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3年続いた腰痛の原因は睡眠不足
2021.03.19from 杉山 貴規 自宅デスク
club house(クラブハウス)はじめました〜
facebook、youtube、twitterにつぐSNS媒体とされているやつなんだけど。
知り合いの紹介で、入れるようになったんですが、
そこまでの道のりが困難で。。。
実は、前のスマホで入ろうとしたら、バージョンが低すぎて入れなかったんです。
で、機種変したんですよ。
最新のやつに。
なんか、ここからスマホの話になりそうなんで、club houseの話題に行きますね。
club houseかなり面白いです。
何が良いかというと、自分の聞きたいタイトルがあるRoomというところに入って、始まるんです。
たいていの人が聞く感じの状態。
roomを立ち上げた人たちが数人で色々な話題にを話しているのを聞くんだよね。
この間は、トレーナーの人たちが集まるところに行って話を聞いていたんだけど、
聞いている人たちがトレーナー関係者はもちろん、理学療法士、柔道整復師、栄養士や医者なんかの職業もいて、様々な視点から議論しているんだよね。
議論っていうと難しく聞こえるけど、居酒屋で話している感じ。
う〜ん、ちょうどセミナー終わりの懇親会の一幕なって感じかな。
それがずーと続くんだけど、どんな感じの質問にも簡単に答えてくれるから、こっちも別のことをしながら聞けるんだよね。
移動時はもちろん、食事を作りながら
結構レベルの高い内容を他職種を介して議論しているから、とにかく為になることが多いんだ。
現状、誰でも興味があれば、入って聞けるから本当にいいんだよね。
この間は、ある選手の怪我がなかなか治らない選手について、様々な視点でいろんな評価や解決策を話している会場は本当にためになったしね。
実際そこで話していた情報を元にして、勉強しなおして、現場で使ったこともあったしね。
というわけで、club houseの話だったんだけど、
実はこの様々な視点っていうのが、リハビリや施術をやっている現場では実は非常に重要なんだよね。
自分は理学療法士なんだけど、どうしても勉強するのは理学療法士の勉強をするわけじゃないですか?
そうすると、セミナーに行くのも理学療法士関係のものが多いんですよね。
別に悪いわけじゃないんです。
しかし、そうするとかなり偏った情報で一人の患者さんに立ち向かうことになります。
ま〜専門職なんで当然なんだけど、それでも人というのは様々なもので構成されているから、一つの視点で物事を考えたり、解決へ向かうと無理が出てくるんですよね。
そういったときに、理学療法士以外の言葉や考えを知ると視点や介入する角度が変わってくんです。
そうなると、その患者さんがよくなる確率が上がるんですが、
今回は、腰痛が全く治らずに困っている患者さんの話をしたいと思います。
で、何が問題だったのか?
それは意外な他職種の一言から問題解決につながったのですが、、、
腰痛が治らない
訪問リハをやっていた時のことなんです。
腰痛が問題で生活が難しい方を診たことがあったんです。
整形外科のリハビリを定期的に受診して、リハビリを受けていたらしいのですが、なかなか治らない。
それでも、通院しようとしてたんですが、家の都合でリハビリを通うことが難しくなって、訪問リハビリをするようになったんです。
杉山(杉)「おはようございま〜す。リハビリの杉山です」
患者さん(患)「は〜い、入ってくださ〜い」
奥の部屋の方から、はっきりとした声が聞こえる。
杉「どうですか?腰は」
患「う〜ん、そうね〜。痛いわよ」
ベッドの端にちょこんとテレビをつけて座っている。
体型はふくよかで、小柄な感じで無表情な感じのおばあちゃんなんだ。
もうこの訪問リハには数年契約していて、担当が自分で3人目だったんだ。
数年前に腰を痛めて以来、外に出るのが怖くなってしまったらしいんだよね。
こうなってくると慢性腰痛なんだけど。
自律神経の問題かなって感じで、問診を始めていくんだよね。
なぜか?
腰痛のトリアージがあるんだけど、6ヶ月以降の腰痛は慢性期の腰痛で問題点は心理社会的要因になるんだよね。
なんで、ある程度答えを頭に入れておきながら、問診をするんだ。
なんで問題がわかっているのに問診をするのか?
