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モビライゼーションの効果を最大限に引き出す方法
2021.03.05from 杉山貴規 都内カフェ
いきなりですが、
夫婦喧嘩したこと、はたまた目撃したことありますか?
自分は両方あるんですが、
最近の記事でショッキングな内容を見つけたんで紹介したいと思います。
夫婦喧嘩なんて、子供の頃しょっちゅうあったし、もちろん今でも時々あります。
喧嘩なんて、どこでもあることだと思うんです。
小さいことで大げんかなんてどこでもあるんじゃないでしょうか?
しかし、この夫婦喧嘩が子供にとっては児童虐待になっており、しかも子供の脳に異常をきたしていることをご存知でしょうか?
児童虐待は警察から児童相談所への報告が2020年で10万件、児童相談所への直接の相談件数は20万件に及び、今後もさらに多くなるということが言われているんです。
虐待の種類
・身体的虐待
・性的虐待
・育児放棄
・心理的虐待
暴言を浴びせること、言葉で脅すこと、無視したり、著しく拒絶的な対応をとったりす ることだ。そのほかにも、兄弟姉妹で著しく差別的に扱うことも心理的な虐待とされ、直 接的な脅しでなくても、親の暴力を子どもに見せることや夫婦間の暴言を聞かせること(面前DV)
で、その児童虐待の7割を占めるのが心理的な虐待みたいなんです。
さらにその6割が『面前DV』らしいんです。
夫婦喧嘩を見た子供はそれだけで心に傷を作っているというんです。
それだけではなく、子供の脳に悪影響が出ているんです。
どんな影響が出るのか?
それは視覚野が萎縮する。小児期に両親のDVを長時間目撃してくると、視覚野が平均6.1%減少していたとされる。
暴言を体験すると、聴覚野が逆に増大していることもわかった。この場合、「両親からの暴言」のほうが、「1人の親からの暴言」よりも影響が大きく、母親と父親では、母親からの暴言に強く反応しているという。暴言の程度が深刻、頻繁であると脳への影響も大きく、両親のDVも身体的よりも言葉の暴力に接したほうが脳のダメージは大きいとされる。
また、
ハーバード大学での調査によると、幼いころに夫婦喧嘩を見て育ったグループはIQと記憶力の平均点が低い傾向にあったとされる。
というんです。
このように、単なる夫婦喧嘩としても、子供の前で繰り広げられることで、こんなにも多くのものを奪う結果になるんです。
さて、ショッキングな事実を今回は話したいのですが、
あなたは、関節可動域を改善するときにどんな手技を使っていますでしょうか?
という質問に
私の周りの新人さんや知り合いから聞くと、
・ストレッチ
・運動連鎖から考える
・リリース
・モビライゼーション
などなど
何ですが、それぞれ何を狙ってやっているかを聞くと、以下の答えが返ってきたんです。
ストレッチは筋肉、リリースは筋膜、モビライゼーションは関節っていう答えなんです。
ま〜確かにそうなんですが、
今の自分からすると、結構表面的な答えが多かったんです。
特にモビライゼーションなんかは、『関節』っていう答えにちょっと驚いちゃったんですよね。
でも、自分が国家資格を取った頃なんか、大して深く考えていなくて先輩や文献やセミナーの見よう見まねで結果の有無に一喜一憂してたと思うんです。
いや、かなりこんな感じで現場に出てたと思います。
でも、テクニックってやはり使い所をしっかりやらないと、成果は出ないことが多いんです。
成果が出ればいいんですが、出ないときになぜ?
と、思うじゃないですか?
