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子供の成長痛は安易に治療するな!(セーバー病編) | 日本オランダ徒手療法協会

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子供の成長痛は安易に治療するな!(セーバー病編)

2021.01.22

from 杉山貴規 都内カフェ

 

『ヴィンテージ』『アンティーク』

 

という言葉にめちゃくちゃ反応しちゃうです。

 

なんかこの言葉って高級な感じがしませんか?

  

昔からなんですけどね。

 

アメリカやフランスの家具、洋服にすごく興味があって、そういう店を見つけては店を物色するのが趣味だったんです。

 

ヴィンテージだろうが、アンティークだろうが結局のところは中古や骨董になるんです。

 

それを敬遠する人もいると思います。

 

なぜなら、

 

・すぐ壊れそう

・人が使ったものだから

・ボロい

 

などなど

 

確かにそうなんですよね。

 

でも、自分はそれがすごく心地いいんです。

 

なんか、昔のものって超〜アナログでじゃないですか?

手動式の時計はネジ回さないといけなし、自動車だってメンテナンスが面倒だし、ラジオだって真空管だったり、

 

でも、実はものすごく頑丈だったり、一つ一つの部品がものすごく高価だったりするんです。

 

今のこの時代で作ろうとしたら、採算合わないような商品ばっかりなんです。

 

その面倒だけど、今の時代では高価すぎて作れないものがヴィンテージやアンティークの物にはあるんですよね。

 

そこがすごく惹かれるんです。

 

もちろん、機能性は今の製品には負けますが、そこにさらに愛着が湧くんですよね。

 

さて、最近そのヴィンテージの商品で自分がものすごく大事にしているものがあるんです。

 

それは、ランプシェードです。

簡単にいうと電球に付いている傘です。

 

その傘の素材なんですが、ホーローでできているんです。

 

何がいいか? 

デザインは当たり前なんですが、メンテナンスがものすごく楽チンなんです。

 

掃除がしやすいんですよ。

 

傘を電球から外して中性洗剤で丸洗いできちゃうところなんです。

 

アンティークなのにガシガシ使えるとこです。

 

だから、今でも家の第一線で食卓を照らし続けてくれているんです。

 

なんでも、そうなんですがもののメンテナスやケアというのはしっかりしないとすぐにダメでになっちゃいます。

 

それは人間の体でもそうです。

 

高齢者は特に必要です。しかし、若い人は必要ではないかというとそうではないですよね。

 

必要なんです。

 

しかし、若ければ若いほど疎かにしがちなのではないでしょうか?

 

今回は、ジュニア世代でケアを怠って怪我をした話をしたいと思います。

 

踵が痛いんです

 

足を引きずって、自分のところに来たんです。

 

顔は痛みを殺した、辛い表情。

 

杉山(杉)「どうしたの?」

 

小学生(小)「なんか、痛くて、歩いても走っても・・・」

 

詳しく聞くと、サッカーをやっていてプレー中に急に足が痛くなって、途中で練習をやめたみたいなんです。

 

実はこの痛み、もう数ヶ月前からあって、その時は単なる筋肉痛かなんかと思って、練習を続けていたらしいんだ。

 

それが、急に痛みが強くなって自分のところへ。

 

痛みのある部位を見ると少し赤くなっていて、熱感があって、圧痛もかなり強い。

 

その場で歩かせるとつま先でちょこん、ちょこんって感じ。

 

足底面を反り返したり、足関節を背屈させると踵にかなりの痛みが出るんだよね。

 

こういう時に考えるのが、

 

・アキレス腱炎

・足底腱膜炎

 

なんだ。

 

ただ、小学生なんで、

最悪のことも頭に入れていたんだよね。

 

それは、

セーバー病(踵骨骨端症)

 

で、ここで自分がやらないといけないことは、セーバー病かどうかってことなんだよね。

 

なんでか?

