと訴える方が増えていませんか?

 

そんな中、こんな悩みを良く耳にするんです。

 

「腰が痛い時何をすればいい?」

「腰が痛くなるのはやっぱり姿勢が悪いの?」

「腰痛には電気とか湿布って効果あるの?」

「腰が痛いから揉んで欲しい!!」

 

腰痛って、国民生活調査でも

男性の訴え「第1位」

女性の訴え「第2位」

 

やっぱり腰痛を抱えている人っていっぱいいて、全国で40歳以上の約2800万人が腰痛を保有しているっていうじゃないですか!?

 

このコロナ禍ではより増えているのではとつくづく思ってしまいます。

 

ちなみに、こんな腰痛の訴えで『凝り』に対してあなたは、どのように対処されていますか?

 

以前の私は、この凝りに対してやっていたことといったら、リラクゼーションと称してマッサージや姿勢アライメントに対してへのアプローチのみが主でした。

 

これで結果はというと、あなたの想像通り良い結果なんてなかったに等しい。泣

 

 

『治療してもらった後は楽になるんだけど、次の日にはまた痛いんだよね。』

『やってもらっている時は気持ち良いし、いいんだけどね。』

 

最悪な結果で言えば、、、

『あの後、揉み返しなのか次の日には痛みがひどくなった(泣)』

 

こんなやり取りばかりしてしていた記憶が、、、。

 

じゃあこれを防ぐには具体的に何をすればいいのでしょう?

 

そこには、ほぐすだけのマッサージや姿勢改善だけでは結果がうまくいかない落とし穴があったんです。

 

それは、、

『腰痛になる本当の原因』がわからなかったからなんです。

 

 

腰痛と凝りの関係とは?

 

 

患者さんは『凝ってる』や『張ってる』と訴えられますよね?

 

ここが凝ってる、張ってるからそこを柔らかくして、、、。

 

ちょっと待った!!

 

また同じことの繰り返しになってしまうので、

 

ここで重要なのは、

 

なぜ「凝っているのか?」「張っているのか?」

 

なぜ「凝っているのか?」「張ったのか?」です。

 

そして、

その原因の一つに『サイズの原理』があります。

 

「え!?そんなの学生の頃に習ってるから知ってるし!」との声が聞こえてきそうですが(笑)

 

サイズの原理を簡単にいうと、大きな刺激や動きには大きな筋肉が、小さな刺激や動きには小さな筋肉が働くという原理。

 

簡単に言いすぎましたが、ここの原理を活かせていないと『凝り』をうまく解決できないんです。

 

では、激しい腰痛になった時、要するにギックリ腰になった時の筋肉の状態を想像して見てください。

 

痛みも刺激の一つになりうるので、その痛みの大きさによってはサイズの原理が破綻してしまい、腰回りの大きな筋肉は痛みに耐えるためか、守ろうとする為に硬くなってしまいます。

 

一方で、腰回りの小さな筋肉、多裂筋はサイズの原理からも収縮しなくなってしまいます。

 

急性腰痛になって『24時間以内に多裂筋が萎縮しはじめる』って話も知っていますよね。

 

要するに、激しい腰痛の場合、多裂筋が機能しなくなってしまうんです。

 

そのサイズの原理が破綻してしまい、それが長く続いてしまうと「関節に圧がかかっている状態」になるので大きな筋肉にも異常をきたしてくるし、不動状態に陥ってしまって『凝り』や『張り』が起こってしまうんです。

 

過去の私もサイズの原理って頭ではわかっている。言葉は知っている。

 

ただそれだけだったんです。

 

 

治療を見直す

 

 

患者さんが来てすぐにベッドに寝てもらい、ほぐして軽く運動。

 

こんな風に治療をしていた過去の自分を恥ずかしく思います。

 

今は、脊柱起立筋のアウターの筋肉が張っていて硬くなっていると、多裂筋の機能をまずは確認して、動いていない箇所に目星をつけます。

 

ちなみに、多裂筋の機能評価は各髄節ごとに機能する方法があるのですが、これはまたの機会に紹介しようと思います。

 

そして、機能していないことを確認したのちに、その多裂筋のみの収縮運動を実際に行い、脊柱起立筋のアウターの筋肉が張っている箇所の確認をするんです。

 

すると、自然と脊柱起立筋の筋緊張も落ちていることもあって、その場合は、むやみにほぐすことをせずに、運動をメインに指導したりと、治療の内容を変化させることができるようになったんですよね。

 

ただし、全ての患者さんがこれに当てはまるわけではありませんし、しっかりと原因を突き止めてから治療を行うこと。

 

そして患者さんによっては、ほぐしてほしいという要望があったりすると思いますが、患者さんにどういった状態なのかをプレゼンすることで納得して治療に臨んでもらうこともできると思います。

 

今まで、私と同じようにすぐにベッドに寝てもらって治療していたのであれば、今回のブログを参考に治療の順番を変えてみると違った結果になるのではないでしょうか。

 

P.S.

プレゼンの動画では、相手に興味を持たせるには、

 

『勇気と希望を入れる』と興味を持ってもらえるって言っていたので、

 

私も勇気と希望を織り交ぜながら患者さんへプレゼンできるように心がけています。

 


この記事を書いた人

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橋本祐一

福岡県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。四肢コース・福岡校講師研修中。総合病院、整形外科クリニックを経験。普段は、主に一般の整形疾患からスポーツ障害の中学生・高校生などの治療を行なっている。休日に息子と戯れ合う時は、全力で遊ぶ一児の父。