膝痛の原因が秒で解決!!3つのポイント | 日本オランダ徒手療法協会

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膝痛の原因が秒で解決!!3つのポイント

2021.12.31

from 橋本 祐一 @自宅デスクより

 

最近、子供がご飯をなかなか食べてくれない時期に突入したんです。

 

いわゆる2歳頃のあれです。

 

食事のたびに「イヤイヤ!」

 

そうなんです。うちの子も『魔の2歳』といわれる2歳児のイヤイヤ期突入です。

 

嫁さん:「ご飯だよ〜」

 

息子:「ご飯イヤ〜。ご飯食べない」

 

嫁さん:「ご飯だからお片づけしよう」

 

息子:「ご飯イヤ〜。お片づけもイヤ〜」

 

私:「お父さんとお片づけしよう」

 

息子:「お片づけイヤ〜」

 

毎回こんな感じです。

 

やっと片付けをしてご飯を食べ始めたかと思ってもすぐに遊びたいと言って泣き出す始末。

 

ん〜。どうしたもんか。と嫁さんと家族会議を開いて話し合いをしてみたんですが、新米の二人で話し合っても何がいいのかわからなかったんです。

 

なぜ、2歳児はごはんを食べないのか、その原因や理由、対処法などをプロである保育士さんに相談してみたんです。

 

保育士さん:「みなさんこの時期は悩んでる方は多いですよ!」

 

私:「みんな同じことを経験しているんですね。」

 

保育士さん:「 2歳児がごはんを食べないときの様子を教えてください」

 

私:「あれや、これや、、、。

 

保育士さん:「あ〜!なんとなくわかりました!」

 

家の状況などの話をして保育士さんはなぜスムーズに食べないのかわかったんだそうです。その内容は、、、

 

1 もともと食が細い

少ないエネルギーで活動できる子もいるそうで、うちの息子はそんなに多く食べる方でもなく、他のこと比べてもともと食が細いみたいなんです。でも食が細い子出会っても成長するにしたがって、しっかり食べるようになるので、あまり心配する必要はないとのこと。

 

2 食べるのに時間がかかる

食べるのに時間がかかるのは、お腹が空いていなかったり、食べる気がなかったりすることが原因。食が細いこともあって決まった時間にはご飯を食べなかったりするとのこと。

 

3 気が散る

テレビがついていて、気にかったり、おもちゃに気がとられているなど、食事に集中できていないことも原因とのこと。うちは以前お話をしたと思いますが、テレビはないので気を散るものといえば、、、。おもちゃがご飯を食べる場所に盛りだくさんでした。笑

 

言われてみるといろいろと当てはまっており、これらが食べ始めたり、なかなか食べかかったりするのだと改めて気づいたんです。

 

そして、2歳児がごはんを食べない時に、してはいけないことがあるんです。

 

その保育士さんからのアドバイスは、『怒ること』

 

怒ることは逆効果なんです。怒って無理やり食べさせてしまうと、子どもは「食事は楽しくない」「ごはんを食べないと怒られる、怖い」と感じてしまうらしいんです。ついつい食べてくれないからと怒ってしまうこともあったなと反省。

 

今考えると大人になった自分たちでも面白くない、楽しくない飲み会や食事会っているだけで苦痛になったりしますよね。

 

その後、保育士さんから頂いた家でできることなどのアドバイスをもらって実践してみることにしたんです。

 

こんな風に問題となっていることと、アドバイスから解決策まで教えてもらってすごく助かりますよね。

 

ここで気づいた方はいると思うのですが、保育士さんは子供の家の状況などをしっかり聞いて問題となることを抽出し、解決策を教えてくれているんです。

 

これって治療をする上での問診と一緒なんですよね。

 

やっぱりプロフェッショナルな方はしっかりとした問題解決の組み立て方を知っているんだと改めて気付かされたんです。

 

自分たち治療家としても問題解決に到るまでのプロセスを曖昧にしてしまうと治療に迷うことってすごくあると思うんです。

 

その話のつながりではあるのですが、この前後輩から悩み相談を受けた症例を紹介したいと思います。

 

膝の痛みがなかなか治らない患者さん 

 

 

職場の後輩から、ある患者さんのことで悩んでいるとの相談を受けたんです。

 

その患者さんは3年前から膝が痛く、色々な整形外科で注射の治療や物理療法をしてもらったけど、よくならないとのことで当院へ受診されたとの事。

 

以前の病院も変形性膝関節症の診断を受けて、今回も同じ病名とのことでリハビリ開始になるもあまり痛みが変わらないとの事

 

患者さんの状態を知るためにさらに痛みの情報を聞いてみたんです。

 

・膝の前全体が痛いが、特に膝蓋骨の上あたりが痛い。

・椅子から立ち上がったりする時が痛くなる。

・レントゲン画像で変形もある。

・疾患名も変形性膝関節症でリハビリの処方あり。

 

ん?痛みの評価はこれだけ、、、。

 

自分も新人の頃、同じような膝の痛みを抱えて来られて、変形性膝関節症の診断だし、変形してるから痛いんだ。

 

ってなくらい曖昧で、膝周りの筋肉が固いところをほぐして終わり。なんてことしていました。

 

今思えば、恥ずかしい限りです。(反省)

 

話は戻って、今回の後輩の情報ですが、これだけでは痛みの原因はわかりませんよね?

 

私自身も痛みの評価が苦手だった時のことを思い出して共感したいけれど、ここは後輩の悩みを解決するためにこんな投げかけをしてみたんです。

 

「どこが問題でどんなリハビリをしたの?」

 

すると後輩は、

 

「痛みは膝の伸展制限があって、外側広筋が張っていて、内側広筋の収縮があまり入ってないので、バランスが悪くなって変形が強くなり痛くなっていると思います。」

 

後輩の言った内容でも痛くなるかもしれないのですが、

 

可動域の制限と筋肉の硬さの評価だけで自分の都合のいいように仮説を立てて治療しているんではないのかなと思ったんです。

 

ここでこの情報の少なさも問題なんですが、まず痛みの原因がはっきりしていないことが、問題なんです。

 

じゃあどうすればいいのか?

