殿部・下肢痛には筋力チェックをすべし! | 日本オランダ徒手療法協会

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殿部・下肢痛には筋力チェックをすべし!

2018.08.24

from 黒田雄太 長崎の自宅デスクより

 

夏ですねー、まだまだ暑い日が続きますね(汗)

 

夏といえば

あなたは何を思い浮かべますか?

 

花火、バーベキュー、キャンプ、夏祭り、ラジオ体操…

 

みたいに色々ありますよね

 

夏といえば

僕が思い浮かべるのは「甲子園」!

 

今年はいろんなところで平成最後の夏と

言われたりしていますが

 

甲子園も100回の記念大会

 

それを記念して

これまでの甲子園で活躍された

元プロ野球選手が始球式をするなど

 

とても豪華な大会です。

 

少し野球をやっていた

僕ですが

 

甲子園を見る時には

専門家気取りでいくつかチェックするポイントがあるんです(笑)

 

例えば

・セカンドやショートが上手いチームだなぁ

・このチームはバットのスイングスピードが早いなぁ

・盗塁して足を使って戦うチームだなぁ

 

みたいな感じで

それぞれのチームの特徴を見たりしています

 

でもこのポイントを見る事って

実は皆さんも日常生活でやってるんですよね

 

洋服を買う時

外食する時

食材を買う時

 

何かを決める時には

必ずチェックするポイントがあるはずです

 

、、、

 

そう日常的にはやっている

何かを決定するための

 

ポイントのチェック

 

その何気ないチェックのポイントが

臨床でも明確に出来るようになったらいいと思いませんか?

 

臀部痛や下肢痛の原因は?

多くの患者さんが悩んでいる症状ですよね

 

臀部の痛みや

下肢を外側に走る痛みなど…

 

治療家の皆さんも頭を悩ませているのではないでしょうか?

 

局所の治療をしても効果はないし

坐骨神経の走行とは少し違うし…

 

う〜ん(汗)

と、行き詰まりますよね

 

このような場合

おそらく、原因は局所でも坐骨神経でもないんですよね

 

、、、

 

こんな時には

是非「筋力」をチェックしてみてください!

 

筋力チェックから得られる情報

えっ、筋力⁈

 

と思われた方も多いと思います。

 

筋力でも髄節レベルです

 

さぁ、皆さん

学生時代の頃の記憶を呼び起こしてください(笑)

 

L1:腸腰筋

L2:内転筋

L3:大腿四頭筋

L4:前脛骨筋

L5:中殿筋、長母趾伸筋

S1:大殿筋、長母趾屈筋

 

、、、

 

思い出しましたか?

 

これらの筋力をチェックしていき

明らかにどこか筋力低下がみられる場合

 

疑われるのは

「神経根症状」と呼ばれる病態です

 

よく耳にする

椎間板ヘルニアもこの「神経根症状」に含まれます

 

この「神経根症状」とは

 

・腰痛よりも片側優位の下肢痛がある

・放散する痛み

・痺れや知覚異常

・筋力低下

・腱反射異常…

 

などの

特徴があります。

 

痺れや知覚異常があれば

感覚検査を行うと思いますが

はっきりとわからないことが多いですよね

 

そんな時には

「筋力」を確認すれば一目瞭然です

 

そして注目すべきは

L5支配の中殿筋やS1支配の大殿筋です

 

足趾周囲の筋力をチェックする方は多いでしょうが

加えてこのような股関節周囲筋もチェックすると

 

どの髄節レベルが問題なのか

より明らかになるでしょう

 

意外と筋力低下は

治療家も見落としがちですし

 

患者さん自身も

自覚していないことが多いです

 

「筋力」のチェックは

神経根症状の確認を行う時に

とても有効なので是非臨床に取り入れてみてくださいね!

 

、、、

 

腰痛の原因や

腰部に起因する病態は数多くあり複雑です

 

複雑だからこそ

病態把握を何となくで行って治療を開始しても

効果は全く出ません。

 

むしろ

治療期間を長引かせます

 

患者さんのために

早く治療を開始したいと思う気持ちも理解できますが

 

本当に患者さんの事を思うのであれば

仮説立てした病態が

本当に確からしいのかをチェックした上で治療を開始するようにしましょう

 

ここまで丁寧に行なうと

患者様に対して病態の説明が明確におこない

根拠のある治療提供ができるようになりますよ!

 

一緒に患者様から信頼される治療家を目指していきましょうね!!

 

P.S.

僕は夏といえば甲子園以外では高校生の時の地獄の補習を思い出しますね(泣)

普段は50分授業なのに、補習は60分って…でも忍耐力は身についたかな(笑)


この記事を書いた人

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黒田雄太

長崎県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。基礎コース・福岡校アシスタント担当。Nagasaki Orthopaedic & Sports Physical Therapy(NOSPT) 役員。総合病院、整形外科クリニック、デイケア、特別養護老人ホームを経験。 自身の“辛い腰痛”の経験から、「世の中の腰痛で苦しむ方を助けたい」という使命を持つ。 一時的に自覚症状を解消するだけの対処療法ではなく、腰痛の患者様を「施術」から「トレーニング」までトータルにサポートすることを信条としている。一児の父。