それは、大概の人が心理社会的要因が腰痛っていうことを知らないからなんだよね。
それをしっかりと説明するためにも、問診をする必要があるんだ。
あと、心理社会的要因の何に原因があるかを知る必要があるしね。
で、聞いていくんだけど。
色々話していると、きっかけは数年前散歩していた時に不意に尻餅をついて、そこから動けなくなったらしいんだ。
その時、周りに人がいなくて、数十分その場にいたことがトラウマみたいになっているんだ。
で痛みの箇所は、腰椎2番〜5番の間
痛みが出るのは寝返りと歩く時
歩く時にどうしても怖くて一歩目を出そうとすると痛みが出る。
一歩目以外は痛みは出ないみたいなんだけど、止まってから動こうとするとやはり一歩目が痛くなるっていう感じなんだ。
自律神経系の話を聞くと
・便秘
・冷や汗
・常に眠い
・すぐに横になってしまう
っていう感じなんだよね。
そうなって来ると、やはり自律神経に問題があるって確信したんだ。
で、胸椎から腰椎にかけて痛みがある範囲の自律神経支配のマニュピレーションと脊柱の動きを出すモビライゼーションを行ったんだ。
施術を行なった後に、歩いてもらったんだよね。
すると、一歩目の痛みが全くなくなったんだよね。
これで、あとは自信をつけて歩行ができれば、
めでたし、めでたし
って思ってたんだ。
しかし、そんなに甘くはなかったんだよね。
訪問リハビリを開始して、少しずつ応用方向も開始したんだけど、
やはり、一歩目の痛みはなかなか良くならなかったんだ。
リハをすればよくなるけど、続かない。
いわゆる、”もどり“っていう症状が続いたんだよね。
なんでだろう?って悩んでいた時に訪問リハで一緒に仕事をしているケアマネージャー(ケアマネ)さんからあることを聞いたんだよね。
ケアマネ「杉山さん、あの〜リハビリ中に〇〇さん寝ていませんか?」
杉「寝ていませんよ。でも、眠たそうですね。」
ケアマネ「実は、〇〇さん夜中に、手芸をやっているんです。それで、結構寝不足が慢性的に続いているんですよね。」
この言葉で、なるほど〜って思ったんです。
自律神経を狂わしている原因は睡眠
この方の心理社会的要因は睡眠だったんです。
確かに、問診をした時に常に眠いっていうのがあったんですが、そこまで重要視していなかったんです。
しかし、睡眠っていうのは自律神経においては重要なんですよね。
睡眠と自律神経の関わり
自律神経には活動モードの「交感神経」と癒やし・回復モードの「副交感神経」があり、交互に上昇、低下を繰り返します。日中は前者が優位、夜間は後者が優位となります。睡眠中は副交感神経が優位で、血圧や心拍数、呼吸数、体温が低下し代謝も低下します。同時に、疲労回復を進め明日の活動のために心身を整えていくのです。
睡眠の時間や質が低下すると、交感神経優位の状態が長くなり、基本的な身体活動に不調を来します。それだけでなく、身体活動機能や思考力、気分も低下し、結果的に本来のパフォーマンスが発揮できなくなってしまいます。
こんな感じのことが書かれているんだよね。
つまり、睡眠が悪いことで
交感神経が常に優位に働いている状態。そうなると、ここにも書いてあるけど身体的なパフォーマンスが十分にできない可能性があるよね。
さらに、体を動かそうとした時に、全身の筋肉が緊張されて行うわけだから、こわばった状態になって、怖いっていう恐怖を感じてしまう。そうなれば、動きは乏しくなる。
さらにさらに、痛みに関しても交感神経が常に優位に働いているから、ちょっとしたことでも痛みを感じてしまうことになるんだよね。
訪問リハでリハをした後に、痛みなく歩けたり、スムーズに動けるのは、自律神経を整えた後だから、成果が出ていたんだ。
でも、問題は違っていたんだよね。
睡眠に問題があったんだ。
それから、このケアマネさんと相談して、深夜に作業をしないような生活をリズムをつけるようにしたんだよね。
患者さん・家族・ケアマネ・ドクター・自分を含めて、みんなで睡眠をとることの重要性に関してこの患者さんに訴えかけたんだ。
すると、最初は難色を示していたんだけど、規則正しい生活をしてくれるようになったんだよね。
それから、徐々に腰痛は無くなって、訪問リハでは屋外歩行までできる感じなったんだよね。
ま〜、こう考えると、原因は睡眠。
腰痛に関して、リハビリは不要だったのかもしれないけど、なんで腰が慢性的に続いたのかは他部門からのヒントをもらえなければ分からなかったんだよね。
そして、睡眠に関して、より深く学び、自律神経と睡眠の関係に関して深い見識を持つことができたのも、このケアマネさんのおかげなんだよね。
理学療法士は理学療法士の専門性をフルに活用する場があることは重要なんだけど、一つだけの目線で人の体を見ていくと、この患者さんみたいに3年以上もの月日を経ることになっちゃうだよね。
だから、他部門の話に耳を傾けて、いろいろなことにアンテナを張って知識を入れていくことは本当に重要なんだ。
って、自分でも思える症例だったんだよね。
PS
そういうわけで、Club houseはそういった意味でも自分の専門部や以外の話を気軽に聞けるチャンスなんで、機会があれば是非聞いてみたほうがいいですよ。