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心理面を考えたリハビリ戦略
2017.11.28こんにちは。
日本オランダ徒手療法協会の杉山です。
今日お伝えしたいのは、心理面についてです。
臨床現場では様々なクライアントと出会う場面があると思います。
そんな中でリハビリを介入してもなかなか成果が出なかったり、ホームワークを提示してもやってこないクライアントに対して、諦めや気持ちの問題だからしょうがないと思うときはないでしょうか?
当時、整形外科病院で働いていたとき、まさにそのような気持ちがありました。
自分の技術不足やコミュニケーション能力に問題で、クライアントに最高の結果を出せていないと思っていました。
確かに、施術能力など諸先輩方から見たら足りないものがあったのも事実かもしれません
しかし、局所の軟部組織や関節にアプローチしても、運動療法しても、運動連鎖で物事を考えても、一向に良くならないのです。
なぜ?
先輩や同期に聞いても、納得する答えをもらえない。
だから、臨床現場では諦めの状態でした。
これでいいのか。
でも、周りも同じことやっているし、大丈夫か。。。
自問自答の日々でした。
しかし、このオランダ徒手療法協会に通い始めて一変します。
スクールで変わり始める臨床
ここに通い始めたのは自分の武器となる徒手療法を身につけるため、スポーツ現場で対応できる技術が欲しかったのが最初です。
スクールで学び始めて、
最初の講義で、上記に書いてあるクライアントにも結果を出せる方法知ることができたのです。
それは技術はもちろんですが、大きいのは『考え方』です。
この『考え方』でクライアントの評価をしていきます。
すると、どうでしょうか?
スクールで学んだ通りにことが運び、
あれだけ諦めかけていたクライアントに一筋の光が
そして、結果が出始めます。
負の気持ちでしか接していなかったクライアントを前向きに見れるようなったのです。
本当はこんなこと、言うものではないと思いますが、
事実全てが変わり始めるのです。
心理社会的要因
なかなか結果が出なかったり、治癒速度が遅かったり、痛み・浮腫み・痺れなど慢性化するクライアントは全てではありませんが、自律神経系に何らかの問題があるケースが多いのです。
では、心理面(自律神経系)に問題があるクライアントを評価するのにはどうしていけばいいのでしょうか?
問診から導き出す方法です。
睡眠・食欲・便秘・冷え性・意欲・多汗・胃もたれ・イライラ・生理・動悸・吐き気 など
自律神経失調症に現れるような事柄を聞いていきます。
これに複数該当した場合
自律神経からアプローチしていくのです。
いくら、訴えのある部位の症状の改善を試みても困難を極めます。
では、なぜ自律神経系にアプローチすることで患部の症状が変化し、結果が出るのでしょうか?
自律神経系の働き
自律神経が存在するのはTh1~L2の交感神経節、解剖を見てみると内臓器系に関わり合いを持っています。
なので、上記の問診で質問している内容に関しては内臓器に問題を有している質問ばかりなのに気づくと思います。
では、患部と自律神経はどのような関係を持っているのでしょうか?
運動/感覚と自律神経は相互の関係になっています。
どのような関係性になっているかに関してはここではお話しません。
ただ、自律神経の働きが悪くなると、患部の状態も悪くなるのです。
だからこそ、いくら患部にアプローチしても循環が悪く・栄養が行き届かない状態では一向に良くならないのです。
つまり、心理面に問題があるクライアントに関しては、患部のアプローチから始めるのではなく、自律神経にアプローチするのです。
すなわち、脊柱に対してアプローチすることで自律神経系の循環が良くなり、患部の状態は良好に向かいます。
もちろんその後は、患部に関してしっかりとリハビリは提供する必要はあります。
まとめ
なかなか治らないクライアントに
『精神的な問題』『気持ちの問題』などと評価するセラピストは多いかと思います。
それは、その直感や今までの評価からたどり着いた答えだと思います。
重要なのは、その自分のたどり着いた答えに関して、その部分にアプローチできていないことが問題なのです。
今回あげた、評価を行い自律神経に問題があることがわかれば、そこからの組み立てはできると思います。
『精神的・気持ちの問題』
この言葉を軽視しないで取り組む知識を身につければ、結果は大きなものになっていくと思います。
共に、クライアントに最高の結果で笑顔を導き出しましょう!!