マジでやばい!その慢性胸痛は狭心症かもよ! | 日本オランダ徒手療法協会

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マジでやばい!その慢性胸痛は狭心症かもよ!

2021.05.21

from 杉山貴規 自宅デスク

 

漫画について話したいと思うんだ。

 

自分は昔からアニメがかなり好きなんだ。

 

でも、最近のアニメよりも昔のアニメが好き。

 

特に、ガンダムシリーズはかなりの好物

 

そんなガンダムなのだが、先日夜中に『νガンダム(ニューガンダム)逆襲のシャア』

 

をやっていたんだよね。

 

なんか『ν』がブイに見えますが、ニューです。 

 

ま〜また見れる楽しさと、シャアとアムロの最後の戦いっていうこともあって、久々に興奮していたんだ。

 

いざ、腰を据えて見ると、子供の頃に見る感覚といい歳でこれをみるのでは全然みるところと聞くセリフが違っていたんだよね。

 

子供の頃って、このガンダムのかっこよさや戦闘シーンに心を揺さぶられたんだよね。

 

モビルスーツかっこいいな〜

すげ〜

 

みたいな感じ、

 

でも、今回はどうだろう!

 

もう全く違った見方

 

政治の駆け引き、地球における人類のこと、戦争の悲惨さ、戦争に子供が巻き込まれていく復習と嫉妬の連鎖などなど

 

とにかく、ガンダムかっこいい〜

 

なんて、1%くらいしか思わず、

 

作品内のキャラクターが発する言葉や世界観に没頭したんだよね。

 

しかし、シャアやアムロが放つセリフの内容は今でも自分には理解できないことが結構ある。

 

特に、

最後のシーンの方でシャアが放つ

『遅かれ早かれこんな悲しみだけが広がって地球を押しつぶすのだ。ならば人類は、自分の手で自分を裁いて自然に対し、地球に対して贖罪しなければならん。』

 

これって、きっと環境問題や戦争に関することなんだろうけど、

 

未だに、自分の中でしっくりくる答えがない。

 

という感じで、今と昔ではガンダムの見方が全然違うんだよね。

 

きっと、あなたにもこんな感覚があると思うんだ。

 

というわけで、ガンダムの話はここまで。

 

今日はそんな今と自分の施術に臨む時の感覚に関して、

 

かなり変わってきたという話をしたいと思うんだ。

 

それは先日のことなんだけど、胸のあたりが痛いという患者さんがきたんだ。

 

もちろんいつも通り、問診から施術をして施術に臨むだけど、、、

 

今回のこの施術、昔の自分ならこうしていたのに、今回はちょっと違っていたんだよね。

 

簡単にいうと、今の自分はかなりビビリになっているということ。

 

じゃ〜どんなことにビビリになっているのか?

 

胸が痛いんです

 

胸骨あたりが痛いという患者さんがいたんだよね。

 

話を聞くと最近になって、急に痛みが出てきたみたいなんだ。

 

部位を聞くと胸骨周辺

 

こういう時に考えるのが、骨折、肋軟骨炎、筋膜の炎症や大胸筋の筋挫傷なんだよね。

 

みると少し赤くなっていて、発赤もある感じ

 

しかし、微かな感じだから断定はできなかったんだ。

 

自分が考えているところの疾患の場合、確かに痛みがなかなか惹かないところ。

 

なぜかというと、呼吸を常にしているから、抑えるのが難しい。

 

だって、四肢と違って動かさないでくださいって言っても、常に動くからだ。

 

動かさなかったら、しんどいよね。

だから、治りにくい場所なんだよね。

 

さらに話を聞くと、もうかれこれ1ヶ月以上前

 

そうなってくると、慢性痛も視野に入れるんだけど、

 

やはり、常に動いているところだから、しょうがないって感じなんです。

 

で、骨折の有無を考えているなら、レントゲンを撮ってもらうことを視野に入れていたんですが、もう1ヶ月以上前のことを考えると治癒していることが多いからレントゲンを撮ってもらうことはやめたんだよね。

 

もちろん、このことは患者さんにも話して了解を得て、今回は撮影しないで施術することにしたんだ。

 

ここで仮説なんだど、

 

おそらく、この痛みの原因は胸骨骨折か大胸筋の筋挫傷か筋膜炎っていうところを仮設にしたんだよね。

 

なぜなら、実は動作時に痛みが出るからなんだ。

 

どういう時に痛みが出るのか?

 

それは、寝返りで頭部を持ち上げる時や仰向けに寝ていて頭部を持ち上げる時だったからなんだよね。

 

それで、もう1ヶ月以上なら、組織の損傷は治癒していると考えて、胸骨周囲の筋肉や筋膜が癒着していて痛みが出ているって考えたんだ。

 

また、日常生活上どうしても使用する部位だから、オーバーワークになる。

 

ってことで、癒着を剥がして胸骨周囲の循環を良くすることを考えたんだ。

 

そうなるとやることは、

・胸骨周囲の軟部組織のリリース

・胸椎・頚椎のレベルのマニュピレーション

・日常生活指導

 

生活指導はなるべく体を起こす時には、手の力を借りて起きるように指導したんだよね。

 

こんな感じをやったんだ。

 

その場での施術で痛みはかなり軽減したんだよね。

 

