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治療家も患者さんも得する運動指導のコツ
2020.10.12From:長島 将太
@浜辺のテラスより
ただいま朝の6時…
今朝の気温は『17度』
随分と寒暖差が出てきましたね〜
この秋の時期になると、
私はだんだんと落ち着きがなくなってきます(笑)
なぜなら、
日本海に面している福岡のサーファーにとっては
メインシーズン突入だからなんです。
患者さんからは、
『あの寒い中、よく海に入るよね〜』って
物珍しげに聞かれますが、、、
寒さなんかより、
楽しさの方が勝っちゃうんですよね。
そして何より、
不思議と寒さにも慣れちゃいます。
このように、
やったことのない人(イメージ)と、
やっている人(体感/経験)の感覚のズレって
よくあると思うんですよね。
例えば、
運動歴のない治療家がトレーニングを教えてるとか…
そこで今回は、臨床でよくある
『理論と実践のギャップ』について話そうと思います。
患者さんとのギャップの原因
1週間前の話。
とある治療家の方がこんな悩みを抱えていました。
『あの患者さんが、いつも運動をやり過ぎてしまってなかなか治りが良くならない…』
『”痛みのない範囲”でって言ってるのに、なんで同じことを繰り返しちまうんだろう…』
確かに悩みますね。
治療家としては、
運動やトレーニングは必要だから自宅でもトレーニングをして欲しい!
でも、やり過ぎないで欲しい!
この気持ちすごく分かります。
どうしたら上手くいくのでしょうか?
ここで一度立ち止まって考えてみると…
患者さんは、治療家に言われたことを
『ちゃんとやっている』という事実があります。
(=治そうと行動している)
ただ、『やり過ぎてしまう』ことが
問題なんですよね。
では、なぜ患者さんがやり過ぎてしまうのか?
そこには、
治療家側に問題があったのです。
その問題とは、
無意識に使っているとある言葉だったんです。
指示/指導が曖昧になっていませんか?
『痛みのない範囲で…』
『痛みが無ければやっていいですよ…』
ヒトが行動を移すためには、
いくつかの条件があります。
その一つが『具体性』です。
痛みのない範囲で、、、
という指示のように
具体性のない指示では、
『患者さんが考えている痛みのない範囲』
『治療家が考えている痛みの範囲』
にギャップができてしまいます。
例えば、
『やってる最中は痛みが出なかったけど、やった後に痛かった…』
『やってる最中に患部は痛くなかったけど、他の関節が痛かった…』
『言われた運動を繰り返している内に、だんだん痛くなってきた…』
これらのように、
患者さんによっては痛みの出方はたくさんあり、
そのシーン毎に患者さんは迷っているんです。
患者さんへの指示や基準が曖昧なほど
コントロールするのが難しくなるんですよね。
だからこそ、
指示や指導は『具体的』でなければなりません。
患者さんも治療家も得する指導のコツ
今回の場合では、『痛みのない範囲』という設定が
抽象的になっているので、少し見直してみました。
見直すポイントは3つ!
①痛みの基準設定
どの種類の痛み(鋭痛?鈍痛?)は避けた方がいいのか?
他の部位に出る痛みはOKなのか?
そもそも痛みは出てはダメなのか?
②頻度や強度の負荷設定
どのエクササイズを?
どのくらいの回数で?
何セット行う?
エクササイズをやった後の身体の反応の基準は?
③続ける基準&中止する基準
次のステップへの基準はどうなればOK?
どんな状況(痛み/張り)だと中止した方がいいのか?
このように、
3つのポイントに沿って、
曖昧部分を具体的に考えてみると
患者さんはご自身でコントロールできるようになります。
もし、『やらない』『やり過ぎ』患者さんで
お困りの治療家の方は一度ご自身の指導を
振り返ってみてはいかがでしょうか?
PS
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