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腰痛としびれをあなたならどう解決しますか? | 日本オランダ徒手療法協会

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腰痛としびれをあなたならどう解決しますか?

2022.02.27

from 橋本 祐一 @自宅デスクより

 

つい先日、第57回理学療法士国家試験がありましたね。

 

私も当時のことを思い出すと、自己採点をしてる時、間違っている問題が続いていたりすると心臓がバクバクになって平常心ではいられなかった気がします。

 

ちなみに去年の国家試験は、受験者数11,946名、合格者数9,434名、そして合格率は79%だったそうです。

 

今年は新たな理学療法士が何人誕生するのでしょう?

 

そういえば、勤務先のクリニックには今年から2年目になる理学療法士が1人いるんですけど、

 

私の印象ですが、入りたての頃は初々しくて、新たな人生のスタートでワクワクしている反面、緊張と不安の表情だったんですよね。

 

私も1年目は同じ様な表情だったんじゃないかなぁ。

 

その新人PTは、必死に教育係の先輩理学療法士についていって今では頼もしい理学療法士に育っているんです。

 

理学療法士になってこの1年を振り返ってもらう目的で、私が声をかけたんですよね。

 

私:「最近受け持ちの患者さんが増えてきて、様々な疾患の患者さんを経験してきたけど、悩んでいる患者さんはいる?」

 

後輩:「実は、悩んでいる患者さんがいるんです、、、。」

 

当院は外来のクリニックなので、1日に結構な数の患者さんを診させてもらっています。

 

ですので、新人PTもなかなか悩みを聞くタイミングがなく困っていた様子だったんです。

 

今回は、そんな後輩の悩みの『腰痛としびれ』が同時に出ている患者さんについてお話ししたいと思います。

 

腰痛としびれがある患者さん

 

 

私の勤め先に今年で2年目になるPTがいるんですけど、その後輩からこの前こんな相談を受けたんです。

 

後輩:「脊柱管狭窄症で腰痛としびれがよくならない患者さんがいるんですけど、、、。」

 

私が2年目の時も腰痛としびれが同時に出ている症状の治療に難渋していたなぁと思いながら後輩の悩み相談を受けたんです。

 

私:「もっと詳しく情報を聞いてもいい?」

 

『”今”の症状』

・右の腰部痛(L4、5レベル)

・右臀部から大腿後面の痺れ

・腰を曲げる動きは痛く無い

・前脛骨筋・大臀筋の筋力低下

・腰全体の張り

・仰向けになるとしびれが強くなる

・歩行時に前かがみになっている

 

リハビリで少しはよくなった感じはするけど、痛みとしびれが日によって変化している。

 

過去に何か既往や手術歴は無いか聞くと、

 

十数年前に腰部脊柱管狭窄症の除圧術とヘルニア切除術をそれぞれ過去にしたとのこと。

 

手術をした当時は腰の痛みのみだったみたいで、手術した後からしびれが新たに追加されて、腰の痛みが残ったままだったらしいんです。

 

あまり術後の結果が良くなかったパターンですね。泣

 

改めて症状の原因を後輩がどう考えているのか尋ねてみると、

こう返ってきたんです。

 

「なんで痺れているのか原因が分からないんです、、、。」

 

この表情をみて、

 

患者さん本人が手術は絶対にしたく無いとの訴えをして、リハビリでなんとか治していきたいと言われて、担当になった後輩もなんとかしたい!!と色々考えてアプローチしてもうまくいかない。

 

それで悩んで、患者さんの期待に添えていないことへの罪悪感もあって焦っている印象だったんです。

 

私も心の中で焦るその気持ちは分かるなぁと思いつつも、

 

いくつか質問をしたんです。

 

それは、、、

 

自分の頭をまずは整理することから

 

 

・腰痛と痺れの『それぞれ』の原因は何か?

・腰痛と痺れの『それぞれ』の経過はどうか?

・腰痛と痺れ症状は、『それぞれ』どうすれば解消できると考えてるか?

 

『それぞれ』と強調したのも昔の自分が一緒に考えてしまって混乱してしまい余計にわからなくなってしまっていたことがあったので、今回はその経験も含めて別々で考えてもらったんです。

 

最初は神経の症状に絞って考えてみたんですよね。

 

神経の症状は大きく3つの要素に問題が生じます。

 

『運動』神経と『感覚』神経ともう一つ『自律』神経です。

 

さらに重要なポイントがあるのですが、

 

それは『症状の原因となる神経はどこか?』ですよね。

 

・脊髄神経の中枢の問題なのか?

・椎間孔周囲での神経根の問題なのか?

・それ以降の末梢神経の問題なのか?

 

上記の台では無い場合はもしかすると、神経とは関係のない『関連痛』が問題かもしれません。

 

これらの要素をしっかりと鑑別していくことで痺れの原因がわかっていきます。

 

これを後輩に説明した上で、実際に再度患者さんから『今』の症状を確認してもらったんです。

 

すると、運動神経と感覚神経の両方の訴えがあることがわかったんです。

 

じゃあ次は、今度はその原因となる神経はどこなのか?

 

症状からすると、腰の伸展運動で出てくる。ということは神経根、脊柱管の部分。

 

それをさらに追求していくには、複合運動をしてもらいます。

 

伸展ー側屈ー回旋運動でしびれが増悪したんですよね!

 

ということは神経根の可能性が高いかもっとなります。

 

このように、曖昧な痺れ症状を紐解いていくには、

 

・『どの神経の症状が出ているか?』

・『どの部位・場所に原因があるか?』

 

を考えていくことが大事になります。

 

そして最後に、『どうやって症状を解決していくか?』そもそも『リハビリで解決できる問題なのか?』を把握する必要があるんです。

 

これまでの内容を把握して、治療アプローチを組み立てていくことが大切になりますよね。

 

じゃあ続いての腰痛の原因は?

 

っと今回は少し長くなってしまったので、今回はここまで!!

 

次回は腰痛の原因についてお話しさせてもらいますね。

 

もし、今回のようにあなたが神経の問題で悩んでいるなら今回のブログを参考にしてみてください。

 

P.S.

 

ちなみに当時の私が国家試験の自己採点を試験会場の近くの定食屋でしていて合格点に達していたのがわかった瞬間に嬉しさのあまり、

 

『よっしゃー!!』

 

って叫んでしまい、周りのお客さんからびっくりされた恥ずかしい記憶が蘇りました。笑

 


この記事を書いた人

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橋本祐一

福岡県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。四肢コース・福岡校講師研修中。総合病院、整形外科クリニックを経験。普段は、主に一般の整形疾患からスポーツ障害の中学生・高校生などの治療を行なっている。休日に息子と戯れ合う時は、全力で遊ぶ一児の父。