アキレス腱断裂のダメな復帰メニューの作り方 | 日本オランダ徒手療法協会

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アキレス腱断裂のダメな復帰メニューの作り方

2021.05.07

from 杉山貴規 都内カフェ

 

仕事中に飲むのはいつもブラックのコーヒー

 

ま〜いつものルーティンみたいなものなんだよね。

 

これを飲むと仕事のスイッチが入って、バリバリと仕事をこなせる感じがするんだよね。

 

だから、欠かせないんだ。

 

コーヒーの銘柄とか種類には特にこだわりがない。

 

でも、基本は粉を買ってきて、ドリッパーで入れるんだ。

 

こだわっているのはこのくらい。

 

でも、実際美味しいコーヒーを入れるには色々なこだわりがあるみたいなんですが、

 

そこは結構ずぼらな自分なんで、コーヒーを入れるところまで。

 

最近仕事が終わってからのスイッチがうまく切れないことがある。

 

仕事も朝から晩までっていう感じだから、どうしてもメリハリがつかないんだよね。

 

交感神経と副交感神経のバランスが良くない感じなんだ。

 

だから、眠りにつくのも当然遅くなるし、眠りの質も良くないって感じ。

 

で、寝る前に休憩のスイッチを入れる方法はないかって考えたんだ。

 

仕事の時はコーヒー、寝る時にも何か飲むことをルーティンにすればいいと考えたんだ。

 

それが、ハーブティー

 

なんでハーブティーなのか?

 

そこまで深い考えはないんだけど、

 

なんかの記事でハーブティーの特集をやっていたんだ。

 

そこに書いてあったのが、その効能、鎮静効果があり不眠に効くという話なんだよね。

 

っていうことで、ハーブティーにしたんだ。

 

そのなんとなくの情報で試してみたんだよね。

 

最初はそんなでもなかったんだけど、続けるうち朝のコーヒーと同じでルーティン化されていい感じで眠れるし、眠りの深さも増した感じなんだ。

 

さて、そんななんとなくの情報で翻弄されている自分なのですが、

 

リハビリの現場でも同様の話ってありますよね。

 

例えばアキレス腱断裂手術後のリハビリの方法なんかもそうじゃないでしょうか?

局所的な可動域訓練や筋力訓練などではなく、

 

スポーツ復帰に向けたプログラムなんかがそうです。

 

自分でなかなかプログラムって立てられませんよね。

 

特に、スポーツ復帰のプログラムなんかはその一番いい例ですよね。

 

だから、多くの療法士やトレーナーは参考文献から引用したり、youtubeから拾ってきてそれを実践するんです。

 

でも、その根拠ってほとんどの人が分かっていない。

 

だから、患者さんの回復がよくなればなるほど、どうやって強度を上げたり、運動に変化をつけていっていいかが分からなくなるんです。

 

で、今回そんなアキレス腱患者さんの復帰について、相談にしてきたトレーナーの話をしたいと思います。

 

この話、トレーナーだけではなく、柔道整復師の先生や理学療法士の先生にも通づるところがあるでの読んでみてください。

 

復帰メニュー教えてください

 

杉山(スギ)「もしもし」

 

後輩(後)「お久しぶりです。あの〜突然なのですが、アキレス腱患者さんの練習メニューってどうやって組みめばいいですか?」

 

おいおい

 

突然の唐突な質問。

 

こういうことってよくあるんだけど、それにしてもいきなりで、纏えない質問。

 

でも、アキレス腱患者さんのことで困っていることはよくわかるし、もう病院も通院状態であとは復帰する感じなのかなってことは、なんとなくわかったんだよね。

 

で、色々聞いているとこんな感じのことで悩んでしたんだよね。

 

後輩くんからの問診より

・病院からはグランドで徐々にランニングをしてもいい

・サッカーをやっている人

・9月くらいにアキレス腱を切って病院で手術

・試合復帰が2〜3ヶ月後

・両足の可動域は正常(健患比なし)

・両足の筋力レベル(健患比なし)

 

そんな感じの患者さんを受け持っていて、

 

グラウンドレベルで復帰に向けた練習を始めたいということで、今回質問してきたんだよね。

 

なるほど、

本人に練習メニューはどんなことを考えているのか聞いたんだよね。

 

すると色々出てきたんだ。

 

・カッティング

・ランジ

・ステップ

・クロスランジ

・クロスステップ

・20mスプリント

 

などなど

 

どれから始めたらいいですかって感じなんだ。

 

これって、よくある参考書や教科書に書いてあるアキレス腱復帰までのなんとなくのプログラムなんだ。

 

悪いわけではないけど、

 

本人にこんな質問をしたんだよね。

 

これをどんな不可でどのくらいの距離をどんなシュチュエーションでやるのって。。。

 

すると、だんまり

 

答えられなかったんだよね。

 

それりゃ〜そうだよ。

 

だって、なんでそれをやるかが分かっていないのに、できるわけがない。

 

だから、一つ一つの動作が何を意味するかを考える必要があるんだ。

 

でも、自分が彼に教えたのはそんな事ではなかったんだよね。

 

アキレス腱の伸張度確認しよう!

