腸腰筋の筋力低下はココを診ろ! | 日本オランダ徒手療法協会

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腸腰筋の筋力低下はココを診ろ!

2019.04.09

from 黒田雄太  自宅デスクより

 

断捨離がついに完了した黒田です!(笑)

 

おかげで自分の目に入る範囲に本や洋服が収まるようになりました!物を探す手間が省けるぅ〜!!!

 

そうなるとスペース的にスッキリだけでなく、気分もスッキリしますね。最高です!

 

断捨離しているとやっぱり昔の懐かしい品がたくさん出てくるんですね。どちらかというとある品を見てそれにまつわる思い出が蘇ってくるという感じです。

 

物にまつわる執着など精神的な部分も断ち切るという意味で物を捨てるのが断捨離の本当の意味らしいです。

 

ただ、作業をしているとつい見入って手が止まってしまうんですよね〜(苦笑)

 

特に写真は思い出そのものなんでその当時にタイムスリップする気分ですよね!

 

結婚式や学生時代、幼い頃、、、たくさん出てきました。

 

結局一度に全てを行う事は出来ずに4~5回に分けて整理していたんですが、やっぱり一回2時間ぐらいはかかりましたね。(苦笑)

 

ただ、断捨離やっていると全部が全部処分するものじゃなくて、実は探していたものが見つかったりすることもありますよね!

 

そして、なんでこれがここから出てくる??

 

と思うようなところからビックリするものが出てくるときがあるんですよね!

 

そう、そういえばこの前知り合いからある症状のことで相談を受けたんです。

 

同じようにこの原因がこんな所にあるの!?と思ってしまうような意外なことがあったので、それをあなたとシェアしようと思います。

 

足が上がらない…

正確にいうと座った状態から腿上げが出来ないみたいなんですね。

 

右は高く腿上げできるけど、左は高く上げられない…。筋力テストでいうと3と4の間ぐらいでしょうか?自力では上げられるけど、抵抗には耐えられない。

 

座位で腿上げする時に働く筋肉は「腸腰筋」ですよね!単純に考えると腸腰筋の筋力低下が起こっていると考えるのが自然なのですが、あえて僕は腸腰筋の筋力が低下してしまった原因も含めて仮説を3つ考えてみたんですね。

 

あっ、ちなみにしびれや感覚障害などはなかったですよ。力が出にくいだけです。

 

仮説①

腸腰筋の癒着があるため力が出しにくくなっている

 

仮説②

コアの機能が悪くて体幹が固定できないため力が出しにくくなっている

 

仮説③

本当に腸腰筋の筋力が低下している

 

これら3つの仮説をもとに評価をしてみたんですね。

 

まず仰向けで腸腰筋の硬さをチェックしてみました。

 

すると、多少の硬さはあるもののさほど左右差はなかったんですね。仮説①は違うかなぁ…。

 

次に仰向けで腸腰筋の筋力をチェックしてみました。すると、かなり左右差があったんですね!

 

全くと言っていいほど、抵抗に耐えられない!

 

じゃあ、仮説②か③かなぁ…と思っていた時に

 

その知人がふとこんなことを行ったんです。

 

知人「そういえば、今日左の背中が痛かったんですよね。」

 

僕「あー、そうなんですね!」

 

心の中ではニヤリです(笑)

 

そして実際に「ある部位」を確認すると

 

知人「痛っ!、そこめちゃくちゃ痛いっす」

 

全てがピーンと繋がったんです!

 

原因は腰だった!

もうあなたもお分かりですね。原因は腰だったんです。

 

そして、僕が確認した「ある部位」とは左の腰椎1番目。

 

腰椎1番のキーマッスル(ある神経が主に単独で支配している筋肉)は腸腰筋なんですね!

 

実は腰と下肢はお互いに影響を及ぼし合うんです。

 

なので、この知人の場合は腰の痛みや張りがちょうど同じ神経支配の下肢、今回は腸腰筋に影響を及ぼしていたんです。

 

腰が下肢に影響を及ぼしている時には次のような状態になることが多いです。

 

「下肢への影響」

・筋緊張が高くなる

 

・筋力が低下する

 

・圧痛があるなど、痛みに敏感になる

 

「腰自体への影響」

・下肢と同じ神経支配レベルの腰も筋肉の張りや痛みが出る。

 

ということでこの知人に行った治療は以下の2つのみ

 

・左の腰椎1番周囲の筋肉のリリース

 

・腰椎1番のマニュプレーション

 

これを行った後にまた腸腰筋の筋力テストを行ってみたんです。すると、

 

知人「おー、すごい!めっちゃ力入るー!」

 

とても驚いていました。

 

ということで、下肢を触らずに腰の治療のみでよくなっちゃったんですね!

 

このように下肢の症状においては腰もセットで診てあげるとかなり治療の幅が広がりそうですよね!なので、下肢に症状がある場合、腰痛があるかどうかは確認しておいた方が良いかもしれません。

 

下肢のみの治療でなかなか上手くいかないあなた。腰を含めてもう一度下肢の治療をしてみて下さい!きっと今よりも違った効果が出るはずですよ!

 

【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように

 

P.S

もし今回のように腰を治療した後にも腸腰筋の筋力低下が残っていた場合は、腸腰筋の血液循環が悪くなっているかもしれません。となるとまた別のところのチェックと治療が必要なのですが、それはまたの機会にご紹介しますね!

 

P.P.S

ほとんどの物は処分できたのですが、写真は出来なかったですね(汗)。執念を断ち切れませんでした。僕もまだまだ修行が足りないですね(苦笑)。


この記事を書いた人

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黒田雄太

長崎県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。基礎コース・福岡校アシスタント担当。Nagasaki Orthopaedic & Sports Physical Therapy(NOSPT) 役員。総合病院、整形外科クリニック、デイケア、特別養護老人ホームを経験。 自身の“辛い腰痛”の経験から、「世の中の腰痛で苦しむ方を助けたい」という使命を持つ。 一時的に自覚症状を解消するだけの対処療法ではなく、腰痛の患者様を「施術」から「トレーニング」までトータルにサポートすることを信条としている。一児の父。