blog
あなたは大丈夫?危ない腰痛を治療してません?
2018.08.13from 黒田雄太 長崎の自宅デスクより
ピピッ、ピピッ、ピピピピピーーーーーーーーー
ものすごい音量のアラームでの目覚め
あぁ、もう朝か
ただ、起こされている感は全然なくて
心地よい目覚め
少し早起きして朝をゆったり過ごすのが
最近のマイブーム
そのおかげか朝からご飯もモリモリ食べれるようになったし
早起きのせいか夜もよく眠れるようになった
いわゆる朝活という流行にあやかって(長崎の田舎者なんですけどね!(笑))
軽く運動をして、シャワーで汗を流し
その後にこのメルマガを書いている(なんか都会人みたい(笑))
ただ、不思議なことに
毎日同じように生活しているようで
実はそうではなく
朝の目覚めも日によって様々
何が違うんだろう??
と考えるけど、身に覚えがないことも多々あり…
でも原因は分からなくても
何でそんなことになったのかを考えることは大事ですよね
必ず結果には原因がありますから!
結果に対して、原因をしっかりと考えればどんどん良い方向にいきますよね!
これって臨床でも同じで
結果が変わらない、いわゆるプラトーみたいな患者さんに
ずっと同じ治療をしていても無意味ですよね。
違う結果を得たいなら、違う事をしないといけません。
ただ…
こと腰痛においては
どんなに治療法を変えても良くならない腰痛が実はあるんです。
ただの腰痛が大変な事に…
これは僕が担当していた患者さんから聞いた話なんですが
その患者さんには30代の甥っ子さんがいて
甥っ子さんには2人の子供も居て家族4人で幸せに暮していたそうです。
そんな時に
仕事中腰に違和感が出て、次第に痛みに変わっていきました。
甥っ子さんはトラックの運転手だったため
それが原因で腰痛になったのだろうと思っていたのですが
一向に腰痛は良くなりませんでした。
あまりに良くならないので、近くの整形外科に行くと
「椎間板ヘルニア」と診断されました。
「あぁ、やっぱり仕事が原因か…」と
甥っ子さんはとりあえず原因がわかり一安心
薬と湿布だけ渡されたそうです。
しかし、その後もなかなか腰痛は改善されませんでした。
、、、
このような患者さんってよく臨床でみませんか?
甥っ子さんのその後ですが、、、
実は
半年後に、亡くなってしまいました。
大腸ガンだったそうです。
甥っ子さんは整形外科を受診した後も
ずっと腰が痛い、腰が痛いと言っていたそうです。
たった1%だけど危険な腰痛
ご紹介した患者さんは大変残念な結果になってしまいました。
この腰痛は
いわゆるレッドフラッグといわれ
我々治療家が
絶対に治療してはいけない腰痛だったのです。
詳しい鑑別の仕方は別の機会に譲りますが
ここで絶対に見逃してはいけなかった徴候は
この「ずっと腰が痛い」という訴え
この「ずっと」というのが、
例えば
・10年前からずっと痛いのか?
・仕事中ずっと痛いのか?
・楽な姿勢がないほどずっと痛いのか? など
患者さんは様々な意味合いで「ずっと」と表現します
我々治療家は患者さんが話した言葉をさらに深掘りして本当の意味を追求しなければなりません。
このレッドフラッグでは
・楽な姿勢がないほど「ずっと」痛い
いわゆる
「ノンメカニカルペイン」が特徴的な症状になります。
要するに姿勢/動作に関連していない腰痛です。
他にもレッドフラッグには
・脊椎圧迫骨折
・馬尾症候群
・解離性大動脈瘤…
などありますが
いずれも我々の治療の適応外や生命を脅かすような疾患です。
今回、良くならない腰痛としてレッドフラッグを紹介しました。
臨床では良くならない腰痛と遭遇する事はよくあります。
しかし、良くならないとき治療家はその理由を
・自分の治療知識がないから
・自分の治療スキルがないから
・自分の生活指導が悪いから
など、全てを自分のスキルのせいにする傾向があります。
ですが、
レッドフラッグは我々治療家がどんなに治療しても良くなりません。
むしろ
時間をかけて治療を継続していることで
その患者さんを「死」へ導いているかもしれません。
治療の知識やスキルを学ぶ前に
このような絶対に外してはいけない事をしっかりと身につけてから
存分に治療の知識やスキルを学んでくださいね。
P.S.
良い目覚めといいつつも、スヌーズ機能がないアラームだから
そのプレッシャーで目が覚めているのかもしれません(苦笑)
今後も腰痛に関する情報を発信していきます!
是非ご覧下さいね!