腓骨の動きチェックしてますか? | 日本オランダ徒手療法協会

blog

腓骨の動きチェックしてますか?

2019.12.12

from 黒田雄太  @自宅デスクより

 

2019年12月9日月曜日

 

いつものように僕はメルマガを書いています。

 

もう12月の中旬に差し掛かり、1年経つのが早いなぁとしみじみ。

 

僕は年末になるといつも楽しみにしているテレビ番組があるんです。

 

それは「ガキの使い」笑ってはいけないシリーズ

 

最近はちょっと僕の笑いのツボにはハマらないこともしばしば(苦笑)

 

でも、斎藤工のサンシャインはヤバかったなぁ(笑)

 

あと随分昔なんですけど、漫画家の楳図かずおさんが「落とし穴」にハマったやつは今でも笑えるし、めっちゃ面白かった!

 

今年も大笑いして年を越したいなぁと思っているんですね。

 

僕の笑いの嗜好を言っているだけのようなんですけど、実は今日は「落とし穴」っていうのがキーワードなんです。

 

臨床で患者さんをみていると「落とし穴」のようにこんなところに原因があったのか!という発見がたくさんあります。

 

今日は足首痛の思わぬ「落とし穴(原因)」について話をしようと思います。

 

長く歩くと痛む足首

 

実はこの患者さんは知り合いの柔道整復師の先生から受けた相談なんです。

 

現在の足首の状態は、

 

・安静時痛:なし

・炎症症状:なし

・足首の前面と外果の下が痛い

・背屈すると痛い

・長距離の歩行で痛い

 

などの状態でした。

 

足のアライメントも特に異常はなく、扁平足やハイアーチもありません。

 

安静時痛や炎症所見がないので、組織損傷はないことが予想されます。

 

背屈すると痛みが出るので、距腿関節のインピンジメントかなぁ?と予想され、

 

・距腿関節のモビライゼーション

・アキレス腱のストレッチ

・後脛骨筋のリリース

 

などを治療としてやってみたそうなんです。

 

でも、可動域はよくなるものの痛みはさほど変化なしという状況でした。

 

ここまでは現在の症状のことを聞いただけだったので次はこれまでの経過を聞いてみたんです。

 

きっかけは、

「段差を降りる時に足首を内側に捻ったまま着地した」という話でした。

 

これを聞いた瞬間僕はピーンと閃いたんです!コナンくんばりに(笑)

 

そう足首の問題は実は足首自体ではなかったんです。

 

あなたは推理探偵になれてますか?(笑)

 

ここで求められる能力は受傷機転を如何に分析できるかということ。

 

受傷機転を分析するには解剖学や運動学の知識が必要です。

 

結論から言うと今回の足首の痛みの原因は「脛腓関節」だったんです。

 

足首が底屈や背屈する時に腓骨も多少なりと動きがあります。

 

文献により若干の違いはありますが、

 

背屈:腓骨の離開、挙上、内旋

底屈:腓骨の接近、下制、外旋

 

などのように紹介されていることが多いです。

 

今回の足首痛のきっかけは

 

「段差を降りる時に足首を内側に捻ったまま着地した」でしたね。

 

つまり足首は底屈・内反していたことになります。

 

ということは過度に底屈・内反したことにより腓骨が下方に引っ張られて、そのままの状態になってしまった可能性が高いと思ったんです。

 

背屈時に腓骨が下制したままだと、腓骨が距骨の動きをブロックして当たり前面や外果の下に痛みが出てしまうと予想したんですね。

 

この方はまだ受傷して2ヶ月ぐらいだったので、脛腓関節の動きを出してあげれば比較的スムーズに痛みが取れるんじゃないかと僕なりの見立てを伝えました。

 

ちょっとした背屈制限は脛腓関節が問題になっていることが多いです。

 

特に背屈したときの感触が”カツン”と当たったような感触のときはこの可能性大です!

 

足首を治療する時は是非「脛腓関節」もチェックしてみてください。

 

【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように

 

P.S

個人的にはハマダ人形も好きでしたね(笑)引き出しシリーズも最高です!

今年もタイキック出てくるかなぁ〜大笑


この記事を書いた人

アバター画像

黒田雄太

長崎県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。基礎コース・福岡校アシスタント担当。Nagasaki Orthopaedic & Sports Physical Therapy(NOSPT) 役員。総合病院、整形外科クリニック、デイケア、特別養護老人ホームを経験。 自身の“辛い腰痛”の経験から、「世の中の腰痛で苦しむ方を助けたい」という使命を持つ。 一時的に自覚症状を解消するだけの対処療法ではなく、腰痛の患者様を「施術」から「トレーニング」までトータルにサポートすることを信条としている。一児の父。