therapy-theory
筋膜リリース:滑走の改善以外にもあるぞ、他の効果について教えます!
2018.05.21from 土屋潤二 広尾オフィス
日差しが急に強くなってきた5月。
お客さんであるプロゴルファーに
ランニングのプログラムを組んだ昨日。
東京の気温はすでに27度。
軽く汗ばむ温度だ。
緩急、走スピードを変えて
いわゆる
インターバルトレーニングだ。
結構心が折れる
しんどいトレーニング。
一緒に走ってあげようか…
とも考えたが、
一方で
ランニングフォームもチェックしなければならない。
ランニングを一緒に並走することで、
ゴルフ選手のランニングを
客観的にフォーム全体をみることはできない。
ここで学べることは
目的が違えば
やり方を変えなければならないこと。
フォームを確認したければ
離れて走るゴルフ選手をチェックするのが良いだろう
ゴルフ選手のモチベーションをあげたければ
並走したり
タイムを教えたり…
どちらかというと
近くにいて声をかけてあげるのが良いだろう。
目的によっては
やることが同じでも
やり方を変えなければならない。
さて
「一緒に走るトレーナー」と「別の場所から指示をしているトレーナー」と
端から見ると同じこと(ランニング)をしているように見えるのだが、
実は違っている。
…
ふと思ったんですけど
…
あるテクニックについて
複数ある効果に関して
しっかりと伝わっていないなぁというものがありました。
そう、
それはここ2〜3年大流行の
筋膜/組織間リリースについてです。
組織間の滑走だけが効果でない“リリーステクニック”
リリーステクニックの効果は
組織間の滑走だけじゃないんですよ。
実はリリーステクニックの多くは
割と体表面に近いところでやりませんか?
今日は
梨状筋や膝窩筋、大腰筋
…などの深層にある組織間リリースではなく
表層で割と多く普通に行われるリリースについてです。
表層には皮膚があって、
その皮膚の下に筋肉などがありますよね。
その間に何か忘れていませんか?
そう、
リンパです。
リンパは
細胞間の間質液を集めて(リンパ液)
静脈とは違った経路で
大静脈に戻す、排出経路のひとつ。
このリンパ液が流れるには
足先からだと1m以上(!)
重力に逆らって心臓に戻す
…そんな「圧力」が必要です。
まあ、逆流を防ぐために
静脈と同じように
リンパには「弁」まであるんですよね。
一方で静脈は
みんな知っているとおり
筋肉の収縮/弛緩の「加圧」「減圧」によって
静脈血は心臓に戻せる。
じゃ、リンパは?
組織間リリースによってリンパの排出機能が改善する
体表面を流れるリンパ液に
「加圧」「減圧」の力を加えられる筋肉は
…
ない!
『どうする?』
そのメカニズムは
皮膚の柔軟性と
皮下の軟部組織の硬さ
…そのギャップがカギだ。
そのギャップによって生まれる
「加圧」「減圧」の力で
リンパ液を心臓に戻せる。
本当か???
試しに
肘を伸展した状態で
肘の皮膚を摘まんでみて!
そして
そのまま肘を屈曲してみると
…
柔軟性のある皮膚は
押し広げられながら骨表面に広がっていき
最終的には
皮膚を摘まめない状態までになりませんか?
その状態は
「皮膚」が皮下を押しつけている
=リンパ管を「加圧」している
…ということ。
曲げた肘を戻せば
また元どおりの「弛んだ皮膚」=「減圧」。
ということは、
カラダを動かせば
あちこちで皮膚が引っ張られ、
「加圧」「減圧」が繰り返される。
そういうわけで
体表の組織間リリースによって
リンパの排出機能が改善する。
是非とも
このことを理解した先生方は
浮腫など見つけたら試してみてください。
そして
その結果どうなったか?
…教えてくれたらうれしいです!
PS
リンパ管の存在や
動脈と静脈の働き
…などは皆さん常識として知っていたと思います。
ですがその理論、
臨床として使える理論でしょうか?
そのテクニック、
どんな患者さんが来ても応用できるテクニックでしょうか?
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