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復帰した選手がすぐに怪我する謎? | 日本オランダ徒手療法協会

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復帰した選手がすぐに怪我する謎?

2018.06.05

from 杉山貴規 広尾オフィス

この間、サッカーW杯のメンバーが発表されたよね。あのメンバーの選出に様々な意見はあると思うけど、戦う選手には精一杯頑張ってもらって、自分は精一杯応援したいよね。

そういえば、あの選手が選ばれていなかった。自分の大好きな日本のサイドバックの一人。

 

もうドイツで怪我をして長期離脱、最近日本に復帰、W杯のことも考えてこっちに来たけど入っていなかった(泣)

 

怪我してもう何年になるのか。怪我を繰り返して、結局ダメだった。なんか勿体無い。

 

調べたら、2014年から。

 

相撲界でもあるよね。某横綱。7場所連続の休場これも本当に長いよね。

厳しい世界だからしょうがないとの声もあるけど。

 

この二つの事例は施術をしているもの、スポーツに関わっているものとしては本当に悲しいニュース。

 

なんでこんなにも時間が経っているのに、こんなにも復帰が遅れてしまうのか??

 

復帰したというニュースが入っても、すぐに離脱してしまうのはなぜ?

知り合いとこの話をすると、時間を忘れて終電を逃す。

そのくらい、注目があるし、謎だらけの問題なんだよ。

怪我と復帰の繰り返し

復帰しては、怪我、治療してリハビリして、復帰しての繰り返し。この話、どこにでもあるような話で。しょうがないじゃんって片付ける人もいるけど。じゃぁ、なんでそうなるのか。

 

もっと声をあげて考えないといけない!

 

日本のトップ選手が世界でも通用する大事な選手がこの状態では、今後のスポーツをやっていく選手は怖いよね。

 

でも中には、長期離脱して、世界の桧舞台に戻ってきた選手もいる。

某テニスプレーヤー。彼なんか本当に彼なんか本当に綿密な計画のもと、今年の全仏オープンで大活躍している。スコアから見ると結構ギリギリだけど、この炎天下の中でいつもの粘り強い勝負をしているところを見ると復活したのかなって思う。

 

じゃなんで、このような違いが出たのか??

 

これにはやっぱり理由があるよね。

治癒期間×リハビリ×競技復帰まで

怪我をするとその患部は損傷する。

その損傷って、治癒まで期間おおよそが決まっている。

 

 

だいたい遅くかかっても上の表からも見てわかるように6ヶ月の歳月がかかる。軟骨に関しては500日だから2年の場合もある。

これはあくまでも、組織の治癒期間。これにリハビリや競技復帰の期間は含まれていない。だから、治癒期間=競技復帰ではないことはわかるよね。

 

じゃなんで、こんなにも長引いいてしまうのか?

 

  1. 治癒期間直後に競技復帰してしまう
  2. リハビリから競技復帰までの時間が短い
  3. リハビリ中に急激な負荷をかけている
  4. 選手の焦り(心理的なストレス)
  5. 復帰の明確なゴールが建てられていなかった。

 

きっとこのことが挙げられるよね。

 

プロスポーツ選手は目の前の結果が全てだから、生活もかかっている。しかも、プライドもあるし早く復帰しないといけないって焦りが出てくる。この部分がコントロールできないと、リハビリの段階的な負荷を設定していってもなかなか上手くはいかない。

 

足首や膝に関しては手術してリハビリして競技復帰までに遅くても1年でできるはず。それが、4年もかかってしまった。やはり、この段階でも問題があったんだろうね。

もし、上記5個の問題を選手や周りのスタッフに明確に言える人がいて調整できる人がいたら、ロシアのピッチに立ててたかもしれない。

 

こういう話って、僕も経験がある。

 

<実際例>

  • 自分が受け持った選手は足の舟状骨骨折。
  • 全治4ヶ月の診断。
  • 手術して、2ヶ月で骨はしっかりつくとの話。
  • 怪我した時が高校3年生の夏。
  • もうすでに、進路は決まっていて、そこでもサッカーをやることになっていた。
  • 怪我をした年の11月に最後の大会があって、どうしてもそこに間に合わせたいとの話。

主治医と相談しながら、

本当に微調整をしながら、患部の状態を確認しながら徐々に負荷量の調節していった。負荷の量の調節は重さ、時間、距離をうまく使い分けて、小さい階段を作りながら徐々にゴールまで近づけていった。当初の計画よりも2週間遅れて、10月には全体練習までこぎつけた。でも、少しでも強度高い練習をしたりするとすぐに患部に痛みと熱感が症状として出る。

 

結局、その年の大会には間に合っていない。

 

なんだ間に合っていないじゃん!

 

という人もいるかもしれない。でも、この選手の未来を考えたら来年のことを考えたら、ここでの無理はきっと大きな代償になると考えた。

 

選手にはこの状態で復帰したらおそらく、大学で1年は棒に振ると思い大会の出場は断念したほうがいいと話した。もう時間がある限り、説得はしなかったけど話したよね。順序立てて、これからのことや目標の話など。

しっかりと治癒期間としっかりとした患部の状態を見極めた作業をしていけば、最短ではないにしても、その後活躍できると判断したんだよね。

これって、難しいと思う。

 

でも、目の前の選手やお客さんのこと考えたら、本気で説得する手段を持ち合わせないといけなし。患部の治癒期間が過ぎて、うまく復帰できていないのであれば負荷量の調整がうまくいっていなかったと思う。人は誰でもこだわりがあって、いろいろな癖がある。

 

ただ、そこをリスペクトしつつ、専門家としてプロして戦う姿勢は見せるべきだよね。

P.S

この間もこんな話をしていたから、終電逃して奥さんに怒られた。

どんなに真面目な話していても、信じてはくれない(泣)

でも、こういう話は本当に尽きない。

終電には帰るように頑張ります!!

 

で私が診ていた選手は?

今は足の不安もなく大学で、中心選手として活躍中!!

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