その後の生活指導でも、痛みが徐々に減って一安心て感じだったけど、、、

 

如何にもこうにも、なぜか釈然としなかったんだよね。

 

それは、本当に慢性痛なのか?ってこと

 

それからしばらく、またこの患者さんが来院したんだ。

 

ストレス評価で出ないストレス

 

実は、あの痛みまだ取れないままだったらしいんだ。

 

それで、もう一度問診のやり直し、

 

話を聞いていくうちにあるところを聞き逃していたんだよね。

 

それは、『心理社会的な要因』

 

てっきり整形的な疾患だと思って、施術に介入していたんだ。

 

というのも、その患者さんの様子。

 

来院した時に、特に深刻そうな顔をもしていないし、ハキハキしているし、笑顔もあるし、

 

今回の痛みに関しても、本人もそこまで深刻そうな感じではなかったから。

 

でも、話を進めていくうちにあることが判明したんだよね。

 

それは

・愛犬との別れ

・会社でのストレス

 

ていうことだったんだ。

 

しかし、これらがあってもストレスを診るときの以下の評価にどれも該当しなかったんだ。

 

・食欲不振

・過食

・睡眠不足

・冷や汗

・お通じの不順

 

全く該当しない。

 

しかし、先に述べたことがあったんだよね。

 

これって、実はストレスを測る上でかなり大きなライフイベント

 

ストレス評価に当てはまらなくても、もしかしたらこれはストレスが原因ではないかって感じたんだ。

 

じゃ〜自律神経系にアプローチすればいいって頭になるはずが、今回はそういう感じにならなかったんだ。

 

それは、リスクを回避する必要があったから。。。

 

リスクを回避して施術するべき

 

ストレスが原因でこの胸の痛みを生じた場合

 

自分が考えるのは自律神経なんだけど、胸のあたりが痛くなるということは少し違う角度からこの患者さんを診る必要がある。

 

それは最悪のリスクを考える必要があったんだよね。

 

そのリスクは、

 

・狭心症

・心筋梗塞

・大動脈解離

 

など

 

これらの疾患であれば自分の手には負えないし、このまま自分が筋骨格系疾患や神経痛などの疾患だと思い見ていても、治らず闇雲に患者さんを危険に晒す可能性があると考えたんだ。

 

特に、ライフイベントでの『愛犬との別れ』

 

というのは、犬をかっている人ならわかると思うけど、家族同然の存在。

 

そのストレスは、ものすごい状態なんだよね。

 

このストレスを過度に受けた時に考えられるのが、

 

狭心症なんだよね。

 

じゃ〜先に挙げたものはどうなのか?

 

両者ともかなりの痛みが出るらしく、今回はそこまではないかなって感じ。

 

しかし、人によっては痛みの感じ方が違うから、可能性は捨てきれない。

 

っていうことで、この患者さんには上記のことを説明して、

 

一度、循環器専門の病院に受診することを勧めたんだ。

 

最初は、かなり半信半疑

 

でも、このリスクを排除しないと今後の施術やリハビリを積極的にできないということはっきりと伝えたんだ。

 

すると、すぐに予約を取って受診をすることになったんだよね。

 

何もなければいいけど。

 

何もなければ、関連痛の可能性で頚椎・胸椎レベルの施術で自律神経系の改善をしていく施術でどうにかなるかもしれないって考えてたんだ。

 

また、ストレス度合いがより強い場合は心理カウンセラーを勧めて、ストレスの改善から痛みを改善できると確信していたんだよね。

 

それから数日後、

 

自分のところ受診結果が出たんだよね。

 

画像診断・心電図などして

 

『心臓系・心臓を取り巻く血管には異常なし』

『気胸など肺にも問題なし』

 

っていうことだったんだよね。

 

もう、二人でホッとしたんだ。

 

それで、上記に記した施術を開始。

 

今では、徐々に痛みが取れて元気で生活上での痛みもなくなっただよね。

 

今回の件で自分がしみじみ思ったのは、

 

人を見た目の言動や表情で捉えてはいけないということ。

 

問診で、その人の内情まで深く切り込んで症状の可能性を疑っていくということ。それには、リスクをあらかじめ知っていくということなんだ。

 

それは、ただ単に痛みを治すテクニックや理論を知っているだけではダメなんだよね。

 

医者が知っている様々な病気を知っている必要がある。

 

症状から筋骨格系のみで考えたら、最初に自分になり治らないばかりか、その患者さんをリスクにさらすことになる。

 

だから、リハビリ知識だけではなく、包括的な幅広い知識を持っていることがその患者さんを助けることになる。

 

まだまだ、勉強すること知るべきことはたくさんあります。

テクニックに頼らず、知識からその人の症状を探っていくテクニックを身につけることも大事ですよ。

 

PS

実は、νガンダムの続編が公開されている。

 

それはこの話の12年後を描いたものなんだ。

 

かなり、観たいけどさすがにこの時期に映画館は自分の立場としては難しい…

 

そういえば、昔歌手のGACKTがこんなこと言っていた

 

『ガンダムを愛する人に悪い人はいないんですよ』

 

ファンじゃないけど、

 

いいこと言うじゃんって思ったのが懐かしい笑

 

ぜひ皆さんも、暇があったら気分が乗ったら観てみてください。