 

痛みの原因を見つけるための3つのポイント

 

 

どうすればいいのかわからないと思ったあなたにこの3つのポイントを抑えてみてください。

 

1つ目にまずは、「痛みが出ている組織を知ること。」

 

痛みの原因を徹底的に洗い出し、どの組織が痛みを出しているかをしっかり把握すること。

 

要するに『組織鑑別』をすることなんですよね。

 

当たり前なんですけど、これが意外としていなかったりするんです。

 

今回のケースでは膝の前全体が痛い。特に膝蓋骨の上あたりが痛い。と訴えていますが、

そもそも膝の関節構造にはどんな組織がありますか?

 

・膝蓋骨・大腿骨

・骨膜

・軟骨

・滑膜

・滑液包・関節包

・靭帯、、、

などなど

 

まだまだたくさん組織はありますが、関節を構成している組織を挙げる事でどこの組織が痛みを伴っているのかがわかりますよね。

 

この組織を絞りきらずに治療をしても、あまり意味のない治療をしたり、トレーニングしたりと見当違いのことをして時間を無駄にしてしまうことにもなってしまいます。

 

外来クリニックのリハビリだと短い時間で結果を求められることがあると思います。

 

でもこの『組織鑑別』をせずに治療をしても痛みの原因ではないところばかりをアプローチして、時間がどんどんすぎ、結果何も変えられずに治療終了。。。(泣)

 

ただただ焦って時間だけがすぎてしまったことってありませんか?

 

それを繰り返していては患者さんから信用を失ってしまうかもしれません。

 

そして2つ目、1つ目に挙げた組織に「ダメージが有るのか無いのかを把握すること。」

 

組織にダメージを負っていると炎症が起こって痛みが出る。なので組織損傷の有無を把握するんです。

 

当たり前じゃん!!って思いますよね。

 

でもこれをしっかり評価していないと治療してしまって痛みを出してしまったり、炎症をもっと助長してしまったり、、、。

 

まずはダメージの有無を把握して治療ができるのか?できないのか?を判断すべきなんですよね。

 

例えば、

・靭帯が損傷していた場合、どんな治療をするか。(ダメージがある場合)

・炎症はなく荷重時に痛みがある場合、どんな治療をするか。(ダメージがない場合)

 

この2つのパターンをとってみても治療する内容も全然違いますよね。

 

ダメージの有無を把握することで、正しい治療選択ができる。これは治療家にとって重要ですよね。

 

さらに、3つ目は「どんなストレスが加わっているのか?」

 

ストレスってここでは心理面のことではなく、メカニカルストレスの事です。

 

メカニカルストレスは、伸張と圧縮(圧迫)と剪断ストレスなどがありますが、

 

いかにして組織にメカニカルストレスが加わり痛みが出ているのかを把握すると原因がわかってきますよね。

 

新人の頃の私も痛みの原因はまずは姿勢や運動連鎖を直せば、痛みも無くなっていくと思って治療をしていた一人でしたが、

 

これだけの武器一本では、なかなかよくなっていかない過去がありました。

 

でも、1つ目と2つ目のことをしっかり把握した上で、ここでやっと運動連鎖や姿勢アライメント、動作分析をみていくと見当違いの仮説を立てずに治療が実施できるんです。

 

治療の内容にも圧縮が起きている場所には、圧縮を取り除けばいい!!

 

ってこんな簡単に考えていった方が治療は意外とうまくいく気がしますし、

 

考えがスッキリと整理でき、焦りのない治療ができていくんです。

 

この3つのポイント、

 

「痛みが出ている組織を知ること。」

「組織にダメージが有るのか無いのかを把握すること。」

「どんなストレスが加わっているのか?」

 

これをしっかり把握していくと以前の焦りや治らない原因がわからないままにせず、痛みに対して対応できると思うんです。

 

今回の後輩の患者さんは、膝蓋大腿関節の軟骨がすり減り圧迫ストレスが常に生じ、炎症が起きて痛みを出していたんです。

 

この場合は炎症も起きており、軟骨組織に損傷をしていると仮説を立てて炎症を抑える治療選択をしますよね。

 

その後に、圧迫が加わっている原因に対してアプローチをしていく順番になると思うんです。

 

これを後輩に考えてもらって、その患者さんは痛みもなく生活ができるようになっていったそうです。

 

痛みの原因はこの3つだけではないのも事実ですが、この3つを抑えておくと今までかかっていた治療時間がグーンと短くなって目の前の患者さんに満足してもらえる治療家になっていくと思います。

 

治療に行き詰まった時は、この3つのポイントを考え治療に臨んでみてください。

 

P.S.

保育士さんからのアドバイス等をもとに実践してみると息子も楽しそうにご飯を食べたり、気を散らさずに食べてくれるようになって嫁さんも少し楽になっているみたいなんですよね。

 

もともとの自分たち夫婦に余裕がなく子供にせかしていたりする事も子供にとってプレッシャーになっていたんだなと感じています。

 

でも、育児ってこれだけに留まらないので、まだ溜まっている問題を楽しみながら一つ一つ解決していきたいと思います。

 


この記事を書いた人

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橋本祐一

福岡県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。四肢コース・福岡校講師研修中。総合病院、整形外科クリニックを経験。普段は、主に一般の整形疾患からスポーツ障害の中学生・高校生などの治療を行なっている。休日に息子と戯れ合う時は、全力で遊ぶ一児の父。