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僕、テニス肘の患者さんで失敗しました! | 日本オランダ徒手療法協会

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僕、テニス肘の患者さんで失敗しました!

2018.11.19

From 橘田 幸博

 

@家の近くのローソンより

 

先日、美容院に行った時の話。

ストーリー

今まで行ってた美容院が遠くに移転にしてしまったので、新しい美容院をPCで仕事場の近くで検索していた。

すると「カット1500円、シャンプー500円」のオープンしたばかりの美容院があったので行くことにした。

 

初めてなので少し緊張してたけど担当してくれたお姉さんが親身に相談に乗ってくれたので

切りたい髪のスタイルは早く決まった。

 

美人スタッフ「シャンプーはされますか?」

 

橘田「どれくらい時間かかりますか?」

 

美人スタッフ「10分くらいです」

 

橘田「じゃあお願いします」

 

美人スタッフ「わかりました。シャンプーの種類はAとBどちらにしますか?」

 

橘田「えっ??』どちらがいいのですか?」

 

美人スタッフ「Aがおすすめですよ」

 

橘田「じゃあAでお願いします」

 

美人スタッフ「ありがとうございます。了解しました」

 

シャンプーとカットの全て終わってお会計。

 

美人スタッフ「本日はありがとうございました。カット1500円とシャンプーの3000円でお会計は4500円になります」

 

橘田「えっ?シャンプー3000円?」

 

美人スタッフ「はい!Aのシャンプーを選ばれたので(笑顔で)!!」

 

橘田「なるほど・・」

 

まさかシャンプーでこんなに違うとは思わなかった。カットの腕やサービスかめっちゃ満足してたのにもう行きたくなくなった。

もし、事前に知っていたらこんなことはならなかったのにちゃんと聞いておけばよかったな。

 

こんな経験ありませんか?お客さん側としてしっかり聞くことが大事だし、

お店側は最初に説明しておかないとトラブルになりやすい。

整骨院でも同じですよね。

患者さんが言いづらそうなことはこちらから聞いてあげることが大事なんだよね。

 

思いこみ注意

この前、こんな患者さんが来院されました。

 

その方は37才の男性、仕事は車の整備士をしていて1週間前から肘の内側が痛いと訴えて来られました。

 

テニスが大好きらしく、テレビでのテニス観戦の毎日と週4回、地元のテニス仲間と練習をしている。

 

肘が痛いのに週4でテニスをしていれば、治らないのは当然。

だから痛みの原因は「テニスのやりすぎによるオーバーユース」の可能性が高いと思ったんだよね。

 

そしてその思いこみが今回の失敗に繋がった。

 

その方にまず何を指導したかというと

①テニスの練習を、2週間休み

②テニス以外の肘に負担がかかるトレーニングも禁止

 

だいたい急性期は負担量をコントロールできれば、あとは組織の治癒期間までの経過を

追うだけなので、今回も治る確信を持っていた。

 

結果・・

 

「先生、少ししかよくならないです」

 

(なんでだろう、原因になっているテニスでの負荷量を調整したのに・・

 

量を調整したのに治っていないのは何でだと思います?

 

この患者さんの職業って何でしたっけ?

 

そうです。その患者さんは車の整備士さんで肘を酷使する。その事を完全に忘れていたんです。

 

改めて聞いてみると、

夏の暑さによって車のエアコンや電気系統のトラブルが多く、1ヶ月前から急に修理作業が増えて忙しくなったらしい。

問診2回目!!

再度、問診をやり直した。

特にワークスタイルについて詳しく聞いた。

 

①仕事での多い姿勢や動作は?

②就業時間は?

③休みはいつ?

 

実際聞いてみると整備士さんの仕事内容がとても良くわかった。

 

整備士さんは大きく分けて「点検」「修理」「分解」との比較的重労働の仕事。

 

ただ、整備士でもそれぞれ役割も違うので、姿勢や動作も変わる。

 

車体の下に入ったり、中腰が長かったり、腕を伸ばしたり。

 

ドライバーやスパナを使って、ネジを締めたりして前腕の回外動作があるから

すごく肘に負担をかけている。

 

自分も似たような作業をやった次の日に肘に痛みが出た経験があるが、

 

相当な負担がかかると想像できるだろう。

 

次は就業時間と休みの日。

 

普段は朝から夕方までと8時間ぐらいの労働時間。

 

これだけでも大変だけど、

 

この仕事は繁忙期があって、8月〜9月の暑い時期や12月〜2月の雪が降る季節のとかはエンジントラブルやタイヤ交換が多くなるため、残業が2時間〜ひどい時は3時間ぐらいになるらしい。

 

どうやらこんな時は昼休みもないらしい。

 

さらに休みの日もほとんど取れず、週に6〜7に勤務。

 

帰りの車で眠くなり、ウトウトしてしまうときもあるらしいが

事故だけは起こさぬようにして欲しい。

 

まぁそんだけ疲れているんですね。

 

問診後にホワイトボードを使用し、改めてテニスの練習量の調節、そして仕事の量を調整する指導。

幸いスタッフが多い会社に勤められていたので仕事内容を変更してもらえた。

 

次の来院は2週間後。

これも聞き漏らしていたが、どうやらうちの治療院から自宅まで1時間以上かかる見たい。

 

あとホームワークとして局所の循環をUPのための肘の自動運動や前腕筋のストレッチを

処方した。

 

負担量の調節、ホームワークの効果が出て、みるみるうちに症状は改善していった。

 

振り返ってみると

 

もし、初心の問診時に仕事の姿勢や動作、時間を詳しく聞いていたらもっと早く完治していたのにと深く反省した。

 

皆さんの中で、中々治らない患者さんがいる場合、改めて問診からしたらどうだろうか、

こちらから聞かないと出てこない情報もいっぱいありますよ。

僕の美容院での出来事のように。

 

きっと何か気づきポイントがあるかもしれない。

テニス肘=テニスの負荷を調整すれば、治ると思っていたが、甘かった。

今回は整備士の仕事のコントロールが必要だったんだ。

気をつけないといけませんね。

P.S

僕は毎年この時期になるタイヤ交換を整備士さんに頼むが、

今年は自分でやろうかな・・(苦笑)

 

P.P.S

結局、そのシャンプー買いましたけどね。


この記事を書いた人

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橘田 幸博

柔道整復師。【JADMT公認】オランダ徒手療法士。JATAC アスレチックトレーナー。整骨院を経営しながら、オランダ徒手療法の代表 土屋の右腕として施術から協会のマネージメントを担う。また、タッチラクビー日本代表(2015,2019)に帯同。2019タッチラグビー世界選手権日本初の銅メダル獲得にも貢献、その他数多くのトッププロの施術を行う。一児の父。