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最高のケア方法を教えます
2019.10.22from 杉山貴規 広尾オフィス
隣の人A「いやいや、無理ですって〜」
隣の人B「大丈夫だって、やってみろよ」
隣の人A「それ自分の仕事以外のことじゃないですか〜」
先日、都内のスタバでの一コマ
なにやら、先輩風の会社員と後輩が仕事のことでなにやらもめている。
こういう時って、聞こえないふりしていてもすごく聞こえてくる。
内容は会社で慰安旅行に行くらしく、そのために車を出すらしいんだけど人数が多いため大型の車で行くらしい。
その運転手を先輩が後輩にお願いしている状態。
ま〜、側から見るとパワハラにしか見えないんだけど。
その後輩は運転免許証を持っているんだけど、いつも軽自動車しか走らせていないらしく。大型の車の運転にすごく不安を持っているらしい。
この気持ちよくわかる。
でも、半ば強引に後輩のOKをもらっていたんだけど。。。
確かに仕事以外のことや自分のやっている範疇以外の仕事が舞い込んでくるとどうしても拒否しがちですよね。
これを読んでいるあなたもこんな経験したことあると思うんです。
自分は理学療法士で病院でも同じようなことを患者さんから言われることがある。
それは、症状以外の改善を頼まれた時。
例えば
「肩凝ったからほぐしてほしい」
「疲れているから、マッサージしてほしい」
など
ま〜、疲れた体のケアを頼まれること。
これって、いろんなところであると思うんです。
自分は医療人で困っている人の痛み、痺れや歩行改善など
とにかく機能改善・症状改善を目指しているじゃないですか。
だから、慰安目的でくる患者さんに対して嫌悪感を覚えることが多いんです。
説得しても応じない方も多い
そんな時はしょうがなく言われたところをケアをするんですが。。。
嫌々やっているから、患者さんから文句を言われる始末。。。
「先生はマッサージの一つもできないんだね。」
その時、気付かされたんです。
確かに体のことを分かっていても、患者さんの満足度を何も与えられなかったことにプロ失格ってね。
めちゃ凹んだ。
理学療法士のプライドを捨てる
自分は、理学療法士のかたわら、サッカーチームのトレーナーをしている。
選手からは
- 怪我のこと
- 体のセルフトレーニングのメニュー
の依頼を受けることがある。
他には、試合前日や試合後のケアなんかも受けることがある。
そういう時は、なぜか笑顔で受けているんだよね。
でも、病院でリハビリをするとこの慰安目的でくる患者さんには嫌悪感を抱いてしまう。理学療法士っていうなんか変なプライドが邪魔して、機能改善しかやらないですよってみたいな意地っ張りな自分が出ちゃうんですよね。
この時、これっておかしいんじゃないかって思ったんです。
サッカー選手も患者さんも同じ!
だからその時、変なプライド捨てよう。
言われた命題に対して最高の仕事をしてやろうって思ったんです。
最高のケア方法
ある時、いつもここ揉んでほしいおばあちゃんが来たんです。
このおばあちゃんって、歩くと膝が痛いっていう患者さん。
だから膝のリハビリをするんですけど、
毎回最後に肩凝ってるから肩揉んでほしいっていうんです。
で今回も同じ要望
でも今回は少し違うケアをしたんです。
肩がこるっていうことは肩周囲の血行が悪くなっているはず、実際に肩の周りはカチカチ
で何をしたかというと、
頚椎にアプローチをしたんだよね。
なぜか?
肩から前腕にかけて頚椎の末梢神経で支配されているんだよね。
肩周りであれば、C2~C6の神経に支配されている。
この神経が何かの理由で狭窄されていた場合、各筋肉への栄養や酸素が滞る。
そうした場合、筋肉は固くなるんだよね。
そうすると、肩こりっていうのが起こって、
「肩揉んでほしい」欲求が出てくるんだ。
だから
- 頚椎のマニュピレーション
- 頚椎のモビライゼーション
- 頚椎から肩までついている筋肉のリリース
- 頚椎の可動域訓練
もう、肩揉んでからは程遠い内容のケアをしたんだよね。
そうしたら、このおばあちゃん笑顔で
「スッキリだよ。ありがとう」
って言ったんだよね。
確かに、肩を揉んでも筋肉が柔らかくなってその部分の血行は良くなるんだけど、元の蛇口を開いてあげることで血行がかなり良くなって、揉んだ以上の成果を上げられるんだ。
確かに、理学療法士として、医療者としてのプライドがあって嫌かもしれないけど、
プロとして頼まれたことに対して成果を残すのは大切なこと。
嫌な仕事も最高の成果を出すことに集中すれば、それは楽しさに変わるはず。
PS
本当、昔は揉むのは理学療法士として失格だなって言われたっけ、、、笑
PSS
そういえば、あの会社員めっちゃ肩を落として帰ってた。
それはそうか、慰安旅行でその後輩だけ飲めない!!!(笑笑)