膝痛リハを自信を持って中止にしたワケ | 日本オランダ徒手療法協会

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膝痛リハを自信を持って中止にしたワケ

2019.12.03

from 杉山貴規 広尾オフィス

 

お天気キャスター「今日は、一時的に豪雨ですが、昨日よりもグンと気温が上がり、春の陽気です!」

 

なるほど、じゃ〜少し薄手行こうってな感じで外に出ると、冷える。

 

おいおい大丈夫かな??

 

でも、最近の天気は当たるし、大丈夫だろうって思って出勤したんです。

 

朝はそんなに昨日と変わらない。

 

でも、昼から寒くなるかねって感じでいたんです。

 

昼になって、外に出ると

 

極寒、しかも雨なんかも降ってない

 

おいおい、どうなってんだ??

 

俺、ロンTにジャケット一枚だぞ。。。

 

そう、天気予報大外れ

 

専門家の情報を鵜呑みにした自分の失敗

 

皆さんもこんな経験したことありませんか?

 

もうこんな経験したくないですよね。じゃ〜どうするのか?

 

それには、ある程度自分の考えも入れなきゃいけなかったんです。

 

寒くなった時のために、一枚多く上着やマフラーを持って行くとか。。。

 

ある程度仮説や予想を立てる必要があるってこと。

 

今回はそんな専門家の情報に疑念を抱いて、リハビリをストップした経験を話したいと思います。

 

荷重はNG、でも歩かせての謎

スタッフ「杉山先生、前回別の先生に診てもらったんですが、その先生が一度杉山さんに診てもらって欲しいって、、膝の痛い方なのですが見てもらっていいですか?」

 

杉山「指示書と患者さんの情報ってあります」

 

スタッフ「指示書の他に、いりますか?」

 

杉山「そうですね。全部の情報が欲しいです」

 

この患者さん、一度別の理学療法士が診たんだけど、これっていうものがないらしく。難しいケースの患者さんだったみたいんなんだよね。

 

そこで、患者さんに会う前に全部の情報に目を通したんだ。

 

すると、これわけが分からなくなるっていう代物が見つかったんだよね。

 

それは。

 

『指示書』

 

『膝の軟骨は正常。でも膝が壊死しているから、荷重はかけないようにして欲しい。ただ、筋力の低下や可動域制限が今後考えられるから、車椅子じゃなくて、歩かせるようにして欲しい』

 

???

 

どっちって(笑困)

 

荷重かけちゃダメ、でも歩かせて欲しい

 

そして、軟骨は正常、骨は壊死している。

 

この言葉に、きっと困惑したんだろうって、だから一度自分に見て欲しいって話になったんだ。

 

理学療法士っていうのは、基本ドクターの指示のもとその施術をしていいってことになっている。だから、この指示書の場合、矛盾しているんだよね。

 

でも、放棄するわけにもいかない。

 

そこで、

 

まずはこの人がなんで、

 

・膝が痛くなったのか?

・どうして膝の壊死に至ったののか?

 

これを考える必要性があったんだよね。

 

その人の情報ってすごくあって、100ページくらい。

 

その中にあるキーワードを見つけたんだ。

 

それは、糖尿病、大腸ガンと最近腰椎3・4番の腰が痛くなった

 

このことから、この患者さんのある程度道筋を立てたんだ。

 

それは。。。

 

再受診をするべき

 

まず、軟骨は正常と骨壊死。これはちょっと考えにくい。ある程度膝関節に長年荷重がかかると軟骨はすり減る。軟骨は磨り減った状態で、骨と骨同士がぶつかって骨壊死なることが多いから。

 

そう考えると、ドクターの危惧していることはよくわかる。

 

しかし、レントゲンだけのフワフワした指示書だと、患者さんのリスクが大きい。

 

ここまで、遅れたのは糖尿病のせいで、神経症状が起きて感覚鈍磨が起きたせいもはらんでいる。そう考えると、今の状態は普通の人だったら相当痛いはず。

 

ここまでのことを考慮した上で、もう一度受診させてMRIなどとって、精査する必要性があると考えたんだ。

 

また、腰痛の出現に関しては、一つは大腸ガンで手術をしており、腹圧の低下を引き起こしている。そのため、腰部に負担がかかり腰痛になったこと。

  

もう一つは、膝の痛みが強くなり、自律神経の関係で膝関節を支配している末梢神経が犯された結果、関連痛を引き起こし腰椎3番4番に痛みを引き起こしたと考えたんだ。

 

ちなみに、スクレロトームってやつで診るとわかりやすい。

 

この精査からも、やはり再受診で再検査が必要と考えるんだよね。

 

もし、自分が再受診しないで行えるとしたら、

 

荷重をかけないでの、運動療法やエアロバイクなんかで膝周囲の循環をあげつつ、筋力と可動域の維持を行うことが最善かなって思う。

 

とにかく、リスクは避けること重要。患者さんのためにもね。

P.S.

さっき、外出たんだけど、真冬の気温5度

 

帰りはコンビニでホッカイロでも買って帰ります笑