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肩こり・肩痛の原因は本当にストレス? | 日本オランダ徒手療法協会

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肩こり・肩痛の原因は本当にストレス?

2020.02.13

from 黒田雄太  @自宅デスクより

 

最近のテレビやネットの話題…

 

コ◯ナウイルス(苦笑)

 

どのテレビ、どのネットサイトでもこの話題で持ちきりです。

 

日本人の感染者も増え続けており、誰もが不安に日々を過ごしていることでしょう。

 

かくいう私自身もそうです。

 

僕には3歳の娘がいるので、そういうニュースには過敏になります。

 

それにこの時期長崎は中国の旧正月に合わせたイベント「ランタンフェスティバル」というのがあります。

 

毎年、家族で行くのですが今年は人混みを避けるという意味で行くのを躊躇しました。ちょっと覗く程度はしたのですが、かなり客足が少なかったですね。

 

2/9に終わったんですが、平成10年以来過去最低の客足だったようです。

 

観光や経済にも影響が出ていますね。

 

ただ、しっかりとメディアの情報を見ると、手洗いうがいなどの一般的な感染予防で大丈夫みたいなので、それを徹底的に行っています。

 

それに、今はワクチンがないので解熱や咳止めなどの対処療法しかないらしいです。

 

つまり、自分の免疫力が大事になります。

 

なので、食事や睡眠、運動など基本的な生活習慣に気を付ける…そんなことを僕はやっています。

 

あと、ストレスを溜めないことも大事ですね。ストレスがたまると体がだるかったり、疲れが抜けなかったりと体にはよくありません。

 

それは体の痛みも同じです。最近痛みとストレスの関係がよく言われるようになりましたが、全ての痛みがその影響を受けているか?と言われるとそうではないと思います。

 

今日は痛みとストレスの関係について過去経験した患者さんのお話をしようと思います。

 

本当にストレスが原因なの?

 

50代の女性でした。

 

両方特に右側の肩こりが酷く、また右肩の痛みも強かったです。

 

右肩の可動域制限は強く、屈曲・外転ともに70〜80°ぐらいでした。

 

右肩を動かすと肩の外側部(三角筋付近?)に痛みが出ます。

 

痛みはピンポイントの痛みではなく、手のひらでさするように痛みの範囲を教えてくれました。

 

このような情報から組織損傷はないと予想しました。ただ、痛み出した当初は夜間痛もあったので、もしかするとはじめのうちは炎症があったのかもしれません。

 

この方は事務職でデスクワークが中心。姿勢的には結構猫背が強いです。

 

痛みがで始めた時のきっかけを聞きましたが、明らかな外傷やこの瞬間に痛くなったというのはありませんでした。

 

はっきりと痛みがで始めた原因がわからないまま、治療を進めていたんですが、ある程度コミュニケーションが取れて来た頃に患者さんがあることを話してくれたんです。

 

それは痛みがで始めた半年前ぐらいに「娘さんが離婚をした」ということ。

 

この話を聞いて僕はピンと来ました!

 

痛みがで始めた原因はこれだ〜!!!

 

その当時(2年前ぐらい)は僕もそのように結論付けて、患者さんにもそのように説明しました。

 

これまで痛みの原因がわからなかった患者さんはとてもすっきりした様子でした。

 

原因がわかっただけでも気持ち的に楽になることもあるので、僕もよかったなぁと思っていました。

 

ですが、2年経って思い返してみると、ストレスを全ての原因というはちょっと違うなぁと思ったんです。

 

今ではこのようなストーリーでこの患者さんの肩の痛みは出たんじゃないかと考えています。

 

ストレスの影響は体の弱いところに出る!

 

ストレスの体への影響は主に「血液循環」です。

 

ストレスを感じると自律神経のうち交感神経が興奮します。すると、血管が収縮して血流が低下する。

 

一時的ならいいもののそれが長期化すると次第に血流量が低下してしまいます。

 

ですが、交感神経は全身の血液循環を司っているので、もしストレスの影響で痛みが出るとしたら全身が痛くなるはずです(汗)

 

でも、そんなことはないですよね!(苦笑)

 

必ずどこか特定の部位に痛みが出ます。ただ個人によって全く異なりますが。

 

腰の人もいれば、肩の人も。膝の人もいます。

 

その部位の違いはなんでしょうか?

 

それは元々循環が悪い状態にあった部位だということです。

 

今回の患者さんは強い猫背がありました。猫背では僧帽筋上部や肩甲挙筋などは常に収縮したままで循環が悪いです。

 

それは肩が凝るなどの自覚がなくても、循環は悪いのです。

 

そこにストレスが加わるとどうでしょうか?一番初めに影響を受けて症状を出すのは猫背で循環が悪かった僧帽筋上部や肩甲挙筋などの筋肉になります。

 

なので、ストレスによって肩こりが出てしまった。というよりもストレスが引き金になってと言ったほうが良いでしょう。

 

次に右肩の痛みも出てきますが、これは次のように考えています。

 

ストレスにより肩こりが生じて、肩甲骨周囲の動きが硬くなってしまった。

 

肩甲骨の動きが悪くなることで、肩甲上腕関節が過剰に動かざる終えなくなりその結果、右肩に炎症が生じ、痛みが出た。

 

僕が考えるストーリーはこのような感じです。

 

一概にストレスから全ての痛みが出るとは限りません。

 

元々の姿勢や生活スタイルにストレスが加わったり、さらにそこから姿勢やアライメントの変化が生じて痛みが出る…。

 

“ストレス”という言葉の使い方には注意が必要だなぁと改めて感じました。

 

【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように

 

P.S

これからもいろんな情報が溢れると思いますが、どれを信じるかは自分次第ですよね…。


この記事を書いた人

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黒田雄太

長崎県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。基礎コース・福岡校アシスタント担当。Nagasaki Orthopaedic & Sports Physical Therapy(NOSPT) 役員。総合病院、整形外科クリニック、デイケア、特別養護老人ホームを経験。 自身の“辛い腰痛”の経験から、「世の中の腰痛で苦しむ方を助けたい」という使命を持つ。 一時的に自覚症状を解消するだけの対処療法ではなく、腰痛の患者様を「施術」から「トレーニング」までトータルにサポートすることを信条としている。一児の父。