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内部疾患に応用?神経生理学のススメ。 | 日本オランダ徒手療法協会

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内部疾患に応用?神経生理学のススメ。

2017.07.06

 

おはようございます。

オランダ徒手療法協会の杉山です。

 

今日は、「内部疾患に応用できる?神経生理学のすすめ。」ということで、お話したいと思います。

 

 

今回のケースはあるチームのサッカー選手で、「痔」の痛みでプレーができなくなったケースです。

 

 

走ったりすることはできるのですが、踏ん張ったり力を入れると、痛みが増強してきます。

 

 

ドクターからもストップがかかり、今では全体練習を外されています。

 

 

痔ということで周りも、軽い考えで接しているのですが、本人は違います。これで2回目ということで、かなり落ち込んでいます。

 

 

そういう選手を見て、

トレーナーとして、治療家として、黙っているわけには行きません。

 

 

では、何ができるのか?

患部に対するアプローチをいきなりするのではありません。

 

 

では何をするのか?

「問診」「仮説」

を行なっていきます。

 

 

本当に、痔になったことだけなのか、何か前段階で、なんらかしらの原因があり、痔になってしまったのかみる必要があります。

 

 

ではなぜこの様な着目ができたのでしょうか?

 

 

それは神経生理学の考え方があったからです。

 

人間の体は脳から脊柱へ行く中枢神経と脊柱から四肢、内臓系に行く末梢神経神経があります。

 

その中で、感覚・運動神経と自律神経は相互に関わっているのです。

下図にその図が書いてありますのでご参照してください。

 

 

痔になった右肛門付近の感覚・運動神経のデルマトームを見てみると肛門付近はS3、4、5し、自律神経はS1、2となります。

 

また、この選手は幼少期からサッカーを始め、頻回に右足関節捻挫を繰り返しており、受傷部位の感覚・運動神経を見てみるとL5、S1を分布し、自律神経はL2、3となるのです。

 

 

 

 

痔になった部位の自律神経と感覚運動神経の部位がズレていることが見て取れます。

 

 

そこでこのような仮説が立てられます。

 

 

捻挫を頻回に繰り返した影響で、上記部位の脊柱の循環が悪化、同部位の神経に支配されているところにも不具合が生じた。今回、顕著に出現したのが右側肛門部ではなかったのか?

 

 

実際、上記腰部を触ると左右差があり、右側L5、S1、2に優位な圧痛、L2、3にも多少ではあるが圧痛がし出現しているのです。その他ハムスト、腓腹筋の同レベルにも圧痛所見がみられてます。

 

 

つまり、上記レベルの脊柱が神経と栄養血管を圧迫していたと考え、脊柱のスパズムを落とし、好循環を生むためにマニュピレーションを実施。選手にはゴルフボールやテニスボールなので筋を緩めるように指示する。

 

すると、

 

以前よりも痛みが緩和、徐々に力を入れても痛みがなくなるようになる。

 

 

このように、
神経生理学からの考え方でアプローチを行うことで痔などの内部疾患に関してもアプローチできるのです。

 

 

しかし、ここで重要なのが、上記の痔にアプローチできて緩和した治療効果が最も重要なのではなく、

選手の要望に真摯に向き合い、内臓系のことだから難しいと言うのではなく、できる幅、柔軟な考えを持っていることが重要なのです。

 

 

オランダ徒手療法では

 

このような考え方もつジェネラリストの育成に力を入れています。

 

皆さんも一緒に学んでいきませんか?

 

 

きっと違った切り口で患者さんにアプローチが可能となり、

 

 

今まで以上の結果とクライアントからの信頼が得られますよ。