肩の制限は徒手+〇〇で解決! | 日本オランダ徒手療法協会

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肩の制限は徒手+〇〇で解決!

2019.10.04

from 黒田雄太  自宅デスクより

 

毎月1〜2度はオランダ徒手の講師活動で福岡に行きます。

 

かれこれこのようなスタイルになり、1年半になるでしょうか?

 

福岡と言えば、美味しいものがたくさんありますよね!

 

有名どころで行くと、とんこつラーメンやもつ鍋、辛子明太子など数えきれないほどの名物があります。

 

それに名物じゃなくても、刺身などの魚介類は美味しいですよ!まぁ、長崎には劣りますけどね!(笑)

 

ただ、こんな美味しい食べ物があるのに…

 

ほとんど食べに行けたことがな〜〜〜〜い(涙)(涙)

 

だいたい土日2日間で行くんですけど、研修が朝から夕方までびっしり!観光には行けません(苦笑)

 

初日の夜に懇親会はするんですけど、研修をやっている病院近くでするので、なかなか行けず。(ただ、病院の近くの居酒屋さんはどこもめっちゃ美味いです!)

 

2日目も研修が終わったら反省会をして、そそくさとJRで長崎に戻る。コンビニで買ったお弁当を持ち込みJRの中で食べながら長崎に帰ります。

 

でもある時、たまたま時間に余裕があり博多駅でラーメンを食べて帰ることが出来たんです!

 

久々に食べたんですけど、やっぱりめっちゃ美味〜い!!!

 

スープをひと口すすった時のあの幸福感たまらんです(笑)

 

昔からあって初めて食べるわけでもないのになんでいつもこんな感動があるのかなぁと思いますね!

 

やっぱり昔からあるものは何かしら残る理由があるんでしょうね。

 

リハビリや治療の業界にもそんなものありますよね。最新機器や手法がドンドン出てくる中でも残り続けるもの。

 

やや原始的な感じの物が多いので、なくなっていきそうなんですが(苦笑)。

 

今回はそんなお話です!

 

僕も正直これはもう使えないでしょ!って思っていた物が実はとても使い勝手が良いものだったので、そのことをあなたとシェアしようと思います。

 

リハ室の隅っこに…

 

「プーリー」(笑)

 

滑車と言う意味です。

 

主に肩の可動域維持や拡大に使用することが多いです。

 

例えば、右肩が痛いとしたら左手で持ち手を引っ張ってやると、自然と右手は力を使わずに挙上していく。

 

これほとんどの病院やクリニックにありますよね!

 

ただ、以前の僕はこう思っていました。

 

黒田「(心の声)これ意味あんの??」

 

すみません、ちょっとダークな部分が出てしまいました(苦笑)

 

それまで徒手療法でも運動療法でも個別に対応することが大事だと思っていた僕。

 

なので、患者さんに適当にやらせておく自主訓練は大した効果は無いな!と思っていたんです。

 

しかも、こんな単純な可動域訓練のような器具なので、なおさら!

 

無駄にスペースを取っているだけのものだと思っていたんですね。

 

でも、最近はこのプーリーを僕は好んで使っています。

 

以前の僕とコロッと180°態度が変わってしまいました(笑)

 

なぜ、プーリーを好むようになったかと言うと、ある理論とプーリーの特性がベストマッチだったからなんです。

 

実は、先人はちゃんと理に適ったやり方をしていたんですね。

 

スポンジ効果…?

 

馴染みのない言葉かもしれませんね(汗)

 

主に血液供給が少ない関節軟骨や関節包、靭帯などの組織の循環をよくするための仕組みの事です。

 

このような組織は主に水分とコラーゲンによって構成されています。

 

水分を豊富に含んでいたら柔軟性のある組織となり、逆に水分が少ないと硬い組織になってしまいます。

 

水分が少なくなってしまう原因は組織に「加圧⇆減圧」の刺激が加わっていないことによります。

 

重要なのは、加圧と減圧がしっかりと交互にセットで行われていることです。

 

常に圧迫されている、引っ張られている状態は加圧されっぱなし。

 

常に緩んでいるなどの状態は減圧されっぱなし。

 

加圧⇆減圧することによってコラーゲンの中に水分が入り込んでいきます。

 

すると、血液供給が少ない組織も柔軟性のある状態になっていくのです。

 

しかも加圧⇆減圧の幅が大きいほど、また数が多いほど高いスポンジ効果が得られます。

 

説明が長くなりましたが(苦笑)、実はプーリーはこの「スポンジ効果」を引き出す条件を全て満たしているんです!

 

「プーリーの特性」

 

・力を使わずに、肩の運動が出来る

・何度も繰り返し行え、多くの回数出来る

・大きな範囲で動かせる

 

もちろん痛みがない範囲で行わなければなりませんが、自分が治療を出来ない時にもしっかりと肩まわりの柔軟性を取り戻してくれるので、プーリーをやった後に徒手療法を行うとさらに効果抜群だと思います。

 

、、、

 

おそらく、このような理論をしっかりと理解できていると、今まで使っていなかった手技や器具などの新しい使い道がアイデアとして出てくると思います。

 

自分が患者さんに関われる時間には限りがあるので、このような自主訓練をどんどん使っていきましょう!

 

プーリーを処分しようと思っていたそこのあなた!ちょっと思い留まってみてはいかがですか?

 

プーリーが使えるか使えないかはあなたのアイデア次第ですよ!

 

【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように

 

P.S

久々の博多ラーメンに張り切って、ラーメン、餃子、ご飯と炭水化物オンパレードになってしまいました(汗)。流石にお腹がはち切れそうでした(苦笑)


この記事を書いた人

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黒田雄太

長崎県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。基礎コース・福岡校アシスタント担当。Nagasaki Orthopaedic & Sports Physical Therapy(NOSPT) 役員。総合病院、整形外科クリニック、デイケア、特別養護老人ホームを経験。 自身の“辛い腰痛”の経験から、「世の中の腰痛で苦しむ方を助けたい」という使命を持つ。 一時的に自覚症状を解消するだけの対処療法ではなく、腰痛の患者様を「施術」から「トレーニング」までトータルにサポートすることを信条としている。一児の父。