治療で使えるストレッチ | 日本オランダ徒手療法協会

technique

治療で使えるストレッチ

2018.08.03

「ワーショイッ。ワーショイッ!!」

 

夏祭りが各地で始まっていますね。

 

この間、祭りに行ってきました。

 

祭りに行ってきたと言っても、神輿を担ぐ方ですね。

 

久々に担いだんですが、いやーすぐに肩が痛くなって、両肩の皮がズル剥けの状態です。

 

神輿って、担ぐリズムが合わないと本当に悲惨なことになるんです。

 

まー、久々なこともあってすぐに脱落しちゃいましたけどね(泣く)

 

うちの子供はダシを引いいて、汗だくでしたね。

 

そのあとは、一緒に露店で焼きそば、たこ焼きやかき氷をほうばっていました。

 

楽しくはしていたんですが、歩いていたら急に脇腹が痛くなったんです。

 

「痛いよー」っていうから

 

「じゃー治してやる」

 

その場で施術したんです。

 

施術といってもストレッチとモビライゼーションなんですけどね。

 

ものの2分で改善

 

「うわー痛くなくなったー」

 

その場に居合わせた妻も

 

「脇腹の痛いのって、治るの?」

 

びっくりしていましたがね。

 

昔使っていなかったけど、今多用するストレッチテクニック

さて、今回はストレッチの話をしたいと思います。

 

ストレッチは治療で使っている方はどのくらいいるんでしょうか?

 

実は自分は臨床現場ではあまり使っていない方でした。

 

理由はいろいろありますが、

昔、ストレッチは意味がないとよく刷り込まれていたので、

 

使っていなかったんですよね。

 

でも、しっかりとした考えで行うと、即時効果があり、かなり使える手技のひとつです。

 

脇腹の痛みもそれでとったんですけどね。

 

脱臼したゴールキーパーにストレッチ…

肩の動きが悪いと訴えてきたキーパーがいたんです。

 

彼は脱臼になって復帰までに6ヶ月要した子なんですけど、現在は復帰して試合も出てるんですが…

 

そんな彼が、

 

「スギさん、肩の動きが良くなくて、セービングするときに手が伸びないんです。」

 

チェックすると

 

左肩がかなり前方へ変位していて、肩甲骨も挙上している状態。

 

肩周辺の筋は硬いところが多く特に、胸筋がガチガチの状態だったんでよね。

 

もちろん、細かく見れば頸部、胸椎、腰椎、肩周辺のリリースなどを見てあげたかったんですが、

練習試合1時間前ということもあって、アップの時間が迫っていたんですよね。

 

そこで、大胸筋と小胸筋からなる胸筋の一箇所にポイントを当てて施術を行ったんです。

 

なんで大胸筋と小胸筋

 

大胸筋と小胸筋は上腕骨と肩甲骨のアライメントに関与しており、かなり大きい筋肉。しかも、緊張状態が一番高かった理由から行ったんです。

 

すると、可動域がもちろん向上したんですが、そのほかの頸部や肩甲骨のアライメントも右と左右差がなくなったんですよね。

 

本人もすごい楽になったとの話だったんです。

 

でも、理由は後で説明するけど、これから試合でそのままやらせるとケガをするリスクがあります。

 

だから試合直前だったけれど、

腕を一番伸ばした状態で、シュートを取る練習とオバースロー、アンダースロの練習を繰り返し、ケガをしそうな一番伸ばした角度での強度の高い衝撃に耐えられるように、頻度を多くして、しっかりと筋緊張を必要な瞬間(=ボールキャッチやスロー)に働くようにしました。

その状態で試合に入ってもらったんですよね。

 

なぜかって、筋肉をストレッチして可動域が上がるのは当然なんですが、そのまま柔軟性を向上したところでサッカーの衝撃を受けられる筋の緊張を作っとおかないと、腕が持ってかれちゃうんですよね。

 

彼は脱臼した既往があるから尚更そこは重点的にやってから送り出しました。

 

それが良かったのか、試合では活躍していましたね。

 

試合後本人からは、いつもより楽にセービングとスローイングができたとのことでした。

 

ストレッチってすごい効くんですよ。

 

でも、やった後にその人の運動パターンに近づける運動療法をしないと、危ないこともあるんで注意したほうがいいですね。

 

P.S

息子にやったストレッチって横隔膜に対してのストレッチなんです。

 

脇腹の痛みって横隔膜の痙攣らしいんですね。

 

そこをストレッチするとものの見事とに痛みは解消できちゃうんですよ。

 

ぜひ試してくださいね。

関連動画 大胸筋ストレッチ