そうすると、これ使えないな〜って思ちゃいますよね。
でも、それって結局、そのテクニックが何に対してアプローチしているかをわかっていないからなんですよね。
これじゃ〜振り返っての反省もできないし、使えいないテクニックて思ちゃいます。
で、今回そんなモビライゼーションについて話そうと思うんです。
モビライゼーションは使えない
自分がモビライゼーションを習ったのは、学生時代なんです。
関節を構成している骨と骨同士を離開させて、転がり滑りを出すという感じで学生同士でやったくらいなんです。
それから数年後、臨床に出るんですが、
臨床現場で特にモビライゼーションをやっているPTは全くおらず、可動域訓練はその関節運動をそれぞれ出すといった感じ。
ま〜凹凸があるから、そこを注意しながら施術というか関節可動域訓練を日々やっていたわけです。
であるとき、手首の可動域制限がとても強い患者さんを担当することになったんです。
もちろん可動域訓練を行うわけなんです。
でも、注意するところは先にも述べたことくらい。
じゃ〜それでリハビリ終わりかというとそうではなく、当時の勤めていた病院は運動連鎖で物事を解決することを強く推し進めていた感じで、徒手的なテクを周りのスタッフはやっていなかったんです。
だから、関節可動域制限があった場合はなんでその患者さんは関節が硬くなってしまったのか?それは動作に問題があるっていうところから問題検証を行い、考察し、リハビリを行っていくわけなんです。
新人の時って、なぜなぜ問答をしてもその答えが、出てこないじゃないですか。
だから、その当時はすごく苦労して、動作を見て、筋骨格系を考察して、それで運動療法で治していくっていう感じなんですが、、、
ま〜うまくいかないんです。
他の先輩に教わってやってみるんですが、自分よりは良くはなるんです。でも、目に見えて良くなっている感じじゃない。
で、そんな時セミナーや文献でモビライゼーションを知るわけです。
で、そのテクニックを使って手首の可動域制限のある患者さんに行うと、すごく良くなるんです。
目に見えて良くなるんです。
そこから、モビライゼーションの虜になるわけなんですが、、、
モビライゼーションは使えるが、、、
とは言っても、モビライゼーションを使っても良くならない患者さんがいたんです。
それは膝の患者さんだったんです。
上手くいくと思って、モビライゼーションを行ったんです。
何度も何度もです。
しかし、一向に良くならなかったんです。
で、ここに大きな落とし穴があったんです。
それは、テクニックの方法に目を向けていたことだったんです。
自分の立ち位置、固定する位置、離開を出す方向、副運動を促すなど
これにこだわっていたんです。
でも、これは全く間違いではないんです。
しかし、ある点が抜けていたんです。
それは、何に対してアプローチをしているかなんです。
それは、
「関節でしょ!」
そう、それは大きな意味では、間違いではないんです。
でも、それだと上手くいかないんですよね。
なぜか?
それはモビライゼーションでどこの組織にアプローチしていたかということなんです。
関節の構成はどうなっているのか?
こうなっていますよね。
この時にどこにアプローチしているかが重要なんです。
で、この膝の患者さんの場合
90度くらいで引っかかる感じがしたんです。
なんで、転がりと滑りを出す必要があると思って、副運動を狙って行ったんです。
すると、少しずつ可動域が上がっていったんです。
しかし、そこまでは良かったんですが、そこから先が上手くでない。
なぜ?
関節が動かない原因は関節包の硬さ
膝の関節の場合、屈伸の動きがありますよね。
そのほかには曲げていくと、少しですが下腿が内旋していくわけなんです。
だから、モビライゼーションを使って、副運動と屈曲の内旋を意識して行っていくとかなり良くなっていたんです。
それでも、です。
これでも、上手くいかない。
そういう時には関節の軟部組織を意識しながら、モビライゼーションを行う必要性があるんですよね。
それが関節包
モビライゼーションを使用しながら、関節包をストレッチするようにしていくと、固まっている関節包が伸ばされて、関節内運動がどんどん良くなっていくわけなんです。
つまりです。
この膝の場合、モビライゼーションポイントは関節包をモビライゼーションを使い、離開、転がり、滑りを行いながら関節包をストレッチしながら行うことで、関節の動きが滑らかになって、可動域が上がるわけなんです。
どこの組織を狙うのか?
それはどこが硬いのか?
関節という大きな要素ではなく、関節のどこの組織が硬くなっているのかを鑑別することで、モビライゼーションを上手に使い、効果を出せるようになるんです。
説教のように聞こえるかもしれないけど。
モビライゼーションは確立されたしっかりとした徒手療法。
現在使っている人ってどこまでいるか知らないけど、
本当に使えるテクニックの一つなんです。
もし、な〜んだって思っている、あなたも
モビライゼーションをもう一度見直して、昔の教科書を引っ張り出して学んで、そこでどこの組織を狙うかを考えながら行うと、今までのモビライゼーションの価値が変わってくると思いますよ。
本当に使えるから、試してみてください。
PS
喧嘩を本当に良くないから、子供の前ではやらないことを勧めます!
喧嘩ってその人の本性見えるし、引いて見るとかなり格好悪いんで、冷静になって話すようにしましょうね(笑)