腰痛をアナトミートレインから解決! | 日本オランダ徒手療法協会

blog

腰痛をアナトミートレインから解決!

2021.01.01

from 杉山貴規 自宅デスク

 

なんか最近左脇が痛いんです。

 

これ私の話なんですが、、、

 

仕事が終わると毎回この痛みが出るんです。

 

左のちょうど脇の下、背部にかけてなんです。

 

毎回この痛みに襲われて、すごく不気味で嫌だな〜って思っていたんです。

 

なぜ嫌っていうと、このキーワードなんです。

 

・左側

・脇

・痛み

 

この3つ

 

特に左っていうのが嫌で、実は乳がんの発生率がとても多いからなんです。

 

乳がんっていうと女性のものと思われがちですが、男性でも起こる病気。

 

だから、ものすごく嫌な感じ

 

実際、私の母親も乳がんで亡くしているんで、ありうる話なんですよ。

 

だから、ありとあらゆる可能性を加味して、webや文献などで調べまくりました。

 

結果なんですが、乳がんではない可能性高いっていうことだったんです。

しかし、可能性が低いだけなんで、他に腋窩の痛みが出るものがないかどうか調べました。

 

そして、自分自身にな対する問診も行なってリサーチしたんです。

 

<腋窩に関する病気一覧>

・乳がん

・リンパ管炎

・胸郭出口症候群

・腋窩神経絞扼障害

・モンドール病

・化膿性汗腺炎

・リュックサック麻痺

 

ってな感じ

 

この中で、自分の症状に近いものは胸郭出口症候群、腋窩神経絞扼障害ってなったんです。

 

かなりホッとしましたよ。

 

ま〜それでも痛みが出ているのは変わらない。

 

ではなんで痛かったのか?

原因はデスクワークのやりすぎ、仕事でリュックを背負うことが多いこの2つだったんです。

 

つまり、リュックによって重たいものを背負うことで、神経を圧迫している可能性。デスクワークで猫背が多くなり、大円筋、小円筋の癒着や萎縮によって神経を圧迫してる可能性が多かったんです。

 

そこで、腋窩周囲のリリースと上肢の神経ストレッチをやってみたんです。

すると、やった直後から痛みが全くと言っていいほどなくなったんです。

 

しかし、痛みの消失は一過性

 

だから、リュックからショルダーバックへの変更と猫背の改善を行なったんです。

すると、治療後の持続性がかなり向上して、今では痛みは出なくなったんですよ。

 

本当に、腋窩の痛みに関してはびっくりして戦々恐々でしたが、今後も気をつけないと思います。

 

さて、前置きが長くなりました、今日の本題になります。

 

腋窩からの派生で、身体の横側の筋膜や筋肉が原因で腰痛になった選手についてです。

 

腰痛というと背中に原因があるかと思うことが多いのではないでしょうか?

 

実はそんなことはなく、身体の側面が影響することが多いんです。

 

では、どんな感じの訴えで、どんな風に腰痛を一回の施術で寛解させたのか、紹介したいと思います。

 

腰が痛くて、、、

 

選手「腰が痛くて、見てもらってもいいですか?」

 

試合終了後の話だったんです。

 

腰に手をやって、自分のところへ、

 

選手に話を聞くと、試合中から急に腰が痛くなったいうんです。

 

きっかけは先週から徐々に痛くなっていて、試合後にそれがピークになったってことなんです。

 

頭の中では?

 

分離症

ヘルニア

狭窄症

筋膜性の腰痛

すべり症

 

ってなことをぐるぐる考えちゃうんです。

 

でも、こんなこと考えちゃいけなんですよね。

 

まずは、どの組織が痛みを生じているのかを考えることが最優先。

疾患名ありきで考えるのあとあとで言い訳なんで、

 

なんでか?

 

それに当てはめて考えると、疾患名に縛られてその疾患に沿った評価や治療をしてしまいがちになるからなんです。

 

で、選手の痛みの評価をするわけです。

 

レッドフラッグかどうか

神経・神経根によるものなのか

メカニカルストレスよるものか

 

それから、

痛みの評価を進めていくんです。

 

すると、痛みの箇所は腰椎1番から5番までで右側が痛いということなんです。

 

前屈と左側への側屈時に痛みが出る感じ。

 

つまり、伸ばされると痛みが生じるとのことなんだ。

 

そうなってくると、筋肉か筋膜系のことが多いんだ。

 

じゃ〜、腰椎1番から5番周囲の筋肉や筋膜をマッサージやリリースすればいいのか?