 

まず、彼に教えたのが、

 

毎回

 

・足首の可動域や筋力

・アキレス腱の柔軟性

・アキレス腱部の症状(痛みや違和感)

 

の評価を必ず練習前後に行うようにってことを教えたんだ。

 

確かに、リハビリの情報だと足首の可動域や筋力には問題がなって感じのことなんだけど、そもそもそう簡単にアキレス腱が健側と同じ状態に戻るまでには1年以上かかるっていうデータがあるんだよね。

 

それ何も関わらず、先に行った評価で正常っていうのはおかしいんだ。

 

じゃ〜なんで、健側・患側に差がないのか?

 

それは超簡単。

 

可動域で言えば、筋肉が伸びているだけの可能性があるんだよね。

 

だから、可動域を測った時に同じなんだけど、

 

そう簡単にアキレス腱の柔軟性は獲得できない。

 

だから、アキレス腱を直に触って伸張度合いがどのくらいかどうかを診ないといけないんだ。

 

これは主観になっちゃうけど、この主観が超重要。

 

触るとわかるんだよね。硬いとか柔らかいとかが、それでダイレクトストレッチをして柔軟性があるかどうか、健側と同じ感じかどうかを確認するんだ。

 

これだけでも、現状アキレス腱にどのくらい負荷をかけていいのか悪いのかがわかる。

 

硬い状態なら、いきなりジャンプやランジでの踏み込みは浅いものにしたり、やらせなかったりする。

 

それで、徐々に練習メニューや負荷のコントロールってやつをしていくんだ。

 

ここまでしっかりと評価をしたら次に動作メニューに入るんだ。

 

評価と練習メニューは表裏一体

 

よくアキレス腱断裂で出てくるプロトコールの運動メニューが

・カーフレーズ

・スクワット

・ランジ

 

っていうのがほとんど

 

もちろん、その前のトレーニングはかなり綿密にできている

 

例えば

・足趾の柔軟性を高める

・運動覚の感覚の部分を養う

・足部から股関節までの連動性を高める

・障害予防のための全身運動

 

などなど

本当に細かいところまでリハビリでは診ているんだけど、

 

これが終わるとかなり、雑になって、先にあげた運動をして、ジョギングまで行って復帰っていうところがかなり多い。

 

ってことは、それは今回のこの彼も困るんだよね。

 

じゃ〜どうすればいのか?

 

それは、それぞれに種目に段階をつけることをすればいいんだよね。

 

例えば、

ランジでいうと、ランジってこんな感じの動作を行いますよね。

 

この方法で行うのはとてもいいです。

 

しかし、アキレス腱断裂した人にとってはかなりの患部に負担を生じるんです。

 

だから、自分はこのランジに段階を設けます。

 

それは足を出す距離です。

 

この距離を最初は歩く一歩目以下に設定します。

 

それで、患者さんから痛みや違和感や健側と比べてどうかっていう話を聞いて行って、それが無いようであれば、距離を少しずつ伸ばしていくんです。

 

それができたら、次に重りを持ってもらって同じことをやっていきます。

 

その時のおもりの重さもいきなりダンベルのバーを持たせるのではなくて、本当に2kgくらいから始めて徐々にあげていくんです。

 

そんな感じで、距離・重さ・回数っていうものを調節していくんです。

これで、評価もできるし、練習メニューが可能になるんです。

 

これが、カーフレーズになってもジャンプになっても、クロスオーバーステップになっても、スプリントになっても同じです。

 

基本、歩幅を短くすればそこまで負担はかからないし、歩幅を大きくすれば負担は増してきます。

 

こんな感じで、教科書、参考書やyoutubeで出会った練習に段階を作ってあげることで、徐々にアキレス腱に刺激を入れることができて、スムーズに復帰できるメニューになるんですよね。

 

だから、この連取メニューがいいかどうかっていう質問もしてもいいとは思いますし、知りたい気持ちはよくわかるんですが、

 

まず、今あるその練習メニューに段階をつけていけば、色々と見えてきて、いろんなバリエーションの練習が可能になります。

 

で、その質問をしてきた彼なんですが、

 

次の日から自分の言った通りにプランを練ってかなり細かく、やっているそうです。

 

患者さんからの受けもまずまずみたいで、患者さんもいきなり高負荷な練習じゃなく、徐々に段階をあげてくれるから、恐怖感のない感じで練習できているらしいです。

 

というわけで、アキレス腱もそうなんですが、靭帯損傷や肉離れも同じように1つのメニューに段階をつけて行うことをお勧めします。 

 

PS

で、今回入れたハーブティーは

アップルミント

 

めっちゃ香りが良くてぐっすり眠れたんだ。

 

でも、実はその効能は

 

・胃腸の働きを整える

・口臭予防

・殺菌作用

 

え〜って感じ、やっぱりこれってプラセボ効果!?

 

不眠に効くのは『カモミール』というハーブらしい(笑笑)

 

情報はしっかり吟味しないとねWW