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変形性膝関節症で効果的が増すQuad-settingとは?
2020.03.28from 杉山貴規 自宅オフィス
テレビを見ていたらふいと懐かしい声が聞こえてきた。
曲名は「最後のニュース」
髪型は大きく変わり、老いを感じる
しかし、そこから聞こえてくる歌声は昔と変わらず、
力強く
美しく
心を打つ
この「最後のニュース」って言う曲
もう何十年前かにベスト盤が出た時にCDで聞いていたんだ
その時も心を打たれて、今の世界って、、、
なんて、叙情的な感じなってたんだけど。
この歳で聞くこの曲は
違った聞き方ができる。
それは今の世界情勢、パンデミック、経済危機、飢え、紛争などなど
まるで、今の世界を予期していたかのような内容。
すごく、心に突き刺さり、考えさせられる
音楽って、自分の聞いた時々で全く違った感情や景色を見させてくれる
特に、この楽曲を書いたこのアーティストは
それを如実に感じさせてくれるんだ。
さて、自分のこんな心情的で暗い感じになってしまいましたが、
今も昔も変わらない手技や治療方法なんかたくさんありますよね。
Quad-setting(クアドセッティング)ってやつなんか、当時自分が理学療法士の専門学校に行ってた時に教科書に書いてあったし、臨床現場に出た時も自分も含めて、多くの先生が使っていた筋力訓練なんです。
大腿四頭筋を収縮させるやつです。
膝の下に、タオルなどを丸めた物を入れて、それを膝下で押すことで、膝を伸展位にして筋肉を収縮させるやつです。
このブログを読んでいる方も、やっている方いるんじゃないでしょうか?
特に変形性膝関節症や膝疾患を持つ患者さんに使ったりしますよね。
・痛みの軽減
・膝のアライメントの改善
・歩行時の膝の童謡や痛みを改善させるため
などなど
でも、これで上記の症状が改善する人としない人がいると思います。
また、使うセラピストによって、効果を出せる人とでない人がいると思うんです。
特に、変形性膝関節症なんか、如実に差が出るんです。
では、なんでこの手技で差が出てしまうのか?
変形性膝関節症を例にとって話したいと思います。
変形性膝関節症は内側広筋を鍛える??
最近、臨床場面で変形性膝関節症を見ているセラピストがクアドセッティングをしているのをよく目にする。
理由を聞くと
膝の屈伸動作や歩行で痛みが出るかららしい。
確かに膝関節はO脚になっていて、大腿骨と脛骨がぶつかって痛みを出してそうである。
そのために、そのアライメント(膝の変形?変位?)を変えるために
クアドセッティングをこなっている。
一生懸命とにかく、膝裏でタオルを押させて膝のアライメント変えようとしている。
他のセラピストを見ると、
大腿四頭筋各々の筋肉に収縮を入れてアライメントを戻そうしている。
内側広筋
外側広筋
中間広筋
大腿直筋
それぞれを単独で。。。
うんうん。
俺も昔よくやっていたな〜
でも、この上記の症状を取れる人って4〜5割程度なんだよね。(俺の経験で、笑)
なぜか、クアドセッティングは膝に万能な手技として、今も昔も使われているじゃないですか。
でも、なかなか効果が出せない。
それでも、新人も中堅どころも、ベテランも
やっているんです。
しかし、いい結果が出せる出せないのにはある理由があるんです。
それは経験値ではないんです。
ちゃんとした理由があるんです。
効果的なクアドセッティング方法
実は、多くのセラピストはいきなりクアドセッティングをしている人が圧倒的に多いんです。
中には周りの筋肉、膝蓋骨の緩みや全身のアライメント調整をしてから行う人もいます。
でも、それでは効果的に大腿四頭筋に収縮は入りません。
また、動作(膝の屈伸、立ち上がり、歩行時)などの痛みや動揺は軽減しません。
なぜならば、膝の環境が全く整っていないからです。
変形性膝関節の多くはO脚ですよね。
O脚になると、大腿四頭筋の各々の緊張や筋の長さなど、変形がない状態に比べて変わってきますよね。
膝蓋骨の位置、靱帯の緊張やその他(関節包、半月板や脂肪体)なんかもです。
特に関節包なんかは膝の内側は縮んで、外側は引き伸ばされている状態
大腿四頭筋も同じです。
そんなO脚の状態で、膝裏にタオル入れて、クアドセッティング!
これじゃ〜、膝関節を構成している大腿四頭筋を働かそうとしても全てがうまく働かないですよね。
特に、外・内側広筋に対してアプローチするなら尚更です。
つまり、膝関節を中間位に正常に近づけてからクアドセッティングを行えば、効果的に筋肉の収縮が出せるんです。
なので、先生の中には右膝と左膝の間にボールを入れて、押させながら行ったり、股関節や足部のアライメントを整えて行う人もいると思います。
さらには、クアドセッティングなどしないで、インソールで歩様を変えて立位や歩行で大腿四頭筋の収縮を行う人もいると思います。
でも、これらよりもより膝の環境を変える方法があるんです。
ではどうすればいいのか?
それは、
変形した硬い関節包をストレッチすることです。
モビライゼーションもやっているよという人もいると思います。
確かに、この手技でも関節包のストレッチはできます。
しかし、屈伸方向に対してだけなんです。
自分がやるのは3Dで関節包にアプローチして縮んだ関節包をストレッチして、膝を正中化させます。
その方法はオランダ徒手オリジナルなので言えないのですが、、、
そうすることで、膝関節は正常に近い状態になり、大腿四頭筋各々緊張が一定になるので、クアドセッティングをすると効果的に筋にの収縮が入るんです。
特に、外・内側広筋はうまく入ります。
もちろん、今までのことをやった後に立位や歩行をしてもうと膝の動揺も軽減します。
ポイントは
・関節包の硬さを取ってあげること
・3Dで関節包にストレッチをかけること
この2つのポイントを押さえて、膝の環境を作れば、
クアドセッティングは今まで以上の効果を発揮するはずです。
クアドセッティングしても変形性膝関節症で困っているなら、膝の環境を整えることから始めてみてはどうでしょうか?
もし、関節包のストレッチに関して知りたい方はスクールに参加すれば教えちゃいます。
PS
そのアーティストとは
井上陽水さん
昔はアフロヘアーだったんですが、今ではオールバック
今も昔も色あせない楽曲本当に素晴らしい。
何か、オススメがあったら教えてください。