納得!ストレスで腰痛になるわけ | 日本オランダ徒手療法協会

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納得!ストレスで腰痛になるわけ

2018.08.31

from 黒田雄太 長崎の自宅デスクより

 

突然ですが

皆さんは「武井壮」さんって

知っていますか?

 

百獣の王と名乗り

様々な動物の倒し方を

ムキムキの体でレクチャーするという

 

クレイジーな芸能界デビューをした方ですよね(笑)

 

でもYouTubeで

武井さんのラジオや講演の動画がアップされてるんですけど

 

実は結構、知的で哲学的で

色んな勉強をしているスゴイ人だと僕は思いました

 

これは

武井さんの小学生の頃のエピソードですが

 

当時武井さんは野球をやっており

次のようなことを思っていたそうです

 

「全打席ホームランを打つ!」

 

この頃からなかなか、クレイジーですよね(笑)

 

ただ武井少年が

そのように思った理由がスゴイんです

 

「テーブルに置いてあるコップの水は絶対に飲めるのに」

 

「なぜ、全打席ホームランは打てないんだ」

 

どちらも

 

やりたいと思ってやっていることなのに

 

コップの水は飲めても、ホームランは打てないのです

 

この事について

周りの大人に武井少年は聞いたそうですが

 

「いや、まだまだ練習不足なんだよ」

 

「プロ野球選手でも3割しか打てないんだから君には無理だよ」

 

とか

武井少年が納得する

答えをくれた大人は誰1人といなかったそうです

 

、、、

 

武井さんのエピソードのように

 

おそらく

そうなんだろうなぁと

思う事でも

 

きちんと説明できないことって

世の中に多くないですか?

 

最近の腰痛治療の動向でいうと

 

「腰痛はストレスが原因だ!」

 

「ストレスを解消できれば腰痛も治る!」

 

みたいな事言われてますよね

 

確かにストレスが原因な事もありますけど…

 

、、、

 

では

なぜストレスが原因で腰痛になるのでしょうか?

 

その理由を知らないまま

 

患者さんに

「腰痛の原因はストレスなんですよ!」

なんて説明をしちゃってませんか??

 

その理由を患者さんにきちんと説明できると

あなたへの信頼度はグッとアップしますよ!

 

カラダがストレスを感じると…

ストレスの元になっている原因は様々で

 

例えば

職場や家庭の人間関係

収入の面

不安や恐怖…

 

などがありますね

 

ただし、元は違えどストレスを感じた時のカラダの

反応は同じです

 

カラダの何が反応すると思いますか?

 

、、、

 

そうなんです!

自律神経が反応するのです!

 

特に交感神経系が優位になります

 

交感神経系優位が続く事がよくない!

ここまできたら

気がついた方もいらっしゃるかもしれないですね

 

自律神経の作用は何でしょうか?

 

血管の収縮−拡張機能です!

 

他にも様々な作用がありますが

運動器を専門にしている我々には

 

この血管の収縮−拡張機能がある事を理解しておく必要があります

 

単純に言うと

交感神経優位:血管収縮

副交感神経優位:血管拡張

 

と言う事になります。

 

毛細血管には血流量を調整する

「コック」のようなものがあります

 

その「コック」の

開け閉めを自律神経が支配している

ということです

 

本来交感神経は

「闘争か逃走」といわれ

 

敵を目の前にした時に

瞬時にカラダを動かせるように

 

血管を収縮させて

血流スピードを上げ

カラダの隅々まで血液を行き渡らせるため

に働きます

 

そのため

敵が目の前から居なくなると

その反応はなくなります

 

しかし

一時的なら良いものの

 

現代人にようにストレスをずっと抱えて

交感神経優位の状態が長期で続くと

 

血管がずっと収縮したままで

組織の細胞に新鮮な酸素や栄養が行き届きません

 

であれば

疼痛物質も滞りやすいため痛みを感じてしまうと言う事です

 

臨床で

慢性腰痛を抱えている患者さんで

 

手足が冷えたりしている方いませんか?

 

そのような方は

おそらく自律神経の乱れにより

手足の指先への血流が少なくなってしまったんだと思います

 

自律神経機能低下からくる症状は

まだまだ他にもありますので

 

それは

また別の機会でご紹介したいと思います

 

、、、

 

テレビやネットなどでも

慢性腰痛の原因=「ストレス」と

言うことが多くなってきましたね

 

海外の腰痛治療では遥か昔から

このようなストレス(心理社会的要因とも言います)も

腰痛の原因の1つだと言われています

 

それを考えると

日本の腰痛治療もやっと世界レベルに

近づいてきたと言えるのではないでしょうか?

 

しかし

ストレスを抱えている人全てが

腰痛があるかといえばそうではありません

 

むしろ現代社会において

ストレスを抱えていない人を探す方が

難しいでしょう

 

我々臨床家は

ストレスに限らず各要因が

 

目の前の患者さんの腰痛に

どのように関連しているのかを分析できる

能力を持つことが重要なのです

 

何が本当に患者さんに必要なのかを

しっかりと見極められる治療家を一緒に目指していきましょう!

 

P.S.

最近はYouTubeでも色んな講演会の動画があり勉強できるようになりましたね

あっ、そういえば

オランダ徒手もYouTubeチャンネルがありますので是非ご覧下さい!

…宣伝っぽくなっちゃいましたね(苦笑)


この記事を書いた人

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黒田雄太

長崎県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。基礎コース・福岡校アシスタント担当。Nagasaki Orthopaedic & Sports Physical Therapy(NOSPT) 役員。総合病院、整形外科クリニック、デイケア、特別養護老人ホームを経験。 自身の“辛い腰痛”の経験から、「世の中の腰痛で苦しむ方を助けたい」という使命を持つ。 一時的に自覚症状を解消するだけの対処療法ではなく、腰痛の患者様を「施術」から「トレーニング」までトータルにサポートすることを信条としている。一児の父。