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拘縮治療がリリースで解消できない理由
2020.01.24From:長島 将太
@天神のスタバより
いやー参りました…
久しぶりに個性豊かな患者さんを担当した。
一癖も、二癖もあるキャラ強めな方だ。
なんとか、話を広げ広げようとするが、
「そうですね」「大丈夫です」「・・・・」
一言二言で会話が終わってしまう。
これは久々に手強いぞ…
普段は患者さんとの関係づくりで悩む事は無いのだが、
今回はそんな簡単にはいかないようだ。
僕らの仕事は幸いなことに、
患者さんとよく顔を合わせるので好意を持たれやすい
ちなみに、
このことを『ザイオンス効果』って言うらしいですよ(笑)
だけど、
エリートサラリーマンだった患者さんは、
プライドも高くなかなか心を開いてくれない。
それでも、あの手この手を使い
共通点も模索した。
時事ネタ。
仕事のこと。
女性について。
どれもダメだった(汗)
今回はさすがにネタがないぞ〜
と諦めかけてたんだけど。
唯一、ヒットしたテーマがあった!
それは、
歴史ネタ。
このテーマは患者さんも好きだったようで
饒舌に話してくれた。
さらに、
『西 鋭夫(にし としお)さん』
と言う人物の話が決定的となった。
私がその方の名前を出した時には、
「なんで君が知ってるんだ?」
と言わんばかりに患者さんは目を丸くしていた(笑)
この西さんは、
アメリカのスタンフォード大学にある
『フーバー研究所』という世界で起こった
歴史的戦争や出来事をリサーチするアメリカ有数の研究機関。
詳細は割愛するが、、、
今回のテーマで患者さんのツボをついた私。
この話をきっかけに患者さんの対応が一変した。
これで、ようやく信頼関係を構築できた訳だ。
この関係ができた上で、
治療効果が最大化する条件が整うんだ。
いくらテクニックがあっても、
たとえ理論が秀でていたとしても
この関係性ができてなければ思い描く結果に繋がらない…
結果が出せる治療家は腕がいいだけではない
いかに患者さんとの信頼関係を構築できるか
実は治療外スキルも意識していきたいものだ。
さて今回は肩関節周囲炎患者さんの治療について考えていこう。
筋肉が緩まないのは理由がある
皆さんはこんな経験はありませんか?
・いくら肩をマッサージしても可動域が一向に変わらない
・リリースをするが筋肉がほんの少ししか緩まない
・入念にストレッチしたが、患者も自分もあまり効果を実感できない
このように
一生懸命に治療をやったにも関わらず、
全然可動域が変わらなかった時の脇汗は尋常じゃないですよね。
実は、このような場合
見落としている落とし穴があるんです。
この事を知れば、
もう嫌な汗をかく必要もありません。
可動域を広げようとする時に、
まず考えるのは『制限因子』ですよね。
あの筋肉が硬いんじゃないか?
この組織同士の滑走が悪いんじゃないか?
いやいや、別の軟部組織が問題だろ?
こんな風に考えてしまってました。
ですが、
私は可動域に囚われるばかりに重要な事を見落としていたのです。
それは、
『なぜ、筋肉が張っているのか?』
を考えてなかったのです。
『関節の法則』を知ってますか?
関節の動きが悪い原因は…あくまで二次的。
不動による循環不全…
オーバーユースによる微細損傷…
炎症が長引いた結果生じる繊維化…
いろんな要因がありますが、
今回は『関節の法則』が解決のキーワードになりました。
いくらリリースをしても、入念にストレッチしても、
一生懸命にマッサージしたとしても、結果が出ないのは…
『関節位置』を見落としていたからでした。
言い換えれば、『関節の法則』を無視した治療を
続けていたからだったのです。
人の身体の原理原則として、ヒトは関節の位置がズレてしまうと、
筋肉の緊張が高くなってしまったり、筋力が出にくかったりしまいます。
その為、いくらマッサージやリリースをしても
全く緩まない場合があるのです。
このように、
「緩める治療」を熱心にやっても結果がでない場合、
いま一度『関節の法則』を見直し、安定させる治療を優先した
治療を行うと違った結果になってくるかも知れません。
結果が出ない場合…
必ず治らない原因、
緩まない原因がある筈です。
結果を出す治療家を目指すのであれば、
結果の出ない治療を続けず、
違った視点から思考を深めたいものです。
P.S.
臨床あるある パート⑴
自分に似たタイプの患者が担当に多い
名付けて…類は友を呼ぶ法則(笑)