順調に進まない治療の原因 | 日本オランダ徒手療法協会

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順調に進まない治療の原因

2021.07.29

From:長島 将太

@自宅オフィスより

 

『夏休みだーー!!』

 

とうとう子ども達は、

夏休みに突入しちゃいました。

 

皆さんの子ども時代は、

どんな夏休みを過ごしていましたか?

 

私は長崎県平戸市という

すごく田舎の方の出身なんです。

 

どのくらいの田舎かと言うと、

近隣のコンビニまで車で20分。

 

『近くて便利』でお馴染みの〇〇イレブンさんも

徒歩だと2時間以上もかかるほどの田舎です(笑)

 

なので、

夏休みの過ごし方といえば

『海・山・川』ばかりだったんですね。

 

緑豊かな自然の中で遊ぶことは、

わざわざ運動をしなくても、

 

草っぱらを走り回ったり、

 

木によじ登ったり、

 

ロープにぶら下がったりと、

 

遊んでいく中で自然と体力がつき、

さまざまな運動体験ができる環境でした。

 

ですが、

現代の子どもを取り巻く環境は

私が小学生だった25年前と随分と変化してきています。

 

とある研究によると、

 

『2007年時の5歳児は、約20年前(1985年)の3歳児程度の能力であった』

 

と報告されているほど、様々な運動能力が低下しています。

 

この研究報告から、

さらに14年ほど経過している現在。

 

スマホやゲームなどの影響で、

より深刻になってることが想像できますよね。

 

こんな現代だからこそ、

親自ら子どもを外に連れ出して、

昔の遊び体験を教えていきたいものです。

 

余談ですが、

昨日は早速子どもと虫採りに行ってきました(笑)

 

もちろん車ではなく、

歩いて近隣の山までね。

 

そこで、こんな珍しい虫を発見!!

(※虫が苦手な方は、閲覧注意※)

まだまだコロナ禍ですが、

子ども達には色んな運動経験/体験を

させていきたいと思っています。

 

さて今回は、

前回のメルマガの続き

 

『椎間板ヘルニアの患者さん』について、

話したいと思います。

 

この前のメルマガをまだ読んでいない方は、

こちらを先に読んでみて下さい↓

https://jadmt.or.jp/three-points-to-cure-nerve-root-symptoms-translation/

 

順調に回復してきた神経根症状

 

リハビリ開始から3ヶ月後。

 

当初の見立てどおり、患者さんの症状は順調に治ってきていました。

 

そんなある日、

患者さんの方からこんな相談がありました。

 

『だいぶ痛みも落ち着いてきたので、

そろそろノルディックウォークを始めてもいいですか?』

 

ちなみに、

リハ3ヶ月後の患者さんの状態を整理すると・・・

・安静時痛(−) 運動時痛(±)

・神経根の炎症症状(−)

・痺れ(−)

・筋力低下(±) 経時的に回復

・腱反射(+)

・特定の姿勢で『臀部の痛み』『ふくらはぎの痛み』

 →ケンプ兆候:(+)腰部伸展、右側屈)

 →痛みの程度: VAS 15~20mm

・疼痛回避姿勢は、徐々にアライメント修正可能

 

話を元に戻しましょう。

 

私はこう答えました。

 

長島

『そうですね。予定より少し早いですが、今の状態なら始めていけると思います!』

 

『ただし、この条件は必ず守って下さいね。』

 

その条件とは、

・運動前に必ず『オランダ式腰痛体操』を行ってから運動開始すること

 

・ウォーキングをする場所は、歩き易い平地から開始すること

 

・歩く距離と時間を決めること

 

・運動中に痛みの程度がアップしたら中止すること

 

これらの条件は、

腰への負荷量を考慮した設定なんです。

 

腰部に対する負荷だったり、

問題となっている神経に対する局所的な負荷だったり、

運動全体を考慮した負荷だったり、

一言で『負荷』と言っても、

様々な観点から負荷設定をしないと

結構、失敗しちゃうんですよね。

 

過去に同じような患者さんで、

負荷の設定を見誤って症状が再燃してしまった…

という苦い経験をしたこともあって、

 

今回は運動開始から

負荷設定には細心の注意を払って指導しました。

 

その甲斐あって、

1キロ…1.5キロ…と症状が悪化することなく、

順調にウォーキング量も伸びてきました。

 

ですが、

とある時点から症状が再燃してきたのです。

 

順調な回復から一転…その理由とは?

 

どうにか症状を戻そうと、

負荷量の再調整をしたものの、

なかなか元の状態に戻らない。

 

あれ…なんで症状が落ち着かないんだ?

 

負荷量はウォーキング開始の状況まで

落としているはずなのに…

 

患者さんも、順調に回復していたこともあって

すごく落ち込んでいました。

 

そんな治療に行き詰まりかけていた、ある日。

 

ふと目を落とした患者さんの靴に

違和感を感じました。

 

自分の勘違いかな〜と思いながらも、

恐る恐る患者さんに尋ねてみることに。

 

長島

『もしかして、最近中敷き(インソール)変えました?』

 

患者さん

『そうなんです。実はウォーキングを開始して少し経った頃に、インソールを変えました。うちの職場のスタッフが足に良いからって作成してくれたんです…』

 

それから色々と事情を聞くと、

ようやく症状悪化の理由が見えてきました。

 

結論から言うと、

 

今回の症状悪化の理由は、

『ウォーキングと同時期に始めたインソール』

 

インソールを入れることで、

患者さんの歩き方、運動パターンが変化し、

神経根への圧迫ストレスをより増大。

 

その結果、

神経根部分への局所への負荷が増加し、

症状が悪化してしまったのです。

 

そのため、

いくら負荷量を調整しても、運動パターンや歩き方を

変えている原因を解決しないことには症状改善につながらなかったのです。

 

その日から、

インソールを外して生活してもらうことに。

 

それから1ヶ月後・・・

ようやくノルディックウォーク開始当初の状態にまで回復。

 

今回のケースから私が学んだことは、

 

患者さんにとって何気ない変化が

治療結果を大きく左右すること。

 

症状が悪化する原因は、

運動連鎖やアラインメントのように、

『必ずしも目に見える部分だけじゃない』と痛感した一例でした。

 

もし、

ある時期から症状が悪化している患者さんがいたなら、

より深く問診してみることを強くお勧めします!!

 

答えは必ず患者さんの中にあるはずです!

 

PS

この虫の名前は、『タマムシ』って言うらしく

けっこう珍しい昆虫みたいです。

 

警戒心も強く、簡単には捕まらない

レアポケモンみたいなレア昆虫。

 

夏休み序盤で幸先良いスタートきれました!

 

次は『オオクワガタ』が採集できたら報告します(笑)


この記事を書いた人

長島 将太

理学療法士。南川整形外科病院(http://minamikawa-hp.com/about/rehabilitation.html )JADMT認定 徒手療法士。プロの選手からインカレ・インターハイ選手など数多くトップアスリートを診てきている。また、オランダ徒手療法ではチーフ講師として本物の医療を伝えるために後進の育成にも余念のない。サーフィンをこよなく愛する2児の父。