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骨折の癒合を早めるコツ
2018.06.06from 杉山貴規 広尾オフィス
暑い!ものすごく日差しが強い
夏なんじゃないかと言わんばかりのこの暑さ。
そう思っていると、すぐに梅雨が来て台風の時期がやってくる。
毎年台風のがくると、自分はリンゴ農家のことが気になる。毎年、実がなった頃に台風が来て、収穫前のリンゴをダメにするからである。中には幹がへし折られている場面もよく見る。
では、あの幹ってその後どうなるのか?
実は、折れたら終わりではなく、ちゃんと修復している。
時々街路樹で見たことあると思うけど、灰色の紐で幹がぐるぐる巻きにされているの見たことないですか?
あれです。
人間の骨折のように木も再び修復し、来年の実りの時期を迎えるようにしているわけですよね。もちろん肥料もしっかりとあげます。
ウンウン。
それはそうだよな。栄養は重要。
骨折も同じようなことが言えるんでうよね。
骨折は安静だけでは治りませんよ
骨折のお客さんがきたら皆さんはどのような対応を取りますか?
- 安静にして患部外のトレーニング
- 絶対安静しっかり固定する
このようなことしているはずです。
この内容はとても正しいのですが、以下の内容を知っていれば、骨折のお客さんが来ても積極的に対応することが可能になりますよ。
もちろん安静は必要なんだけど、安静してばかりだと修復を促進するところまではいかないんでよ。
ではどうするのか?
骨の中ってどうなっているか知っていますか?
この事実を知っていることが重要。
実は血管も神経も通っているんです。
つまり、様々な栄養が患部に来ているんです。
参照:https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=8085
この栄養が届いていなかったら、もちろんよくないでよね。
だからこそ、そこの部分の循環を良好にしてあげればいいんです。
そうすれば、栄養が行き届き、骨の癒合が促進できそうじゃありませんか?
って言うことは、骨にも支配神経が存在しているんです。デルマトームとは少し違う配置になっているんですよね。
これを見せますね。
スクレロトーム(sclerotome)って言ってあまり日本では見られない図です。
こんな感じです。
この図に関しての説明は今度機会があるときにしますね。
こんなこともあるんだなくらいでみてください。
でも、構造の理解はとても重要なんですよね。
好循環が骨折の促進につながる??
ほんとかよって言う人もいるとは思います。
でも本当です。
循環が骨の癒合を促進させるのは実証できます。
大腿骨頚部骨折は骨の癒合が早く、しっかりと癒合します。それは、骨頭部周囲には多くの栄養血管があるからです。
参照:http://www004.upp.so-net.ne.jp/take-dr/kaibou/kaibou.htm
しかし、手・足の舟状骨などは栄養血管が少ないために、癒合するのが難しいと言われているんです。だから、癒合しない場合も多く存在します。
参照:https://www.jusei-news.com/gakujutsu/feature/2017/12/20171201_02.html
このように、循環を良好にすることは骨の癒合を促進させるのに重要な要因なんです。
この話は骨折だけはなく人体全てに共通する話。構造の理解をしていれば、骨折にだってアプローチできちゃうんですね。
P.S
台風が直撃しないことを祈ります。
だって、折れちゃったら栄養が実に行かないからね。
美味しいりんご食べたいですもんね(笑)
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