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膝痛を解消させる問診力の凄さ
2019.08.05from 杉山貴規 自宅デスク
先日久々に一人の時間かできたので、郊外のスタバに行ったんだ。
そこはツタヤブックと併設しているところで、本をそこで買ってスタバで読むなんてスタイルのお店。
代官山や中目黒なんかはそんな店があるけど、連日満杯状態。
でも、ここは違う
休日にもかかわらず、ガラガラ。
人が本当にいないんだ。
こんなんで、商売やっていけるのかって感じ。
一人で広めのカウンターの席を陣取り
久々に読書を満喫
なんの本かっていうと『孫子』
前々から気になっていて、今回分厚い本を手に取ったんだ。
むずかしーかなって思ったんだけど、なかなか面白く、孫子の兵法をビジネスに落とし込んでいるのがすごく面白い。
面白すぎて、ホットコーヒーを2杯飲みながらどんどん読み進めてあっという間に2/3
自分は本を読むときにメモを取る癖があって、心に残った言葉なんかを書き留めるんだ。A4のノート5ページが埋まるほどの言葉がこの本の中にはあったんだよね。
はるか昔の偉人の言葉になぜか心打たれてしまう。
人間は色々な面で進化しているけど、心の中や頭の中はあまり進化していないのかもしれない。
それか、孫子がすごすぎて、はるか未来を先取りしているのかと思ってしまうくらいの名言や兵法がそこにはあったんだよね。
特に気に入っているのがこれ
『名君賢将の動きて人に勝ち、成功、衆にいづる所以のものは、先知なり』
どういう意味かっていうと
名君賢将が戦えば必ず的に打ち勝ち華々しい成功を収めるのは、相手よりも先に敵の情報を探り出すからである。
つまり、成功を収める裏には情報が鍵になっているということ。
この言葉本当に自分は好きなんだ。
なんでかって、今やっている施術で成果を出しているのがまさに、『情報』によるものだからなんだ。
自分は、問診でA4のノート3ページ以上にわたって情報を引き出す。そこにさらに
・血液データなどの基礎情報
・画像診断の情報
・家族からの情報(実際の生活、家屋の情報)
・ドクターからの情報
・他部門からの情報(看護師さんや介護士さんなど)
・身体機能情報(評価:筋力、可動域などの状態に合わせた評価)
だから情報だけでかなりの量になる。
だから初日はほぼこの情報集めに奔走して、施術は次の回からがほとんど。
だから、成果を出しやすいんだよね。
さて、今回はその『情報の量』が施術に活かされたケースを紹介するね。
急な膝の痛み
先日、自分のところに膝が痛い患者さんが来たんだよね。
じっとしているのは大丈夫だけど、膝の屈伸で痛みが出るらしく
歩行はもちろん、階段昇降でも痛みが出るらしいんだ。
病院では、内側靭帯損傷って診断が出て安静にしていれば大丈夫って言われて湿布を処方
でも、一向に膝の痛みが治らない。
それで、自分を頼って来てくれたんだよね。
病院の先生からな靱帯損傷って言われたら、その頭でいるからどうしても靱帯を疑ってそこに対してアプローチしがちなんだけど。
そこはぐっとこらえて何も知らないというスタンスに戻って、
情報収集をするんだ。
すると以下のことがわかったんだ。
・膝の内側が痛い
・ピンポイントではなく膝の内側全体
・歩くとぼんやり痛い
・日内変動はない
・受傷してから少し痛みは軽減したがそこからは一定に痛みが続く
・仕事が受付業務とセミナーの設営(週3回、5時間程度)
・主婦
・犬の散歩、生け花やヨガなどが趣味(多趣味)
・7年目に半月板損傷と靭帯損傷で手術(同じ場所)
・腰痛歴なし
などなど
このほかにも家屋状況、買い物までの距離、利き手、昔のスポーツ歴、心理状態、自律神経の問題など様々な質問を聞いて言ったんだ。
これでいうと、おそらく
関連痛で昔の既往歴で同じ部位の自律神経系の関連で循環不良になって痛みが出たのかって考えたんだ。
でも釈然としない。
なぜか?
それはなんで急に起きたのかっていうところ。
やはり何か原因があるのではないかというところなんだよね。
昔膝を痛めた経緯があって、その影響で自律神経系の問題で循環不全となり、今回痛めた膝周囲の軟部組織が脆弱な状態になって、破綻した。
これだと何が原因で破綻したかわからないんだよね。
そこで、もう一度可能性のあるいくつかの問診を実行したんだ。
それは…
情報戦が怪我を治す鍵
家事と趣味と仕事のところ
趣味に関して聞くとヨガや生け花は3年くらい前にやめて、最近は行なっていないらしい。
家事に関して質問すると特に変わったことはしていなかった。
質問責めに患者さんも少し疲れていたんだけど、最後に仕事に関して質問したんだ。
するとあることがわかたんだ。
その時、いつもは台車で運ぶテレビを急いでいた関係で両手で抱えて運んだらしい。しかも半身の状態で
その時、患者さんから
患者さん「そうそう、それからなんか膝が重くなってきて、家に帰ったら痛くなったんだ」
ガッツポーズでしたよ。
やはり、きっかけはあったっていうことなんだよね。
それで、膝の内側じん帯を捻ったような感じになったってことがわかったんだ。
では、なぜそれが続いて痛みが減らないのか?
それは、受付の椅子の立ち座りの仕方に問題があったんだよね。
椅子の立ち座りもテレビを持つような感じで立ち上がっていたんだ。それが日々の業務で続き膝の内側靱帯に負荷を与え続けることで修復できず痛みが残っていたんだ。
それから、立ち上がり方の指導、家でのホームワークを指導したんだ。
すると、痛みが徐々に軽減して行ったんだよね。
情報をしつこく取らなかったら、おそらく関連痛の恐れで腰にばっかりアプローチしていたかもしれない。
日々の仕事が原因で痛みが出ていることには気がつかなかったと思う。
だから情報を聞き出すことは本当に重要なんだ。
是非皆さんも、患者さんに嫌われるくらい情報にこだわってみて(笑)
P.S
情報の取りすぎにも注意してね。
やりすぎると、しつこい奴だと思って嫌われちゃうかも(笑)
実際、問診の最中だんだん患者さんの口調がきつくなってきたのも事実なんで(笑)