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心因性腰痛のカラクリ | 日本オランダ徒手療法協会

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心因性腰痛のカラクリ

2019.04.22

from 黒田雄太  自宅デスクより

 

最近度々他の人のブログに登場する黒田です(笑)

 

あなたももう「腰痛=黒田」という認識になってますか?

 

小話はさておき(苦笑)

 

最近久しぶりに本格的な風邪をひいたんです。食事や睡眠などの生活習慣に気をつけるようになって以来体調を崩すことはほとんど無かったんですけど…。

 

おもいっきり鼻声です(涙)

 

ただ、振り返ってみるとここ1~2週間ぐらい疲れがずっと溜まっていた感じだったんです。よく寝ていてもなんだか疲れが抜けきれない。

 

そんなある日朝起きると喉が猛烈に痛い!!!

 

あー、最悪だ

 

喉が痛い時ほどテンションが下がるものは僕の中ではないのです(涙)。

 

そうこうしていると、鼻水も垂れてくる始末。

 

マスクはもちろんしていたのですが、鼻にティッシュを詰めないと仕事もできないぐらい酷かったんです。

 

花粉症も相まって、かなり悲惨な状態でした。

 

そんな状態だったんで、休みを利用して内科を受診しました。色々と薬をもらって飲みはじめるとすぐに症状は軽くなっていたんですね。

 

こういう時の薬の効果は凄いと思いましたね!

 

ただ、これは臭いものに蓋をするというような対症療法。

 

根本的な原因を探さなければまた体調が崩れてしまうでしょう。

 

多分、僕の今回の風邪の根本原因は1~2週にわたる疲労の蓄積。

 

まぁ、心当たりはあったのですが(苦笑)

 

それがベースにあり、体の治癒能力は低下していたんでしょうね。さらにここ1~2ヶ月ぐらいは花粉症で喉や鼻粘膜の抵抗力は下がっていた。最後に乾燥が強い日が続き遂には喉の炎症が起こってしまった…。

 

これが僕が風邪を引くまでのストーリーですかね(笑)。ここまで風邪になったプロセスを分析する奴もいないと思いますが(苦笑)

 

そう考えるとやっぱり原因って複数あると思うんですよね〜。

 

ちょっと今回は最近よく言われる〇〇性腰痛について自分なりの考えを書いてみたので是非ご覧ください。

 

ストレスだけで本当に腰痛になる?

 

腰痛の原因=「ストレス」

 

最近このように言われることが本当に多いですよね。腰痛の全ての原因がストレスかのように言われるのはちょっと極端かなぁと腰痛専門としては思うところなのですが(苦笑)

 

小言はさておき

 

要するにストレスが原因で腰痛になってしまうということですよね。

 

いわゆる「心因性腰痛」ってやつです。

 

ただし、ここで注意なのは

 

・腰痛に「なってしまった原因」がストレスなのか?

 

・腰痛が「治らない原因」がストレスなのか?

 

この2つがかなり混同されているような気がします。

 

そして、よくネットなんかで腰痛の原因はストレスである!と言われているような記事はよーく見てみると、腰痛が「治らない原因」がストレスであると書かれている記事が多いような印象です。

 

つまり、腰痛に「なってしまった原因」がストレスという記事はあまりないんですね。

 

しかも、ストレスが原因で腰痛になってしまうのであれば、恐らく日本のほとんどの全国民が腰痛を持っていることになります。ストレスを抱えていない人はほとんどいないでしょうから。

 

でも、逆に臨床であなたはこんな患者さんをみたことはないですか?

 

腰痛の治療で通院し、徒手療法やトレーニングで調子良く来ていた患者さん。でもある時に家族や職場の事で重いストレスが降りかかり腰痛がぶり返してしまった…。

 

私も何度も経験があります。

 

これってまさに「ストレスが原因」で腰痛になっていますよね。

 

ほとんどの人が抱えているのが「ストレス」。

 

でも腰痛になる人とならない人がいる…。

 

これをどのように説明したらいいのでしょうか?

 

実はストレスが原因で腰痛になってしまう人にはこんな特徴があるんです。

 

ストレスは最後のキッカケに過ぎない

 

ストレスの影響は自律神経が受けます。特に交感神経ですね。

 

交感神経が過剰に働くと全身の循環不全が起こりますよね。循環不全が起こると痛み物質が血管の中に停滞しやすいので痛みを感じやすくなってしまいます。

 

ただし、この原理で考えると体全身に痛みが出ることになりますよね?

 

腰だけに選択的に痛みが出る理由にはならないんです。

 

では、何故ストレスが原因で「腰」に痛みが出るのか?

 

そのような方は過去に腰痛になったことがある人がほとんどなのです。

 

過去の腰痛が現在治っていた(=現在痛みはない)としても、適切な徒手療法(ストレッチやマッサージだけでなく、組織の癒着を剥がすリリース)やトレーニングを行なっていないと、恐らく腰痛の経験がある方の腰回りは筋の萎縮や癒着が残っているはずです。

 

筋の萎縮や癒着が残っているという事は腰回りは循環が悪い状態が続いているとも言えます。

 

つまり、ここがポイントなのですが

 

「痛みは無くとも、腰回りの循環は他の体の部位よりも悪い」のです。

 

それが、過去に腰痛を経験し、かつ今は症状がない人の体の特徴なのです。

 

このような状態がベースにあって、そこにストレスが加わると交感神経が反応して体全身の循環が悪くなるのですが、腰回りは循環が元々悪い状態なので腰に痛みが出てしまう。

 

まとめると、

 

腰痛の既往歴がある(現在痛みはない)

 

→腰回りの筋は萎縮や癒着がある

 

→腰回りは循環が他の部位よりも悪い

 

→ここにストレスが加わる

 

→交感神経が反応し、全身の循環が悪くなる

 

→過去の腰痛で循環が悪い「腰」の循環がより悪くなる

 

→「腰痛」出現!!!

 

というのが、ストレスが原因で腰痛になってしまうという私なりの理由です。

 

もちろん、本当に心因性のみで腰痛が出てしまうこともないとは言えません。

 

ただ、私の経験の中ではストレスに加えて別の原因も必ず関係し合っている事が多いと思います。

 

本当に腰痛って奥が深いですね。だから、悩んでいる方が多いんだと思います。

 

【グッバイ!腰痛!】そんな日がいつか来ますように

 

今回の記事を書きながら改めて本当にそのような日が来ることを願います。

 

P.S

かなり真面目なトーンのブログになりましたね(汗)。たまにはそういうのもお許しください(苦笑)

 

P.P.S

1~2週間疲れが抜けなかった原因は急に筋トレをはじめたからです!張り切りすぎはよくないですよ(苦笑)。肝に命じます(笑)


この記事を書いた人

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黒田雄太

長崎県在住の理学療法士。【JADMT公認】オランダ準徒手療法士。基礎コース・福岡校アシスタント担当。Nagasaki Orthopaedic & Sports Physical Therapy(NOSPT) 役員。総合病院、整形外科クリニック、デイケア、特別養護老人ホームを経験。 自身の“辛い腰痛”の経験から、「世の中の腰痛で苦しむ方を助けたい」という使命を持つ。 一時的に自覚症状を解消するだけの対処療法ではなく、腰痛の患者様を「施術」から「トレーニング」までトータルにサポートすることを信条としている。一児の父。