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伸びない肘なのに原因は上腕三頭筋⁉
2020.03.20from 黒田雄太 @自宅デスクより
最近意外なものにハマってしまった黒田です(笑)
それは「ノンアルビール」!
ノンアルコールと言っている時点でもはやビールではありません(笑)
ノンアルの酎ハイもありますが、それももはやジュースでしょう(苦笑)
たぶん気分の問題でしょうね。お酒と思って飲むのか、ジュースと思って飲むのかの違いですね。
昔こんな番組を見たことがあります。
芸人の飲み会で生ビールを注文したのにノンアルビールにすり替えられているんです。
知らずにノンアルビールを飲んでも酔っぱらうのか?というドッキリ(笑)
結果はものの見事にベロベロに泥酔!!!
誰もアルコールを飲んでいないのに、泥酔してしまったんです。
人間の思い込みってすごいですよね?
なので、僕も本物のビールだと思ってノンアルビールを嗜んでいます。
慣れると結構味もいけますよね!
さて、今日は本編と何のつながりもない僕の近況話でした(苦笑)。
今日は普段あまりメルマガに出ることがない「肘」の話をしたいと思います。
伸びない肘の制限因子とは?
70代後半の男性。寝たきりに近い状態で1日の大半をベッド上で過ごします。
脳梗塞の後遺症により、全身的に拘縮傾向。
特に足首と両肘の拘縮が強いです。
今回はその肘を拘縮の話をします。
伸び辛いのは特に右肘です。
角度は伸展マイナス90°。ということは直角からほぼ伸びないんですね。
カツンとあたる感じではないので、肘周りの軟部組織が制限しているんだろうと思います。
特に、触って硬さが強いのは上腕二頭筋と腕橈骨筋。
肘はベッドに寝ている状態から屈曲位でさらに前腕は回内位になっています。
おそらく、これらの筋肉が硬くなっているので主にその2つの筋肉に対してアプローチしようと考えました。
ですが、そこはオランダ徒手を学んでいる身なので、すぐに局所を触ることはしません!
上腕二頭筋や腕橈骨筋は神経支配が頚椎の5〜6番目なので頚椎の同じレベルに先にアプローチをします。
頚椎5〜6番レベルの多裂筋や椎間関節へアプローチ!
すると、少し上腕二頭筋や腕橈骨筋の緊張が落ちました。
カチカチだった筋肉の緊張が落ちたおかげではじめよりアプローチしやすくなります。
そこから今度は直接上腕二頭筋や腕橈骨筋をリリースします。
ひとしきりリリースし終えて、もう一度可動域を確認。
すると…
「全然変わってないじゃーん(涙)」
やや動きの感触は柔らかくなっているものの、可動域自体は全然変化なし。
オーマイガット!って感じです(苦笑)
なので、今度は制限している上腕二頭筋や腕橈骨筋以外の周りの筋肉も触診したり、触りながら関節を曲げ伸ばししてみたんです。
すると、僕はあることに気づいたんです。
実はそれが肘の制限を解消する大きなヒントでした。
肘の伸展制限なのに、なんで上腕三頭筋が張るの?
上腕部全体を覆うように触診して、肘を曲げるとなんと上腕三頭筋の緊張が高くなっていたんです。
あなたもご存知の通り、上腕三頭筋は肘の伸展に作用します。
なので、普通は肘の伸展を制限するはずがありません。
では、なぜ肘屈曲時に上腕三頭筋の緊張が高くなっていたのでしょうか?
その理由は”組織同士の滑走不全”です。
そして、その組織同士とは上腕二頭筋と上腕三頭筋です。
これは主動筋と拮抗筋の関係にあたります。
滑走不全は上腕二頭筋と上腕三頭筋が接する上腕の外側部で起こっていたんです。
つまりこういうことです。
肘を伸ばそうとした時に制限因子である上腕二頭筋も突っ張るけれども、上腕外側部で上腕三頭筋と滑走不全を起こしていることにより、上腕三頭筋にも緊張が伝わったと考えられます。
臨床で今回の肘伸展制限のように解剖学的に制限する上腕二頭筋だけにアプローチしてもあまり効果がないことが多いと思います。
例えば、膝の伸展制限だとハムストリングスに対してアプローチするなどです。
もちろん解剖学的な知識は必要ですが、しっかりと獲得したい関節の動きに対してどこが制限しているのかを「触診」して確かめることで本当の制限因子が見つかることが多いです。
あなたも臨床では様々な可能性を考えて、アプローチしてみてくださいね!
【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように
P.S
ノンアルだとビールの気分も味わえるし、晩ご飯を食べ終わった後にも作業が出来るしで僕にとってはとても都合がいいんですよね!ノンアルだと苦手なスーパードライもいける(笑)