 

これでは治らないんです。

 

一過性には効果は出ても、すぐに戻ってしまうんです。

 

ではどうするのか?

 

ここで確認しておくことがあるんです。

 

左右の肩屈曲の上がり度合いを確認するんです。

 

屈曲可動域の差を見るんです。

 

なんでこんなことをするのか?

それは彼のポジションとプレーに関係があったんです。

 

ポジションとスタイルから原因を探る

 

彼のポジションは右サイドバック

 

攻守において、早いスピードで相手を振り切ったり、押さえたりと大変なポジション

 

それに付け加えて、ポジション特有の癖があるんです。

 

それが、「右手で相手を抑える」ということなんです。

 

トップスピードで相手を押さえ長ドリブルを展開しクロスを上げたり、

敵が入ってくるのを右手で押さえつけるなど、

 

サッカーは足で行うものなんですが、手で相手を抑えることもあるんです。

 

だから、上司にかかる負担もそれなりになるんです。

 

それに加えて、サイドッバックは自分の陣地奥から敵陣奥まで入ることを何度も繰返し往復するポジション。

 

だから下肢の負担もかなりのものなんです。

 

そんなのサッカーどのポジション同じだろうと言われそうですが、

 

彼はかなり、そこに負担がかかっていたと思うんです。

 

で、彼に両手を上げてもらったんです。

すると、右手の可動域が左比べて低く、本人もなんか上がりにくいっていうんです。

 

股関節周りに関しても、右側の下肢全体の張り、筋緊張が高く、各可動域も左に比べて低いことがわかったんです。

 

じゃ〜これが腰と何が関係するのか?

 

それは、アナトミートレインの考えなんです。

 

人の体は一つの袋のようなもので覆われていて、どこかにシワが寄ると全体に引っ張られてそれが障害の原因になったりするってことが言われているんですが、

 

その筋肉・筋膜の考えを今回主に行ったんです。

 

なぜなら、この腰痛はプレースタイルに関係ががあり、プレーの繰り返しによるオーバーワークが原因で痛みが出たと考えたからです。

 

となれば、局所をやることも重要なんですが、全身をみていかないと「もどり」が起こるって考えたんです。

 

アナトミートレインの考えで腰痛改善

オープニングで紹介したように、今回の腰痛の治療をしていく目線としては外側なんです。

先にも話した、プレースタイルから上肢・下肢のオーバーワークにより、上から下からの引っ張り合いで腰椎周辺に痛みを引き起こしていると考えたんだ。

 

そこで、考えるのが

 

『機能線』『外側線』

 

なんのこっちゃって思う人が思う人もいるかと思うんですが、そこはアナトミートレインという本を読んでください。

 

実は、さっきも言いましたが上肢を使いすぎると下肢にもその影響が出てくるんです。

それは下肢もしかりです。

 

つまり、繋がっているいうことなんですよね。

 

で、今回やったのがリリース

 

上肢(手、前腕、上腕、肩)

下肢(足、下腿、大腿、臀部)

 

に関わる外側の筋肉

 

かなり多岐に渡るんですが、ここを一つ一つリリースしていったんです。

 

施術している最中の選手の反応は

 

「ぎゃ〜」「痛〜」「う〜」の悶絶状態

 

しかし、これを左側に同じようなことやるとそんな反応はなく、

 

「本当に同じ力でやってますか?」

 

というくらいの疑いじみた反応

 

そのくらい、違うんだよね。

 

で、この機能線と外側線を中心に攻めると

 

前屈、側屈での腰の痛みが全くなくなったんだ。

 

本人もびっくりした様子で、、、

 

このように、腰痛といったときに、その人のプレースタイルや競技特性を踏まえながらやっていくと効果が出るんだ。

 

腰痛だけじゃないけど、腰痛で言えば痛いところの組織をまず抑えることが重要で、その組織だけを治療すればいいってことではないんだよね。

 

おそらく、それだけだと『もどり』が生じるんだ。つまり、即時的な効果しか出ないってこと。

 

そこから、全体を見たときに、この動作の特性で腰痛が引き起こされるのであれば、全体を見ないといけないし、強いては動作まで確認をする必要が出てくるんだよね。

 

なんで、全体を見ることも重要なんです。

是非やってみてください。

 

PS

アナトミートレインは書店でも売っているんで是非参考に。

 

PSS

脇の痛み本当に怖い。

今年は何もなく楽しく迎えられるように、節制しながら、体を作っていきたいです。

 

目指せ細マッチョ(笑)