 

それは、セーバー病になったら手出しできなんだよね。

 

これは上にも書いたけど骨端症なんだよね。

 

つまり、オスグッドみたいなものなんだよね。

 

成長過程でまだ骨が出来上がっていないところに過剰な負担がかかって、骨を引っ張り上げて痛みを有するんだよね。

 

こうなったら、自分はみないことにしている。

 

なんでかは、後で説明するとして、

 

それで、足底面と下腿後方の筋肉や筋膜などとにかく軟部組織のゆるますことをしたんだよね。

 

すると、痛みが引いてきたんだ。

 

でも、数分して歩くとすぐに最初に辛い痛みに戻ってしまったんだ。

 

これはもしかしたら、セーバー病かもしれないと思って、知り合いのドクターに診てもらったんだよね。

 

数日後、レントゲンを撮って

セーバー病って診断が下りたんだ。

 

全治4ヶ月の大怪我だったんだ。

 

骨端症はレッドフラッグ!?

 

自分のところに来て、痛みを取ることを望んでいたんだけど、自分がレッドフラッグの可能性があると思って精査してもらってセーバー病ってわかったんけど。

 

さっき、なんでセーバー病って言われたら診ないのか?

 

それは、骨折に近い疾患だから。

 

っていうか骨折って言ってもいいと思う。

 

だって、骨が離れちゃってるわけだからね。

 

これに似た疾患をあげると

 

・腰椎分離症

・オスグッド病

・上腕骨内側上顆裂離

 

なんかがあげられるんだよね。

 

この中で、軽く見られがちなのがオスグッド

 

なんか成長痛って感じで

 

成長していく過程で起こるものだからって感じで軽んじられるんだよね。

 

でも、これもセーバー病と同じなんだよね。

 

つまり、骨折と同じなんだよね。

 

踵の痛みだから、大したことないって思って治療したり、軽い気持ちでストレッチを教えるとより酷くなることがあるんだ。

 

だから、必ず子供怪我の場合は子供特有に起こりうる疾患を頭の中に入れて、自分が観れるかどうかの判断をしないといけないんだよね。

 

これって、治療家はもちろん知っていなきゃいけない話なんだけど。

 

スポーツをやっている親も知る必要があるんだ。

 

じゃ〜なんで今回セーバー病になったのか?

 

上手くなりたいの一心で

 

練習の内容を聞くとそこまで負担のかからない練習内容だったんだよね。

 

しかも他の子供達は特に、彼と同じような怪我はしていなかったんだよね。

 

じゃ〜何で起こったのか?

 

それは、自主トレを毎日していたらしいんだ。

 

サッカーが好きで、上手くなりたいの一心で練習後も家に帰って、親御さんと一緒に練習をしていたらしいんだ。

 

しかし、練習後のストレッチやケアというのは、ほとんどしていなかったらしいんだよね。

 

つまり、オーバーワークとケア不足によって引き起こされたものなんだよね。

 

すごい可哀想ですよね。

 

でも、これはどこの家でも起こる話なんだ。

 

自分も子供を持っているからわかるんだけど、

 

子供って、外でいっぱい遊んで、転んでも早々大怪我しないものだと思っているじゃないですか?

 

プロみたいにケアなんて、そうそう必要ではないって思ってしまう。

 

でも、実はこの成長期こそ、怪我が一番起こりやすい時期なんです。

 

骨端線がまだ閉じていない、つまり骨として発育途中だから、強い外力に負けちゃうんです。

 

だから、この時期は入念なストレッチやリリースなんかのケアが重要なんですよね。

 

そして、もし骨端症や成長期特有の疾患になった場合は大人達はしっかりと休ませて、治しきらせ、暖かい心で待ってあげることが重要なんだ。

 

この疾患を成長期特有のものと捉えないで、骨折同等の疾患だと理解してあげれば、自ずと安静に導くと思うんだよね。

 

何で、子供のスポーツこそ、練習前後の準備運動と練習後のケアというものを充実させてもらいたいって思うんだ。

 

PS

今でも、ヴィンテージの様々なものを物色中です。

 

あまり大声で言えないけど、今は車を見ています。相当メンテナンスが面倒らしい(笑)