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患部外トレーニングの是非
2020.01.11from 黒田雄太 @自宅デスクより
つい先日、久しぶりに洋服を買ったんですね。本当に数年ぶりぐらいです(笑)
別に新しいのを買う必要もないなぁとも思っていたし、服にお金をかけるぐらいなら、美味しいものを食べたり、本を買ったほうがマシ!!
そう思っていたんですが…。
やっぱり身だしなみも大事だとふと思い、フォーマルな洋服と靴を買ったんです!
どんなブランドのものでもサイズ感が合っていないと見た目が悪くなるので、きちんと試着を何度も繰り返しました。
よし、これなら大丈夫と思い購入!!
でも、家に帰って着てみるとちょっとダボつきが。
きちんと鏡の前で試着したのに(涙)!
ただ、僕は大きな間違いを犯していたんです。それは鏡の至近距離で試着をしたこと。
もっと、離れてシルエットを確認すればよかった(苦笑)
そう思いました…。完全に失敗です(汗)
失敗といえば、以前僕は臨床でこんな失敗をしたんです。
肘の術後の患者さんの肩の拘縮を作ってしまったこと(涙)
このような感じで、患部外の治療やトレーニングってどれくらいやったらいいか迷いませんか?
今日は患部外トレーニングについて少し考えてみようと思います。
ほとんどの参考書には…
例えば膝の痛みや腰由来で下肢痛が出ているときに反対側のトレーニングをするかどうか…それを考えてみたいと思います。
一般的には完全に患部外トレーニングしますよね(汗)
ACLや大腿骨頸部骨折の術後リハなどでは必ずと言っていいほど書いてあります。
僕も当たり前のようにやっていたんです。
やる理由はなんでしょうか?
それは使わないと「弱ってしまう」から。要するに廃用ですね(苦笑)。
これまで使っていたものが突然使わなくなるのですから、弱るのは当たり前。硬くなったり、萎縮したりします。
なので、日常生活や競技に復帰したときに今度は健康な方の足が使いものにならなくなる。
そういう考えです。
もちろんそれはわかるんですけど、ただこんなことも思っていました。
「健側のトレーニングに使う時間あんまりないよ…(苦笑)」
出来ることならどんどん回復させないといけない患側のリハビリだけに集中したい!
そう思っていたんです。
特に病院で働いているセラピストは僕のこの気持ちわかりますよね?(笑)
さて、あなたはこの問題どう思いますか?
実は今の僕は健側のトレーニングは全く行いません!
それはこんな理由からなんです。
健側はトレーニング効果が抜群!
もちろん使わないと健側も弱くなるのは事実です。
なので、関節周りの靭帯や腱などの軟部組織は硬く短くなり、筋肉は萎縮や筋力低下していきます。
ですが、逆に刺激を入れればすぐに元のように戻っていきます。
一方で患側はどうでしょうか?
痛みがあるせいで、筋緊張は高くなったり、血液循環が悪かったりで組織同士は癒着もするし、組織自体は硬結ができたり、萎縮しています。
そのような状態なので、トレーニングの刺激を与えてもすぐに疲れたり、また癒着を起こします。
つまり「トレーニング効率が悪い」
仮に健側と患側と全く同じ負荷をかけたとしたら、
・健側は筋肉痛はないけど、患側は筋肉痛がくる
・両方とも筋肉痛になったとしても、患側は回復が長引く
このような結果になります。
するとどんなことが起こるかというとトレーニングをすればするほど、左右の筋力差が広がってしまうんです。
こう言った理由から健側のトレーニングは必要ない!僕はそう考えるのです。
、、、
もちろん、トレーニングが進んできたら動作の練習などが少しずつ入ってくると思います。
すると、左右関係なく両方とも使いますよね?
このような動作の練習でかかる刺激を健側も受けるので、それで自然とまた健側も強くなってきます。
ただ、ここでも同じ負荷のトレーニングをやっていても患側は疲労や癒着がしやすい状態であることには変わりありません。
なので、患側はしっかりと癒着を剥がしたり、硬結をとったりのケアが必要になるわけです。
このような考え方を持っていると最短で選手や患者さんのトレーニングやリハビリが進むと思いますよ!
【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように
P.S
ただし、高齢者の場合は廃用やサルコペニアもあるので健側の機能低下の程度はしっかりと確認した方が良いと思います。高齢者の場合にはまず寝たきりにならないようにすることが大事ですから。
P.P.S
初めての経験でしたが、レシートが奇跡的に残っていたので返品させていただきました(苦笑)。ただ、別の店でジャストサイズの洋服が買えて大満足でした!