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慢性化した関節痛の原因は便秘
2021.10.17from 杉山貴規 都内カフェ
今日は久々に、昔の職場に顔を出したんだよね。
もうかれこれ、8年くらい経つのかな。
度々、ここの近くには来ていたんだけど、コロナの関係で病院にも行きづらい状態。
しかも、何も用がないのに行くのも、先輩風吹かせて行くのも気が引けて、なんだかなぁ〜って感じだったんだ。
でも、今日は余裕があったし、少しみんなの顔を見たいと思ったし、何より自分が初めて務めたところだったし何か今の自分を変えられるものがあるんじゃないかなぁ〜って、
そういう、いろいろな大義名分を自分の中で立てて、飛び込みで行ったんだ。
それでも、手ぶらじゃ「本当に何しに来た」ってなるんで。
そこは大人風を吹かせて、カフェインレスの麦茶をペットボトル一箱
持って行きましたよ。
最初はお茶やコーヒーにしようと思ったんだよね。
結構、リハビリって喉乾くし、甘い飲み物は口の中が粘つくし、さっぱりとしたいときにお茶って便利なんだ。
でも、8年もすぎていれば、後輩も結婚妊娠なってこともあるかもしれないって思って、カフェインレスの麦茶にしたんだ。
そんな感じで、麦茶一箱両手に抱えて、いざ病院のリハビリ室へ
そうそう、ここと思いながら恐る恐るドアを開くと
「こんにちわ〜」
(うわっ、なんか全然違う。超〜綺麗になってる)
すると、
入り口すぐ入ったところに、同期の知り合いが居たんだよね(現:リハビリ主任)
主任「どうしましたか?何か荷物ですか?」
(おいおい、業者かなんかと思われている。)
それもそのはず、キャップをかぶって、マスクして、ダンボール両手に抱えてたらそうなるか。
だから、何年かぶりに自己紹介しちゃいましたよ。
杉山「いやいや、杉山ですよぉ〜」
主任「あ〜あぁ〜、杉さんじゃないですか〜〜〜」
もう二人で大爆笑!
連絡はLINEや電話でやりとりしていたんですが、8年もあってないとわからないものですね。
そのあと、少し時間もらって新しいリハビリ室を案内してもらって、後輩数人とも話して病院を後にしたんです。
それにしても、リハビリ室の中は様変わりしたんですが、みんなのリハビリ対する気持ちやその職場の雰囲気っていうのは今も昔もあまり変わって居なくて、ちょっとホッとした感じ。
帰れるところや寄るところがあるというのは、自分の財産かなって思っちゃいました。
さて、今日話す内容は『怪我の原因が同じだった人』についてです。
どうして、この話をしようかと思ったかというと、この人たち全て同じ要因が原因で怪我や症状が慢性化していたんです。
今日の患者の共通点
ある日のことなんだけど、
面白い出来事があったんだ。
その日は5名の患者さんを見たんだよね。
カルテというか患者さんの詳細を書いたメモみたいなものに目を通していたんだ。
「今日も終わり。さてどんな患者さんが来たっけ」
・膝関節(膝OAで痛みが主症状)
・股関節(人工関節後痛みが主症状)
・股関節(グロインペインのような症状)
・足裏の痛み
・腰痛(ギックリ腰後の痛みが継続)
って感じだったんだ。
ま〜それぞれ、特徴があってやりがいがある感じだったんだ。
そんな中、一人股関節の痛みを訴えている患者さんがいるんだけど、
その人、人工骨頭を股関節に入れているんだ。
手術直後からその痛みがズ〜と続いていて、入院していた病院でも、転院した病院でも、痛みが消えることなく、慢性化したところで自分のところに来たんだよね。
自分がその人を見た当時。慢性化していたところから自律神経系の問題からの関連痛と考えて、自律神経に関する問診をしっかりやったんだよね。
他のところはというと。組織損傷もないし、患部に炎症症状はなく、何をしても痛みがある状態。
それはさすっても何してもだったんだよね。
だから、問診をしっかりしたんだ。
それで、次のことがわかったんだ。
・冷や汗
・拒食
・便秘
・肌荒れ
・睡眠不足
・易疲労感
・低体温
ってな感じの典型的に自律神経系に問題があるということだったんだよね。
特に、便秘の状態はかなりひどく数週間に1回という感じだったんだ。
それで、腸の自律神経を調べてみると大きくみるとTh10〜S2で支配されているんだよね。
それと、便秘が継続すると起きること上記の問診に出て来たことすべてが当てはまったんです。
また、この股関節疾患の場合、どこの神経系がやられやすいか?
この人の人工関節置換術の方法は前方アプローチだったんで、ちょうど縫工筋と大腿筋膜張筋の間って感じ。
この手術方法は良かったですが、この人が手術後の股関節が脱臼するという禁忌が怖くなっちゃたんです。
そのため、股関節を動かすことができなくなっちゃんです。
それで股関節の痛みが慢性化して、どこの病院に行っても痛みが取れなかったんです。
しかし、それだけが問題じゃないって思ったんです。
先にも書きましたが、問題は便秘だということ。
つまり、手術後股関節を動かさないことで様々な動きをしなくなる。そして、そこの筋肉を使わないことで、支配しているL1〜S2も脆弱になり、動きが悪くなる。
つまり、腸の動きが悪くなり、便秘に至る。という負のサイクルで今の現状があるんです。
なので、アプローチとしては怖がる足を動かしたり、動いてもらうことはしません。ま〜運動すればこの問題って解決するんでしょうが、怖がっているし、その説得には乗ってくれなかったんで。。。
それで、腸の動きをよくするために、腸周りリリースや腸の蠕動運動を活発にするマッサージ。
栄養士を介して食事の見直しなど。
腸からアプローチすることをしたんです。
すると痛みが減って来たんです。
そこから、少しずつ運動療法を行って、今では杖で股関節の痛みもほとんどなく、通院できているんです。
もちろん、便秘は解消!
便秘は体をダメにする
そんでさっきの話なんだけど、
そのほかの患者さん全ての人が関連痛がらみ、それも便秘がちな人が多かったんだよね。
つまり、便秘っていうのは体の機能を著しく悪化させる可能性があるんだ。
股関節・膝関節・足関節
全てに関してその可能性が高いんだ。
それも、やはり神経支配に関するところから説明できる
自律神経の図を参照すると腸の神経支配は先も言ったけど
Th10〜S2
股関節・膝関節・足関節の支配神経は
L1〜S2
これに重なるんだよね。
ってことは、腸が悪くなると下肢のどこかが悪くなる可能性があるんだ。
それは足が重だるいとか浮腫むとか痺れるとか
症状は様々だけど、
便秘をしていて、何か大きい怪我をしたらその症状はさらに悪化したり、治りが遅かったり、慢性化したりする可能性は大きんだよね。
だからこそ、日頃から腸の管理をしっかりして、便秘にならないように規則正しい生活が重要なんだと思う。
なので、もし痛みが慢性化している人がいたら、便秘の有無の確認をしてみることをお勧めします。
ちなみに、さっき例に出した患者さんは、お通じが良くなって、ご飯もたべれるようになって、睡眠の質も改善したらしいです。
PS
なんか前の職場で今の自分で勝負したいっていう気持ちがあります。
当時、できなかったことを臨床の場面で何ができるかっていうトライも面白いかもしれません。