blog
肘の違和感の正体
2019.11.16From:長島 将太
@姪浜のスタバより
先週末の公園での出来事。
5歳になった息子のリクを三輪車から卒業させるべく
近くの5号公園で、いざ自転車特訓開始。
日々忙しくしているので、たまには親父のカッコイイところ
を見せようと意気込んでいた私。
こういう時こそ、自分の仕事の本領発揮だと言わんばかりに
昨晩から運動学習のプランをイメージしていたんですよね。
・不安定な二輪にまたがって真っ直ぐ座る感覚を掴む
・その感覚が分かってきたら、次は足で漕いで進む
・次は、少し緩い傾斜を使ってバランスをとる練習
・あとは、お決まりの『パパ離さないでね』のくだりだな!
息子よりイメージトレーニングは完璧な私(笑)
実はこれには理由があって。
以前に長女の自転車乗り習得にえらく苦戦したんですよね。
娘の恐怖心との戦いで2日ぐらい格闘したので
今回はそんな教訓を活かし入念にプランを練ってました。
そんなこんな考えてる間に公園に到着。
そして、いよいよ初試乗。
この瞬間はいつもドキドキです。
リク『パパー絶対に離さないでね!!』
長島『お〜しっかり持ってるぞ〜』
リク『絶対、絶対に離さんでよ〜』
コギコギ…
コギコギ…
ドタッ!
リク『(ビビりながら)ちゃんと持っててよー』
長島『はいはーい ( ̄▽ ̄)/ 』
この調子なら、まだまだ苦戦するかなと思っていた矢先。
なにを思い立ったのか、息子がこんな提案をしてきたんですね。
リク『自分で漕いでみるけん、見とって!!』
『いや〜無理やないか?』と内心まだ手を焼きたい私。
そんな親バカな私を横目に勝手にチャレンジし始める息子。
3回目のチャレンジで我が目を疑いました…
自分で自転車にまたがり、足で地面を2〜3回蹴って
フラつきながらも漕ぎ出したんです。
コギコギ…
コギコギ…
シャカシャカーーーーー!!
なんとあっさり3回目で成功(内心…『えぇええーーー』です)
それで気を良くした息子は、私の手も借りず
どんどん勝手に成功体験を積み、あっという間に乗れちゃたんです。
結局、私の考えた運動学習プランを披露する事もなく
息子は『自転車スキル』を身につけたのです。
私がやった事は『2回サドルを持つだけ(悲)』
『ヘッヘーン!うちの息子凄いでしょ!』と自慢したくなりますが
実はこれには秘密があるんですよね。
それは、、、
『ス◯ライダー』という商品。
あのペダルなし子供用バイクですね。
このように、『動作を身につける』手順をしっかり踏んで
確実に段階を踏むと、思っていたよりも簡単に狙った結果が
得られることってありますよね。
一方で、この段階をすっ飛ばしてしまった結果。
最悪の結果を招いてしまう事だってありますよね。
特にリハビリテーションにおいては『動作の段階づけ』は非常に重要で
この治療プランニング次第で、結果は大きく異なってきます。
今回は、そんな運動療法で失敗した時の話をシェアしますね。
トレーニングの焦りが招いた痛み
20代男性。大学生の野球部。
肘の靭帯を繋ぐ手術を行い復帰を目指す彼。
肘の痛みは無くなり、動きや筋力も順調に回復していたので『シャドーピッチング』をやっても良いよと医師から許可が出たので、早速やらせてみてたんですね。
本人も思っていたより感じよくシャドーピッチングが出来ていたのでこの調子なら大丈夫と判断し、自主トレーニングに追加してみてと伝えその日の治療&トレーニングは終了しました。
数日後、、、彼から一通のLINEが来たんですね。
『肘に違和感が少しあるんですけど、このまま続けても大丈夫ですか?』という内容。
この時、正直やってしまったーと嫌な汗が止まりませんでした(汗・汗・汗)
この間のシャドーピッチングをし始めた所
今まで無かった肘の違和感が出てきたようです。
この時は、何が原因だったか見当もつきませんでした。
医師からはプロトコルを進めて良いとの許可も降りていて
なおかつ、肘の動きや筋力も問題ない。
『なにが悪かったの?』と頭を悩ませていました。
この時は、まだ運動連鎖という考えしか無かったので
『投球フォーム』や『全身の柔軟性』や『筋力』ばかり考えていました。
ですが、『違和感』が取れなかったのです。
この時、私は運動連鎖中心の偏った視点に陥ってしまい
大事な事を見落としていたのです。
それは、、、
『シャドーピッチングを許可する条件設定』でした。
運動療法を進めるには『前提条件』が必要
どの条件であれば、投げていいのか?
シャドーピッチングを許可するには
どんな基準をクリアしておく必要があるか?
シャドーピッチングをする前に整えておくべき状態は?
シャドーピッチングを中止する基準は何か?
そして、どのような段階付けで『投げる動作』を獲得していくのか?
このような基準なしで『筋力』『可動域』だけで判断してしまうと
私のような失敗をしてしまいます。
運動療法には、『進める基準』と『止める基準』の2要素が重要です。
もし、この基準なしに競技復帰を目指しても、いずれは『再発』や『再受傷』を招きせっかくの選手の努力も水の泡になってしまいます。
そんな悲しい結末にならないよう
目の前の患者さんの『前提条件』を見直してみては如何でしょうか?
PS
その『前提条件』ってなんやねん?って思いますよね…
続きは、次のメルマガで書きたいと思いますm(__)m
PPS
子供がいるご家庭には『◯トライダー』は必須です!
どんな理学療法士よりも、簡単に『自転車スキル』を習得させてくれる達人です(笑)