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痛みを取りたいなら評価しないこと!?
2019.03.22From:長島 将太
@姪浜のスタバより
だんだんと気温も上昇し、花粉も飛び始めた3月初旬。
業務もおおかた終わりスタッフルームで談笑している時、新人スタッフから臨床に関してこんな質問を受けたんですね。
スタッフ「長島さんって、肩の治療する時ってどこから評価するんですか?」
長島「そうだねー」「……評価しないよ(笑)」
スタッフ「またまたー冗談ですよね?」って言うもんだから
反対に後輩の意見を聞いてみた。
長島「〇〇さんは、どんな評価するの?」
スタッフ「私は、アラインメント見て、肩の動き見て、どこにストレスが生じて痛みに繋
がっているか評価しています!!!!合ってますか?」
そんな答え方をするもんだから、さらに追加で質問してみた。
長島「それで患者さんは良くなってるの?」ってね。
スタッフ「上手くいく時もありますけど、上手く行かない事が多いんですよね(泣)」
「だから、ヒントが欲しいんですm(_ _)m」
このようにアラインメントや運動連鎖中心の評価になってしまう治療に悩まれている方って多いんですよね。意外と上手くいかない経験って誰もが感じたことがあると思います。
私も後輩と同じような視点を持ち、評価の仕方に悩み、自分の技術の未熟さを疑い、色んなヒントを探しに研修会に行きました。
でも、なぜか痛みが取れなかったり、痛みが長期化したり、反対に悪化してしまうという不甲斐ない結果ばかりだったのです。そこには、昔の私や質問をしてきたスタッフも見落としている大事な情報があったんですね。
評価をする前に明確にするべきこと
今回の後輩の質問のように治療の前には必ずといって良いほど「評価」をしますよね?
アラインメントだったり、動きだったり、筋力だったり。
でも、それってあくまでメカニカルストレス(関節に負担がかかっていること)が原因で出ている痛みであれば、解決すると思うんです。だけど、その診方では結果が出てないなんて事も多々ありますよね。
なぜか?
それは「痛み」の原因を特定するための情報収集が不足しているからなんです。
いわゆる負荷のかかり方を評価している方は、訴えている痛みを「関節への負担からくる痛み」という前提で見ているんです。
でも、もしそれ以外が痛みの原因だったとしたら?
そうです。
結果が出ない。上手くいかない治療へと発展していくのです。
お恥ずかしいですが、私の場合はまさにこの典型的に結果の出ない治療をしていました。
ですが、この「痛み」を評価する前にとある方法でほぼ明確にできるようになってから、これまで治療で上手く行かなかった患者さんも徐々に結果が出るようになったのです。
それは、「痛みを組織で考えること」だったんです。
痛みを組織レベルで考えなければいけない理由
痛みを解決したいのに、痛みがなぜ出ているのか?の把握が誤っていると結果が上手くいかないんですね。
例えるなら、旅行の行き先を間違って設定しているものです。行き先が誤っている以上、どのルートを選択しても思っていた行き先には永遠に到着しません。
「当たり前でしょ(笑)」ってなると思うのですが、その当たり前が臨床では何故かできないんです。昔の私も行き先を間違った治療をずっとしてました(汗)
では、何をすべきか?
それは「どの組織が痛いかをほぼ明確に絞り込むこと」です。
そして「その組織がダメージを受けているかを把握すること」以上です!!
この2つが大事なポイントなのです。
例えば、筋肉なのか?腱なのか?靭帯なのか?いやはや骨?軟骨なのか?
そして、その組織は損傷しているのか?という具合にね。
この2つのポイントを有耶無耶にしてしまうと行き先を間違え、結果が出ない治療へと進んでしまうのです。これらが分かるだけで治療の方向性はグッと定まってくると思いませんか?
組織がダメージを受けていれば、治る過程を考えながら治療を行わなければいけないでしょう。反対に組織のダメージのないメカニカルストレスが原因であれば負担となっている要因を取り除く治療をしますよね。
このように治療に入る前に、治療する痛みが何が原因で「痛み」が出ているのかが明確になるだけで治療結果って変わると思うんです。昔の私や後輩のように同じ視点に偏った見方をしていたと感じた方は、一度自分の「治療の入口」を見直してみてはいかがでしょうか。
PS
ですので、今日も私は「評価はしません(笑)」
というのは冗談で行き先が決まったら全力で評価してますが、、、まだ秘密にしてることがありますので、そこはまたの機会に!