コロナ感染拡大【3分動画】“隔離”はダメ→有効なのは“社会距離政策” | 日本オランダ徒手療法協会

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コロナ感染拡大【3分動画】“隔離”はダメ→有効なのは“社会距離政策”

2020.04.03

from 土屋潤二 自宅デスク

今日は久しぶりに自宅デスクからのお届けだ。

 

実は、地方のJクラブに出張に行く予定だったのが、感染リスクを考慮し中止になった。

 

だから反対に時間ができて、このブログもお届けできるわけだが…ハハハ(苦笑)

 

さてリーグ戦が中止になっているサッカーJリーグ。各クラブの選手は、それでも淡々とトレーニングを続けているが、Jリーグでとうとう「ヴィッセル神戸」の選手がコロナウィルスに感染してしまった。野球ではサッカーより先行して、プロ野球の「阪神タイガース」で藤浪投手ら3人が新型コロナウイルスに感染したことを3月27日に発表している。

 

というわけで、新型コロナウィルス(COVID-19)にスポーツ界は結構、ピリピリしている。いつはじまるのか分からないアスリートはモチベーションを保つのが大変だ。

 

感染がどのような経路で広がっていくのか、ちょっと考えてみた。

大都会「東京」

 

東京は日中は仕事のために隣県の神奈川県・埼玉県・千葉県…などから通勤し、夜は自宅に戻る…という人の移動が非常に多い“大都市”だ。総務省が2015年に行った国税調査からの数字によると、下記のとおり、東京23区の人の移動は本当に凄まじい!

地 域

昼間人口

夜間人口

流入人口

東京23区 1203万3592人 927万2740人 318万人851人

 

東京23区人口から考えると毎日「300万人以上」「約30%」の人が動いている!!!!!!!

 

皆さんが思っている以上に人の移動は、かなり多くの人々が、様々な事情で、昼夜問わず、移動距離もいろいろで、老若男女…シャッフルの上に、さらにシャッフルされているのだ。

 

そこで今日は、もう日本国内には感染者がおり、その感染が拡大している状況なのだから、新型コロナウィルス(COVID-19)の急速な感染拡大に対してどうしたらよいのかというポイントをワシントンポストの記事から紹介していく。

【視覚的にわかりやすい!】ワシントンポストで紹介されたコロナウイルス感染拡大のシミュレーション  〜あなたが取るべき行動が分かる〜

 
出典) 「コロナウイルスなどのアウトブレイクは、なぜ急速に拡大し、どのように「曲線を平らにする」ことができるのか(Harry Stevens)」ワシントンポストより https://www.washingtonpost.com/graphics/2020/health/corona-simulation-japanese/

先日ワシントンポストで公開された、Harry Stevens氏の記事が分かり易い。

感染スピードを緩やか/平らにして、そのピークが人工心肺装置の数を上回らないようにする

大切なことは感染者の内、「重症急性呼吸器感染症」いわゆる重い肺炎に罹った患者数が、肺炎の治療に必要な人工心肺装置の数を超えないことである。その数が人工心肺装置の数を超えると、為す術なくバタバタと亡くなる感染者が増えていく。他のEU各国に比べて、イタリアが大変なことになっているのは結局、人工心肺装置の数が少ないからである。

 

要は、感染のスピードを緩やか/平らにして、そのピークが人工心肺装置の数を上回らないようにすることだ。

 

感染拡大を緩やかにする対策としての「隔離」

さてその方法として「指定国からの渡航禁止」や「都市封鎖(隔離)」、「スポーツ/コンサートの開催中止」、「飲食店営業禁止」…など様々な取り組みが各国で行われてきた。

 

中国・武漢が軍を出動させて都市封鎖をし、最近、その封鎖を解いたのは知ってのとおりだ。ただし、本当に完全に人の動きを止め、感染者を外に出さないようにするのは不可能。ジョージタウン大学、国際保健に関する法律の教授であるLawrence O. Gostin氏は、「実際このような封鎖は大変まれであり、決して効果があるとは言えない。」と記事内で紹介している。

 

不完全な封鎖により漏れた感染者が、何も制約がない自由に行き来ができる空間に現れたら、時間の経過とともに感染が広がっていきそうなことは想像できないだろうか? 最初、封鎖により感染者数は閉ざされた空間内だけで感染が広がっていったのち、そこから漏れた感染者により2度目の感染の拡大がはじまり、いずれ2度目の山ができる。武漢の都市封鎖を解いた中国は、もしかしたら、これから2度目の山ができるかも知れない?!

 

↑ ↑ ↑  この部分は記事のシミュレーションがイメージし易くなっている。

感染拡大を緩やかにするには、どうすればよい?

では、どのように対策すれば良いのだろうか? そのヒントを、視覚的に分かり易いシミュレーションで示してくれたのが、ワシントンポストの投稿記事だ。

 

せっかくなので、ここの部分は動画で紹介したい。

 

人の動きをシミュレーションで、視覚的に見えるようにしているので是非、興味がある人は是非、出典記事にアクセスして欲しい。

 

結論からいうと

不要不急の外出は極力控えろ!!

…ということでした。あなたの軽率な行動が感染拡大を拡げてしまっている。


出典) 「コロナウイルスなどのアウトブレイクは、なぜ急速に拡大し、どのように「曲線を平らにする」ことができるのか(Harry Stevens)」ワシントンポストより https://www.washingtonpost.com/graphics/2020/health/corona-simulation-japanese/

PS

社会も変えそうなコロナ騒動ではあるけれど、とらえ方次第で、この機会をチャンスにもピンチにもでき、それは全く自分次第だなと思った。

 

大変な難局をいきなり魔法で消すことはできないし、過去は変えられないけれど、“未来”なら自分たちの手で変えられる。

 

そういえば自宅で過ごす時間が増えた分、自然と子供と過ごす時間が増えた。


この記事を書いた人

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土屋 潤二

初のオランダ国家医療資格である「徒手療法士」。サッカー界に明るく、筑波大、オランダサッカー協会のインターン、サッカーの名門フェイエノールト・ロッテルダム、Jクラブの名古屋グランパスや横浜Fマリノス、SC相模原、陸上ホッケー女子日本代表、FC岐阜、プロゴルフなどに関与。国内外のアスリートやチームをサポートし続けるスポーツサイエンティストとの顔を持つ「医療」と「体力トレーニング」との2分野での専門家。