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良い運動療法は開始姿勢で決まる!
2020.02.06from 黒田雄太 @自宅デスクより
「この差って何ですか?」
テレビを付けていたら放送していた番組です。
その時の内容が「自分に似合う髪型と似合わない髪型の差」
僕も去年の秋ぐらいからある方のアドバイスにより若干髪型を変えたんです。
なんか前よりはしっくりと似合っている感じだったので、ちょっと興味があり見てみたんですね(笑)
似合うか似合わないかを決める要素として、顔の長さと目の印象で決まるらしいです。
顔の長さでおでこを出すか出さないか?
目の印象でストレートかフワッとしたパーマか?
男性にもこの法則当てはまるらしく、自分の顔や目の印象はどうかなぁとチェックしてみると、強ち今の髪型はピッタリのようでした!
妙に納得してしまったのですが、逆に合わない髪型を芸能人が試しにやっていたのですが、本当に似合っていなかったですね(苦笑)
ちょっとの差なんですけど、大きな違いがありました。
最近僕は臨床でも「この差って何ですか?」並の発見があったんです!
高齢者の運動療法をやっている途中だったのですが、きっとあなたにも役立つ情報だと思うので今日はそれをシェアしようと思います。
とあるリハビリ中の出来事
左膝痛がある80代の女性のリハビリをしていた時のことです。
ベッド上で左殿部や大腿部周囲のリリースをしたり、膝関節のモビライゼーションなどのケアをしていました。
左膝痛は軽減してきていましたが、左膝の不安定性があり内反変形はちょっと改善するのが難しい状態です。
今後変形が進行したり、歩行状態が低下しないように大腿四頭筋や臀筋群の筋力訓練も行っています。
主に筋力訓練はベッド上で行う、単関節レベルの運動とスクワットやステップ動作などの多関節レベルの両方を行います。
その中でも特に歩行時の膝への衝撃を減らすためには中臀筋の筋力が必要なので、結構重点的に行っていました。
いつも中臀筋は側臥位での股関節外転運動にて行っています。
高齢者なので、強度を上げるというよりは少しずつ量を上げていきます。
10回…10回×2セット…13回×2セット…10回×3セット…
という要領でやっていたんです。
ですが、ある日何だか中臀筋の力が入りづらいなぁと感じた時がありました。
僕「〇〇さん、今日はちょっとキツイですか?」
〇〇さん「いや、いつもと一緒よ」
僕「そうですか…」
体調は変わりないけど、やっぱり何だか力が入っていない。それは確実に感じました。
なので、色々と運動の時の姿勢や動作を観察するといつも行う”ある”ことをやっていないことに気づいたんですね。
それは「姿勢の修正」
その方はいつも側臥位になると顎が上がって頚部が伸展してしまうんです。
なので、いつも顎を引くように姿勢を修正してから中臀筋訓練を行います。
ちょっとした、姿勢の違いなのになぜこのような差が出てしまうのでしょうか?
体幹機能と姿勢の関係
四肢を動かす時には四肢を動かすよりも先に体幹にしっかりと力が入るようになっています。
これは反射的にそのようになっているんです。
なので、体幹がグラグラだと中心が不安定なので、末端の四肢も力強く動かす事が出来ません。
そして、その体幹がしっかりと働くための条件が「姿勢が良い」こと。
もっと詳しくいうと、「脊柱がニュートラル」だということです。
頚椎、胸椎、腰椎、骨盤によって作られる湾曲がしっかりと生理的な状態であることを意味します。
オランダ徒手では脊柱をニュートラルにする時に体幹やコアを「セット」するとも言います。
セットの作り方は細かくあるのですが、一番わかりやすいのはピラティスのように頭頂部が天井から糸で引っ張られているようにスッと伸びる意識を持つことです。
セットをするだけで、自動的に腹部や背部の緊張が上がります。
それだけ、姿勢の作り方が大事なんです。
今回の患者さんは高齢者なので、もちろん円背はあります。
ですが、少しでもニュートラルに近づくように姿勢を調整してあげる方が体幹がしっかりと安定して、四肢の運動もより効率良く行えるんですね。
無意識のうちに僕はその患者さんの姿勢を修正していたのですが、それがこんなにも大きな違いがあってかなりびっくりしました。
でも、この細かさがリハビリ効果の大きな差を生み出します。ここにしっかりと拘りを持って運動療法をやっていきたいですよね!
【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように
P.S
最近都会の美容院にはバーチャルで自分の髪型をマッチング出来る鏡があるみたいです!髪を切る前に確認出来れば、失敗しなくていいですよね(苦笑)